Business Challenge story

バックアップ処理の負担と情報系システムのレスポンス低下を軽減

データ量の増加に伴うバックアップの負荷は深刻で、特に問題となっていたのは、基幹系システムのバックアップでした。一度スナップ・ショットを作成してから物理的なバックアップ・データを作成することで、システムへの負荷を軽減することを狙っていましたが、能力を上回るデータ量の増加によってスナップ・ショット作成やバックアップ・データの保存が大きな負担となっていました。

「以前使用していたストレージでは、バックアップ・データを作成するI/O処理のプライオリティーを細かく設定しにくいという問題がありました。夜間バッチでバックアップを3時間で終了させるためには、プライオリティーを一番高く設定しなければなりませんでした。しかしその分、他のアプリケーションのパフォーマンスは低下してしまいます。また、1つでもプライオリティーを下げるとバックアップにかかる時間が20時間を超えてしまっていました」と、情報システム部 部長の桂城 隆氏は従来の運用方法によるバックアップの問題を説明します。

さらに、売上の増加に伴うトランザクションの増加によって、情報系システムのパフォーマンスが低下していることも問題となっていました。

「トランザクションの増加によるパフォーマンス低下を解消するには、2つの解決策が あると考えていました。1つはデータベース専用アプライアンス製品の採用です。

もう1つはSSD(Solid State Drive)によって、ハードウェア的に改善する方法です。

当初はデータベース専用マシンを検討していたのですが、ISO基準に厳格であるためアプリケーションの改変がかなり発生することが分かり、まずハードウェア的に解決できないか、という観点から、SSDを使用するソリューションを実現できないかをIBM様に相談しました」(星井氏)

Transformation

Storwize V7000導入で統合ストレージ基盤を構築

こうした問いかけに対しIBMでは、異種混合ストレージ環境を一元管理し、今後のデータ増加にも容易に対応可能なStorwize V7000を提案しました。V7000は、アクセス速度の速いSSDが搭載可能で、それを効率良く活用するためにデータの使用頻度に応じて自動的に格納先を最適化する自動階層化機能「Easy Tier」が標準で装備されています。ストレージ仮想化機能によりハードディスクやパフォーマンスの異なる他社製を含むストレージを組み合わせた異機種混合環境も実現。

また、変更があった差分データのみを複製することでバックアップ処理による処理負担を軽減する「FlashCopy」機能も装備されています。Storwize V7000採用の決め手について星井氏は次のように語っています。

「SSDによるパフォーマンスの向上はもちろん、ストレージ仮想化によって既存機器を無駄にしないコスト・パフォーマンス、そして差分コピーのFlashCopyと、バックアップ処理問題をはじめとする、当社が抱える課題を一遍に解決できると思いました」。

さらに同社では、今回のストレージ統合を機に、システムの信頼性向上にも取り組みました。

「今回のストレージ統合と平行して、情報系システムのOSとSQL Serverのバージョンアップも行い信頼性の高いSystem x3690 X5を採用しました。また、差分バックアップになるということで、ログや資産として重要なソース・コードなどの保存位置などを工夫し、システム全体の信頼性を高めることにも成功しています」と、情報システム部 システム開発課 チーフの松瀬 勇治氏は説明します。

また、導入決定から実際の移行スケジュールを、情報システム部 システム運用課 チーフの中元寺 薫氏は次のように説明します。

「2011年1月にIBM様から提案があり、3月には導入を決定しました。その後、当社の業務サイクルに合わせ、支障が出ないように段階的に実行しました。まず情報系システムのデータを6月に移行、次に基幹系システムのデータを8月に移行して、完了という流れになりました」

Benefits

バックアップ処理時間を30分に短縮。情報系システムのパフォーマンスも大幅に向上

Storwize V7000のFlashCopy機能によって、これまで夜間に3時間ほどかかっていたバックアップ処理は30分に大幅に短縮され、差分のみをバックアップすることからデータ容量も最適化されています。

「バックアップの時間は大幅に短縮されました。また、バックアップ処理中も、アプリケーションのパフォーマンスは、バックアップ処理を実行していないときと変わらないパフォーマンスを維持しています」(桂城氏)

