Business Challenge story

鉄骨建築物の製造業者であるMueller 社は、より小売重視のビジネス・モデルを導入したいと望んでいました。しかし、変革を進めるには自社の運用やパフォーマンスへの理解を深める必要がありました。

もともとMueller 社は製造業を第一義として自社を捉えており、小売業への注力は副次的なものでした。しかし、2000年代初頭、同社は小売業をビジネスの中心に据えるべく戦略的フォーカスを改めました。つまり、顧客のニーズを理解することで、エンドユーザーである顧客との距離を縮め、新規事業を促進させるということです。この移行目標を達成するため、同社は組織全体にわたり、小売業戦略について従業員と話し合う必要がありました。 Mueller 社の戦略アナリティクス兼ビジネス・インテリジェンスのマネージャーであるMark Lack 氏は次のように説明しています。

「製造専業から小売重視の製造業へと移行するには、エンド顧客を重視した販売アプローチが必要でした。我々は米国内にいるセールス・チームがこの新戦略の適用にどの程度成功したか追跡して、どこに改良点があるか突き止める方法を模索していました」

Transformation

セールス・パフォーマンスを追跡し続けるため、Mueller 社はIBMと協業してIBM Cognos Business Intelligence(以下、Cognos BI)を導入しました。IBMチームはMueller 社をサポートし、Cognos Metric Studio(以下、Metric Studio)を使って、Mueller 社が戦略管理で用いるバランス・スコアカードのプロセスに新たな技術を組み込みました。

「Cognos BIは我々が移行のどの過程にあるか、一般的な重要業績指標(以下、KPI)に照らして具体的に示してくれます。そして、Metric Studioは移行に必要な改良点について話し合う上で役立 っています」とLack 氏は述べています。

一般的なKPIを使うことで、Mueller 社はセールス・パフォーマンを分析してセールス・チームの強みや弱みを容易に特定できるのです。

「我々は、Cognos BIのMetric Studioを使い、各チームの戦略パフォーマンスを明確に捉えています。Cognosのスコアカードによるセールス・パフォーマンスの洞察を使えば、目標に達成しているチームが見て取れ、その成功理由もわかります。さらに、ここで得た知識を目標達成していないチームと共有し、目標達成方法を実証することができるのです。

新しい方法を強要する代わりに、セールス・チームが事業にどの程度貢献しているのかを正確に示し、評価指標を上げるのに何が必要かを説明するのです。これは事業の移行に重要な、取組み姿勢を変えていくのにはるかに効果的な方法と言えます」と同氏は述べています。

Mueller 社の飛躍的な業績結果を受けて、同社はBalanced Scorecard Collaborative 社が授与するBalanced Scorecard Hall of Fame for Executing Strategyに冠せられました。

 

より直感的なデータ表示

最近、IBMのビジネス・アナリティクス・ソフトウェアおよびサービスのサポートを受け、Mueller 社はCognos 10にアップグレードしました。新バージョンが導入されたことで Mueller 社は新機能であるCognos Business Insightを使って地域セールス・マネージャーに権限を与えてパーソナライズされたダッシュボードを作成できるようにし、担当するセールス・チームのパフォーマンスを追跡、向上できるようにしました。

「静的レポートは格好の開始点ではありますが、必要な情報を探すのに、何ページもの資料を通読したいと思う人はそう多くありません。Cognosの新バージョンでは、カスタマイズされたインタラクティブなダッシュボードが作成できます。つまり、ユーザーはそれぞれ自身の専門の事業分野への洞察を即座に入手することも、未生成データにまでドリルダウンすることもできるということです。これは今までよりはるかに直感的かつ魅力ある情報の使い方です」と同氏は述べています。

 

機会の特定

移行戦略をしっかりと掌握できるようになったMueller 社は、次にセールス・アナリティクスを使って新規顧客を獲得し、新規市場に進出する方法を模索していました。

「小売重視への移行開始時に設定した目標を達成するには、地域のセールス・パフォーマンスで生じる差異の根本的な理由を見つける必要がありました。そこでCognosを使い、セールス・データからより深い洞察を入手することにしました」と同氏は述べています。

