ホーム ケーススタディ Honda Pakistan社 機転の利く自動車サービスが顧客ロイヤルティを高める
Honda Pakistan社、分析を利用したアフターセールス体験強化でリピートビジネスを獲得
シルバーのホンダ2ドア

競争の激しい自動車市場で成長するために、Honda Pakistan社は初めて購入するユーザーを生涯顧客に変えることを目指しています。修理やサービスを含むアフターセールス体験は、温かく前向きな関わりを維持するための強力な機会となります。同社は、ディーラーネットワークが高品質なサービスを提供できるよう万全の体制を整えており、車の買い替えをする際にもHonda Pakistanを選んでいただけるよう努力しています。

同社は、顧客がディーラーに足を踏み入れた最初の瞬間から優れた体験を提供したいと考えています。

Honda PakistanのITゼネラルマネージャーであるMuhammad Ali氏は次のように説明しています。「新型コロナウイルス感染症のパンデミックで一時的に落ち込んだ自動車部門も現在は大幅な回復を見せており、新車の需要が高まっています。他にもいくつかの大手自動車ブランドもパキスタンで事業を展開しているため、当社の差別化がこれまで以上に重要になっています。」

新規顧客が初めて自動車を購入する瞬間は非常に重要ですが、長期的な顧客価値は、サービスや修理などのアフターセールス関係の質にかかっています。肯定的なアフターセールス体験が提供できれば、生涯にわたるブランド・ロイヤルティに発展させることができます。

「現在、当社の顧客の半数強がアフターサービスのために当社のディーラーパートナーを積極的に利用しています」とアリ氏は言います。「当社は、顧客エンゲージメントを75%まで向上させ、初めての購入者がリピーターになる傾向を高めることを目指しています。」

Honda Pakistanは、全国に広がる38のディーラーを通じて販売を行っています。ロイヤルティ目標の達成支援のため、同社は最前線のサービスパートナーとの緊密な協力を目標としています。

「整備や修理のために追加部品が必要な場合、ディーラーから注文を受けますが、一部の部品は海外のサプライヤーから取り寄せなければなりません」とAli氏は説明します。「これまで、ディーラーとのコミュニケーションはEメールや電話、スプレッドシートなど、手作業で時間のかかる方法に頼っていました。このやり方では、主要部品の在庫切れのリスクが高まり、アフターマーケットサービスの遅れや顧客体験の低下につながる可能性がありました。」

より迅速な予測

 

スペアパーツの予測を83%高速化

リスクの低減

 

ビジネス中断のリスクを95%削減

IBMコンサルティングと提携することで、当社は国内で顧客に最高のアフターサービス体験を提供できるようになり、非常に競争の激しい自動車市場でシェアを拡大することができます。 Muhammad Ali ITゼネラル・マネージャー、Honda Pakistan社

Honda Pakistan社は長年にわたり、全国的な自動車ビジネスをサポートするためにSAP® ERPソリューションを活用してきました。同社は、ディーラーから送信されるリアルタイムなデータフローを利用した新たなSAP S/4HANA®プラットフォームに組み込まれた分析を活用することで、計画、調達、物流へのアプローチを変革する可能性があることを認識しました。

Ali氏は次のように説明します。「SAP S/4HANAを使用することでアフターセールス要件を事前に予測できるため、お客様の車両へ適時にサービス提供するための最適な在庫を確実に確保できます。また、SAP S/4HANAのデータを活用した新たなディーラー管理システムの導入にも力を入れていました。その目的は、パートナーネットワーク全体の在庫状況を把握し、在庫レベルを動的に再調整して、需要が多い未使用のコンポーネントを他のディーラーに発送するなど、より迅速なサービスを可能にすることです。」

リアルタイムのインサイトへの道のり

Honda Pakistan社は、極めて重要なビジネスプロセスの指揮にSAP ERPソリューションを活用しています。SAP ERP Central ComponentからSAP S/4HANAへの移行に着手した後、切り替え時のダウンタイムが長引けば、ビジネスにとって容認できないリスクになることは明らかでした。次世代ERP SAP S/4HANAへのスムーズな移行を確実に行うため、同社はIBM®コンサルティングのエキスパートサポートを選択しました。