情報系システムにおいては、Storwize V7000に搭載されたSSDを使用することで、販売実績の集計処理では約10倍のデータ・アクセス速度を達成し、プロモーション分析や商品分析業務の効率が向上。その他、基幹系システム、情報系システムともに、さまざまな処理速度が向上しています。

「SSDによるパフォーマンス向上効果は非常に大きいです。これまで一番時間がかかっていた夜間のバッチ処理は、夜間中に処理が終了しないこともあり、業務時間に入るとさらにパフォーマンスが低下して時間がかかっていました。しかし、このメインのバッチ処理も約6倍の速度となり、処理が業務時間までかかることがなくなりました」(桂城氏)

もちろん、その他の処理も大幅にパフォーマンスが向上しています。

「画面処理でも、以前はリクエストしてから画面に表示されるまでに数分かかっていた処理が、今では数秒で表示されるようになりました。体感で4倍~7倍は速くなっていると思います。システムの処理速度が上がったことで、現場の社員の判断スピードも確実に速くなったと思います」(中元寺氏)

また、処理スピードのアップは業務効率の向上にも貢献しています。

「これまでデータ処理がなかなか終わらないために、業務に無駄が生じていたと思います。しかし、処理速度が向上したことで、システムの運用や開発といった本来の役割に注力できるようになりました」(松瀬氏)

 

将来の展望

ECサイトにも SSDによるストレージを展開予定

ジャパネットたかたでは、今後もストレージの基盤としてSSDを搭載した高性能なストレージを導入する予定だといいます。

「2008年には、百貨店の売上を通信販売の売上が超え、インターネットによる通信販売の売上も飛躍的に伸びています。当社でも、インターネットの売上は、テレビショッピングの売上を超えています。このことから、今後はECサイトにおいても、トランザクションやデータが増加して、同じ問題に直面するだろうと予想しています。ECサイトにおいても、システムを止めないこと、トランザクションを適切に処理してパフォーマンスを維持することが売上に直結するため、これまで以上にストレージ基盤は重要度を増します。おそらくSSD搭載の高速なストレージを導入していくことになるでしょう」(星井氏)

また、星井氏はStorwize V7000とSSDについて、次のように語っています。

「Storwize V7000は、移行時のアプリケーション側の変更は不要ですし、SSDを搭載できるストレージの登場は、非常に大きなインパクトだと思います。まだ基幹系システムでのSSD導入実績はあまり多くないようですが、ストレージの処理能力を飛躍的に向上させることができるため、今後のストレージ市場を大きく変えていくのではないでしょうか」

今後も売上増加が予想されるジャパネットたかたでは、ストレージ基盤がますます重要になっていきます。IBMでは、データの適切な場所への配置、ストレージ資源の利用効率向上、物理データ容量の削減といったビッグデータ時代のストレージ環境を効率化する 3つのアプローチによってお客様のITシステムを強力にサポートしていきます。

 

お客様の声

執行役員 副社長 星井 龍也氏

「SSDを搭載できるストレージの登場は、非常に大きなインパクトだと思います。当社の抱える課題を一遍に解決できました」

情報システム部 部長 桂城 隆氏

「 アプリケーションのパフォーマンスはそのままに、バックアップの時間が大幅に短縮されました」

情報システム部 システム開発課 チーフ 松瀬 勇治氏

「 処理速度の速さに感動しました。 システムの運用や開発といった本来の役割に注力できるようになりました」

情報システム部 システム運用課 チーフ 中元寺 薫氏

「システムの処理速度が上がったことで、現場の人間の判断スピードも確実に速くなったと思います」

 

お客様情報

1986年、「カメラのたかた」から分離独立し、 1990年のラジオショッピングから通販事業をスタート。以来、商品開発仕入れ、各媒体の企画・制作、受注業務、物流センター管理、アフターフォローに至るまで自社で一貫した管理運営体制を取っている通信販売企業です。取り扱い製品は家電製品から生活雑貨まで幅広く、テレビ、ラジオをはじめ、新聞チラシ、カタログ、インターネットなど多彩なメディアで全国展開しています。

 

テクノロジープラットフォーム

ハードウェア

  • IBM Storwize V7000
  • IBM System x3690 X5

Solution Category

  • Systems Software