Mueller 社は現在、なぜ特定の製品が特定の地域でよく売れるのか、そして採択率・利益率が最も高い製品はどれか、その理由を調べるためにCognosを活用しています。この洞察を使えば、同社は状況に応じて戦略を適応させ、適切な製品を適切な顧客へと売り込み、売上を上昇できるようになるのです。

 

プランニングの改善

同氏は、「Cognos BIはビジネスで起きていることを把握し、移行戦略をビジネスと明確に連動させるのに役立ちます。当社の次ステップは、今後の成長に向けてプランニングを改善することでした。我々は全社規模で従業員から情報を集め、近い将来、我々が何をすべきかということについて、ボトムアップでの理解を得たいと望んでいました」と述べています。

Mueller 社は始めにCognos Planningを実装、それからCognos TM1(以下、TM1)にアップグレードしました。現在、米国内のどのセールス・チームも、所属チームの正確な売上高や予測をTM1に入力できます。

同氏はまた、「TM1が、全セールス・チームの持つ一般知識や専門知識を利用できるようにしてくれたおかげで、我々は自社の小売業務を根底からすべて理解できるようになりました。これは、成長目標を実現するために今後何を変えていくべきか把握するのに役立ちました」と述べています。

 

ビッグデータへの課題

プランニングと予測の新機能を取り入れ、Mueller 社はさらに先の将来も視野に入れることにしました。同社はまた、IBM SPSS Modeler(以下、SPSS Modeler)を使って膨大なトランザクション・データのマイニングも行っています。これは、パターンやトレンドを明らかにすることで、将来のリスクや機会を予測し、現在の運用において表面化していない問題や異常を浮かび上がらせることが目的です。

「我々の業務では大量のデータを生成するため、必然的にビッグデータに伴う課題も発生します。今までも、処理したトランザクションすべてから洞察を得ようとしましたが、それはまるで消火栓から水を飲むようで、圧倒的過ぎて処理しきれないものでした」と同氏は述べています。

Mueller 社は現在、SPSS Modelerを使って、膨大なビッグデータをビジネスの洞察へと変えるべく一歩を踏み出したところです。

 

燃料費の削減

燃料コストの削減方法を見つけることも、SPSS Modelerを使った初期プロジェクトのひとつでした。

「我々は100台を超えるトラックを使って小売店舗や顧客に製品を配送しています。燃料補給はドライバーの仕事ですが、日々の燃料取引が多すぎて、金額に見合う価値を得ているのかどうか判断するのは極めて困難でした。もしドライバーが必要以上に燃料費を使っているならば、それをきちんと把握したいのです。しかし、各車両の燃費、配送経路、それにガソリン代をしっかりと把握していなければ、異常を特定することはできません。これまでは、データをすべて入手できても、それを利用して洞察を得ることができなかったのです」と同氏は述べています。

同社は現在、SPSS Modelerを使って数百の車両、ドライバー、経路に対する燃料取引を自動分析する高度な統計モデルを構築しています。

「SPSS Modelerを使えば、1週間を通した各経路における各車両の平均燃料消費がわかります。平均消費から外れた場合、SPSSが自動でフラグを立てるので、我々はドリルダウンして根本原因を突き止めればいいのです。IBMのソリューションは、通常よりも高い燃料取引の内訳がドライバ ーの配送範囲を増やしただけの妥当なものなのか、それとも不正などその他の要因によるものなのかを判断するのに役立っています」とLack 氏は述べています。

Benefits

ビジネスの移行に成功

Mueller 社は、IBMのビジネス・アナリティクス・ソフトウェアを使って小売中心、顧客重視の製造をベースにした新規ビジネス・モデルの採用に成功した上、さらに、真の情報重視の企業への変貌も遂げました。Lack 氏は以下のように締めくくっています。