「当社のディーラーはSAP ERPアプリケーションを使用して車両を発注しているため、顧客関係管理システムのダウンタイムを最小限に抑えることが絶対に不可欠でした」とAli氏は説明します。「新たなSAPプラットフォームへの移行を支援してくれるパートナーに対する主要な要件の1つは、当社の受注能力にギャップが生じないという保証でした。IBMコンサルティングは、その保証とそれ以上のものを私たちに提供してくれました。」

Honda Pakistanは、IBMコンサルティングと長年にわたる信頼関係を築いています。IBMは、数年前にSAP ERPの初期導入で同社と協力していました。Honda Pakistanは、新しいSAPソリューションのインメモリー需要に対応するITインフラストラクチャーを準備するために、IBM Spectrum® Virtualizeテクノロジーで構築されたPower® H922サーバーと低遅延のIBM FlashSystem® 5200ストレージをベースとしたSAP S/4HANA向けの高性能プラットフォームの提供をIBMに依頼しました。

Honda PakistanのITマネージャー、S/4 HANAプロジェクト・マネージャー、SAP ABAPコンサルタントを務めるQazi Wasif氏はこのようにコメントしています。「IBM Powerサーバーは、同等のx86環境と比較して、コンピューティング・パフォーマンス、信頼性、データセンターの占有スペースの縮小など、大きなメリットがあります。SAPビジネスシステムをIBM Power H922サーバーに移行して以来、その堅牢さに非常に感銘を受けています。期待を裏切りません。」

同氏は続けます。「IBMコンサルティングは、長年Honda Pakistanの戦略的パートナーです。SAP S/4HANAへ移行するタイミングになったときも、IBMは改めて競合他社から頭一つ抜きん出た存在でした。IBMコンサルティングは、当社のビジネスプロセスを熟知しているだけでなく、SAP ERPの導入当初までさかのぼり、すでに当社のビジネスでさまざまな業務に携わってきたエキスパートをわざわざアサインしてくれました。IBMコンサルティングのように、自動車に関する深い経験と現地での強い存在感を併せ持つパートナーは他にはいません。」

Honda Pakistan社がSAP S/4HANAの技術要件と運用要件を特定できるよう、IBMコンサルティングはIBM HANA Impact Assessmentを実施しました。このプロセスにより、2つの組織がプロジェクト計画を構築し、新たなソリューションへ移行中の技術的な障害の回避に役立つ貴重な情報が得られました。

「IBM HANA Impact Assessmentのおかげで、カスタマイズ対象の複雑さをベンチマークし、SAP S/4HANAへの移行で問題が発生しそうな箇所を特定することができました。」とAli氏。「このアセスメントでは、SAPシステムから不要なデータを削除する機会も導き出すことができました。SAP S/4HANAを使用したことで、データベースの容量を750GBから350GBへと50%以上削減でき、ストレージ要件を削減することができました。」

IBMコンサルティングは、同社と緊密に協力しながら、移行テストを4回実施し、その都度、起こりうる問題を特定してプロセスを改善していきました。同時に、IBMは同社のディーラーと連携し、新たなSAP S/4HANAソリューションが重要な顧客関係の管理目標を満たすことを検証しました。

「IBMコンサルティングは、当社が大規模なデジタルトランスフォーメーションに取り組む際のビジネスリスクの軽減をサポートしてくれました。」とAli氏は語ります。「当社は、たった1週間でSAP S/4HANAへの切り替えに成功し、IBMコンサルティングは稼働開始がスムーズに進むように24時間体制でサポートしてくれたのです。翌週の月曜日には、事業部門とディーラーは通常通りログインを行い、業務に支障がでることはありませんでした。」

その舞台裏で、Honda Pakistanは、プライマリおよび災害復旧データセンターでSAP S/4HANAをアクティブ/アクティブ構成で展開することによりバックアップおよび復元の時間を短縮しました。

同社のITマネージャーであり、ネットワーク&ITインフラストラクチャー担当マネージャーでもあるZaman Khan Abdali氏は次のように語っています。「復旧シナリオで従来のSAP ERP環境を復元する場合、最大4時間の作業が必要でしたが、SAP S/4HANAではわずか10分で復旧が可能です。また現在、復旧時点目標もわずか5~10分に短縮されたことで、重要なビジネスデータをより適切に保護できるようになりました。」

Honda PakistanのSAPインフラストラクチャー部門ITアシスタントマネージャーであるImran Khan氏は「以前のプラットフォームと比較して、SAP S/4 HANAは災害復旧プロセスがより便利になりました。」と述べています。

