Home Lending Palの最高経営責任者(CEO)兼共同創設者であるBryan Young氏は、会社が何を必要としているかを理解しています。そのため、IBM® Hyper Protect Acceleratorプログラムについて耳にしたとき、思いついたと感じました。
Young氏と彼のビジネス・パートナーは、人種、性別、性的指向に関する情報を求めないことで、どんな背景を持つ人でも住宅購入者になる見込みを持てるようにするプラットフォームを構築することを目標に、2017年にHome Lending Palを設立しました。Young氏は次のように説明します。「もしこの制度に加入している全員が同じ見た目をしていて、財務データと信用データに基づいてのみ判断するのであれば、住宅取得の格差は本当に縮まるはずです。そうすれば、住宅を確保するだけでなく、住宅ローン金利やローンの支払い方法に関しても、社会から疎外されたグループが公平に扱われるようになるでしょう。」
このような強い願いを完全に実現するために、同社はユーザーの機密情報を保護する、強力でセキュリティーの充実した環境を必要としていました。これが動機となって、Young氏と彼のチームはIBM Hyper Protect Acceleratorプログラムに応募しました。このプログラムは、個人情報や機密性の高い知的財産など、非常にセンシティブな情報を扱うデータ・テクノロジーのスタートアップ企業に、技術的およびビジネス的な支援を提供するというものです。
Home Lending Palの事業計画を検討し、最初の2年間の実績を調べた結果、IBM Hyper Protect Acceleratorチームは、Home Lending PalはこのプログラムにぴったりだというYoung氏の意見に同意しました。
Home Lending Palは800人以上の住宅取得を支援してきました
ユーザー・セッションの平均継続時間は5カ月で5倍に増加しました
Acceleratorプログラムに約2年間参加した現在、Young氏とそのチームはIBMと素晴らしい関係を築いています。Young氏は次のように述べています。「私たちはAcceleratorチームとIBMの他の部門との関係を拡大し、構築し続けてきました。そのことは間違いなく良い経験になりました。」
その経験には、IBM Cloud®への移行、IBM Cloud Hyper Protect DBaaSおよびIBM Watson®テクノロジーの採用、その他いくつかのIBM製品が含まれます。
Home Lending Palは、顧客の信用情報と銀行口座を利用して独自のインサイトを開発しているため、データ・セキュリティーが最優先されます。同社がMongoデータベースをサポートするためにIBM Cloud Hyper Protect DBaaSを選択したのはそのためです。Home Lending Palの最高技術責任者であるCheron Bruce氏は次のように説明しています。「IBM Hyper Protect は、消費者のプライバシーとデータ保護に関するすべての条件を満たしています。それは保護をさらに強化するものとなり、デューデリジェンスを完了し、ほぼ完璧な実証済みのソリューションを使用していることを示します。社内のリソースでさえ、システムにハッキングしようとすると問題が発生します。」
Home Lending Palプラットフォームは、IBM Watson StudioおよびIBM watsonx Assistantのテクノロジーを使用して、機密データを分析し、住宅取得希望者に価値あるインサイトを提供します。「Kev」という名前のアシスタントが提供するこれらのインサイトには、ユーザーが住宅にどのくらいの費用をかけることができるのか、どのくらいの期間で住宅を購入できる見込みなのか、さらにはどのようなライフスタイルの変化がより早い住宅取得につながるのかといったことまで含まれます。このソリューションは不動産Webサイトとも統合されているため、Kevはユーザーが希望する価格帯で売りに出されている住宅を推奨することができます。
IBM Cloud Kubernetes Service、IBM Blockchain、Red Hat® OpenShift® on IBMCloudも、同社の成功の基盤となっています。「ブロックチェーンは、このような情報を収集し、それがいかなる形でも改ざんされていないことを確認できるようにする初のテクノロジーです」とYoung氏は説明します。
Home Lending PalはIBM Hyper Protect Acceleratorプログラムの終了が近づくにつれ、同社には多くの明るい兆しが見えています。例えば、ユーザー・セッションの平均時間は5カ月間で5倍に伸びており、このツールがますます活用されていることを示しています。実際、Home Lending Palの支援を受けて住宅を取得した人は既に800人を超え、同社の指導のおかげで住宅取得への道を順調に歩んでいる人も大勢います。
会社自体にとっても、状況は非常に良好です。Home Lending Pal は、住宅ローン融資会社の大手グループから資金提供を受けただけでなく、米国最大のローン・オリジネーターの1社と共同でパイロット・プログラムに着手しましたた。「彼らは私たちの活動を支えてくれる非常に大きなプレーヤーです」とYoung氏は言います。「IBMのサポートがなければ、このようなことは実現しなかったと思います。彼らはスタートアップ企業である私たちを支援するために、期待以上のことをしてくれました。IBMからの公私にわたるサポートがなければ、今日の私たちはなかったでしょう。」
2017年に設立されたHome Lending PalExternal外部リンク(ibm.com外部へのリンク)は、人種、性別、性的指向、その他の疎外的要因に関係なく、人々が住宅を取得できるようにすることを目的として設計されたAI搭載のプラットフォームです。本社はノースカロライナ州ダラムにあります。
© Copyright IBM Corporation 2021. IBM Corporation、IBM Cloud、New Orchard Road、Armonk、NY 10504
2021年11月、米国で作成
IBM、IBMロゴ、ibm.com、IBM Cloud、および IBM Watsonは世界の多くの国で登録された International Business Machines Corporation の商標です。その他の製品名・サービス名はIBMまたは他社の商標である可能性があります。IBMの登録商標の最新リストは、Webサイトの「著作権および登録商標情報」(ibm.com/legal/copyright-trademark)でご確認いただけます。
Red Hat®およびOpenShift®は、米国およびその他の国におけるRed Hat社またはその関連会社の商標または登録商標です。
本書は最初の発行日時点における最新情報を記載しており、IBMにより予告なしに変更される場合があります。IBMが事業を展開している国であっても、特定の製品を利用できない場合があります。
記載されている性能データとお客様事例は、例として示す目的でのみ提供されています。実際の結果は特定の構成や稼働条件によって異なります。本資料の情報は「現状のまま」で提供されるものとし、明示または暗示を問わず、商品性、特定目的への適合性、および非侵害の保証または条件を含むいかなる保証もしないものとします。IBM製品は、IBM所定の契約書の条項に基づき保証されます。