「我々の拠点は、人口およそ4,000人というテキサス州の小さな町にあります。そのため、はるか以前から、問題が起きても、簡単に人員を投入できるわけではないということはわかっていました。我々が持つ唯一の方法は、スマートに業務を行うことのみです。そのため、よりインテリジェントかつ効率良く運用できる技術を使う機会が現れれば、我々はその機会を捉えます。IBMは分析分野にとどまらず、我々の事業すべてにおいて常に重要なパートナーであり続けてくれました。我々は25年間、IBMの質を信頼し続けています。仮に、これからの25年間、当社の課題に一緒に取り組んでくれるパートナーを1社選ぶとすれば、IBMをおいて他にはないと確信しています」

 

将来の展望

スピーディーに洞察を入手

近い将来、Mueller 社はCognos BIソフトウェアを再度アップグレードし、バージョン10.2にする予定です。とりわけLack 氏のチームは新バージョンに備わっているDynamic Cubes機能の使用開始に積極的です。

「今まで、新データを使ってキューブを更新する場合、始めから再構築しなければならず、これには過去10年間分のデータをすべてロードしなければならない場合もありました。しかし、Cognos BIのDynamic Cubesならば、キューブを漸次増加できるので、各更新に必要なのは、新データや変更データのみとなり、初めから構築し直さなくて済みます」

「さらに、Dynamic Cubesを使えば今まで2 時間はかかっていたキューブ構築時間が数分にまで短縮されました。これで製造マネージャーは、前日ではなく、1時間前のデータを見られます。これにより、例えば、 製造ラインで原材料に無駄がでていれば、素早くマネージャーに警告し、一刻も早く問題を解決するなど、出現しつつある状況にも迅速に対応できるようになりました」と同氏は説明しています。

Lack 氏のチームはまた、新しいActive Report機能を展開し、上級役員陣がiPadで、オフラインでも、企業ネットワークにつながっていなくても、インタラクティブなレポートを使えるよう取り組んでいます。上級役員陣は出張も多く、移動中でもデータにアクセスできることは重要なメリットとなります。

Lack 氏は1回限りの分析にも、ユーザーがデスクトップ上でデータを検索、分析、そして共有するためのパーソナル分析ソリューションであるCognos Insightを活用しています。同氏はまた、Mueller 社のユーザー・ベースが成長すれば、他のユーザーも、アナリティクス・チームの助けを借りずに問題を解決したり、情報を見つけられるこのソリューションの価値を見出すと見込んでいます。

 

お客様の声

Mueller 社、戦略アナリティクス兼ビジネス・インテリジェンス・マネージャー、Mark Lack 氏

「Cognos BIは我々が移行のどの過程にあるか、一般的なKPIに照らして具体的に 示してくれます。そして、Metric Studioは移行に必要な 改良点について 話し合う上で役立っています」

「Cognosのスコアカードによるセールス・パフォーマンスの洞察を使えば、目標に達成しているチームが見て取れ、その成功理由もわかります。さらに、 ここで得た知識を目標達成していないチームと共有し、目標達成 方法を実証することができるのです」

「IBMは分析分野にとどまらず、我々の事業すべてにおいて常に重要なパートナーであり続けてくれました。我々は25年間、IBMの質を信頼し続けて います。仮に、これからの25年間、当社の課題に一緒に取り組んでくれるパートナーを1社選ぶとすれば、IBMをおいて他にはないと 確信しています」

 

お客様情報

1930年代、テキサス州バリンジャーに設立されたMueller 社はプレハブ式の鉄骨建築物および金属屋根ふき材の大手小売業者ならびに製造業者です。同社は現在、テキサス州、ニューメキシコ州、ルイジアナ州、オクラホマ州の各地にある35の拠点から米国南西部のあらゆる場所にいる消費者へ製品を直接販売しています。

 

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