IBM Powerサーバーは、同等のx86環境と比較して、コンピューティング・パフォーマンス、信頼性、データセンターの占有スペースの縮小など、大きなメリットがあります。SAPビジネスシステムをIBM Power H922サーバーに移行して以来、その堅牢さに非常に感銘を受けています。期待を裏切りません。 Qazi Wasif ITマネージャー、S/4 HANAプロジェクトマネージャー、SAP ABAPコンサルタント、 Honda Pakistan社
業務効率の向上、顧客サービスの向上

SAP S/4HANAの導入を開始した同社は、すでに中核となるビジネスプロセスの速度と効率の大幅な向上を測定しています。たとえば、ディーラーネットワーク向けのスペアパーツの予測作成が、これまでよりも速く、簡単に、より正確になりました。

「顧客エンゲージメントを促進するには、最新性、頻度、価値を理解することが重要です。つまり、顧客が最後に当社と関わったのはいつなのか、過去にどのくらいの頻度で当社と関わったのか、そして顧客が当社に費やした金額はどのくらいなのかを理解することが重要です」とAli氏は説明します。「このデータは、アフターサービスのために再来店する顧客をどの程度惹きつけることができているか判断するのに役立ちます。その分析を利用して、エンゲージメントを向上させる効果的なプロモーションやマーケティング・キャンペーンを設計することができます。」

同氏はさらに次のように続けます。「SAP S/4HANAを使用すると、ボタンを押すだけで6年間の顧客履歴データから詳細なレポートを作成できます。さらに、30,000を超える自動車部品の必要量を83%速く予測できるようになったため、調達プロセスを最適化し、主要部品が在庫切れとなるリスクを減らすのに役立っています。」

Honda Pakistan社は、ビジネスの他の場所でもワークフローの改善を推進しています。同社は月末締めのプロセスにかかる時間を3時間から数分に短縮し、SAP Fioriダッシュボードからのリアルタイムな洞察を意思決定プロセスに統合できないか、さらに模索しています。

「SAP Fioriのユーザーエクスペリエンスによって、管理職やリーダーシップチームにタイムリーで正確な情報を提供することが、非常に簡単かつ直感的にできるようになりました。」とAli氏は付け加えます。「毎月、各セクション・マネジャーが部門長向けのブリーフィングを準備していますが、以前はスプレッドシートから情報を照合する作業を手作業で30分ほど行わなければなりませんでした。現在では、すべての情報がSAP S/4HANAのダッシュボードからすぐに利用できるようになったため、チームはデータ準備に費やす時間を減らし、付加価値の高い分析により多くの時間を費やすことができるようになりました。

IBMコンサルティングは最近、Honda Pakistanと協力して、SAP S/4HANAでのライブ資材要件計画を可能にし、手動計画を完全に統合されたプロセスに置き換えました。

「当社の製造プロセスと国際的なサプライチェーンはリードタイムが長いため、注文から重要な品目を省略するなどの手作業のエラーは、大幅な遅延を引き起こす可能性があります」とAli氏。「SAP S/4HANAで資材所要量計画のライブに移行したことで、調達プロセスの効率が向上しました。これにより、お客様への納期を確実に守ることができます」

Honda Pakistan社の次の取り組み段階では、ディーラー管理システムの選定と導入が行われます。ディーラーとの緊密な統合を可能にすることで、同社はロイヤルティ戦略のパフォーマンスに関するきめ細かい洞察を抽出し、顧客エンゲージメントを促進する新たな方法を発見できます。

「当社の経営陣はすでに、SAP S/4HANAの主要なビジネスデータへのより迅速かつ詳細なアクセスを得ています。これまでに達成した成果をさらに発展させられることを嬉しく思います。」とAli氏は締めくくります。「IBMコンサルティングと提携することで、当社は国内で顧客に最高のアフターサービス体験を提供できるようになり、非常に競争の激しい自動車市場でシェアを拡大することができます。」

Honda Atlas Cars Pakistan Limitedのロゴ
Honda Atlas Cars Pakistan Limitedについて

パキスタンのラホールに本社を置くHonda Pakistan社(ibm.com外部リンク)は、日本の本田技研工業株式会社とパキスタンのAtlas Group of Companiesの合弁会社です。1992年に設立された同社は、1994年に生産を開始して以来、40万台以上の自動車を生産および販売してきました。

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米国で製作、2022年2月

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