Business Challenge story

サポート業務の品質改善を目指して、ITILによる取り組みを開始

NTTデータソルフィスでは、システムの運用保守業務に特に力を入れています。お客様との長期的な信頼関係を築くべく、取り組みを進めてきたのがサポートサービスの品質向上です。2004年からはITILによる運用プロセスの改善がスタートしました。一次窓口での解決率を上げることで、システム復旧までの時間を短縮、顧客満足度を上げ、品質向上につなげることが狙いです。

「ITILの取り組み開始以前は、障害発生から業務の回復までにかかっていた時間は平均で334分。障害を受け付ける一次窓口のオペレーターによる障害復旧率も約10%にとどまっていました。システム管理者が対応に忙しいため、インシデント数の削減が進まないことも、課題となっていました」(サービスマネジメント事業部 テクニカル・ソリューション部 課長 中村聡氏)。

そこでNTTデータソルフィスでは、問題点を可視化し、品質向上につなげるための手法としてITILを導入、業務フローや運用体制の見直しを実施しました。2005年にはITILに準拠したツールも導入、業務の自動化を進め、運用品質の指標となるデータ収集を一元化しました。また、PDCAサイクルの実施による品質改善にも取り組みました。

その結果、障害発生から回復まで、当初300分以上かかっていたものが、2009年には30分以内に短縮されました。集めた情報から対応マニュアルを整備するといった取り組みも実を結び、一次窓口でのオペレーターによる障害解決率も、約10%から90%へと、大幅にアップしました。

Transformation

ワークフローに注目、スケーラビリティーとライセンス管理もポイントに

ITILの手法とツールにより、サポート業務の品質向上を達成したNTTデータソルフィスですが、新たな課題として、運用業務における承認や履歴管理の必要性に迫られていました。

「運用業務フローの実施においては、管理者による確認や承認等のステップが必須です。IT全般統制の観点から、承認などの履歴を確実に残す必要が出てきました。しかし当時のツールでは定義化した業務フローを表示する機能がなく、そのため履歴管理が困難であることが課題となっていました」(中村氏)。

当時のツールは専用クライアントが必要で、そのため移動や組織変更に伴うライセンス管理の煩雑さも問題となっていました。折しもツールの保守サポートの終了が決まり、新たなツールへの移行が検討されました。

新ツールに求められた役割は、ワークフローの可視化が可能なこと。運用・監視業務を行う上で必要な業務フローが参照でき、承認などの履歴や進捗を管理できることです。また、ユーザーインターフェースやレポート作成における設計の自由度もポイントの一つでした。特にユーザーインターフェースについては、入力項目や管理項目、入力欄の配置など、現行ツールに近い設計が可能であることが求められました。

これらの要件を満たすものとして、NTTデータソルフィスではIBM Tivoli Service Request Managerを選択。Tivoliならではのスケーラビリティーや、インターフェースがWebブラウザーのためライセンス管理が容易である点もツール選定の決め手となりました。

Benefits

導入効果

可視化によるワークフローの改善で、さらにサポート品質を向上

IBM Tivoli Service Request Managerへの移行で、サービスマネジメント事業部 テクニカル・ソリューション部 福村隆廣氏は、ワークフローの管理に最も注目していると言います。

「従来のツールでは、ワークフローの考え方がなく、次へのステップが不明瞭でした。IBM Tivoli Service Request Managerでは、定義したワークフローが画面で確認でき、状況が分かります。この部分が可視化されたことで、各担当者が特に意識することなく、業務フローに則した対応がきちんと行えるようになりました。ワークフローによって、次のステップへ、という明確な目標ができ、一つ一つの対応における質の向上にも結びついていくと思います」

実際の現場では、オペレーターがワークフローを意識していても、事案ごとにオペレーター自身の判断が要求され、結果としてイレギュラーな対応が生じることがあります。オペレーターに負荷が生じるだけでなく、ミスや無駄の原因にもなりますが、この部分がクリアとなりました。

加えてワークフローが明確に定義されたことで、これまで見えなかった業務とワークフローの乖離(かいり)も明らかになり、業務フローの是正につながるという効果も上がっています。

現在、SAPを中心としたサービスマネジメント事業は拡大の方向にあります。こうした状況の中、IBM Tivoli Service Request Managerのスケーラビリティーにも、期待が寄せられています。

 

将来の展望

導入実績を生かし、IBM Tivoli Service Request Managerのテンプレートを提供

NTTデータソルフィスでは、お客様に対しシステムの利用状況などをまとめたレポートを、毎月作成しています。IBM Tivoli Service Request Managerでは、蓄積したデータからクエリ機能を使って必要なデータ抽出がボタン一つで容易に行えるようになり、システムごとのレポート作成にかかる負担が大幅に軽減されました。またこれらのデータは、データセンターの運営にも役立てられていると、ITサービス事業部 情報センタ 課長 大森敦志氏は語ります。

「センター全体のインシデント数やエスカレーション率などのほか、運用業務におけるオペレーターの動きなども分かるので、サポート部隊の品質データとして経営側への情報提供としても役立っています。さまざまな側面からデータを見ることができ、運用業務における品質が見える化され、結果としてサービス品質の向上につながっています」

NTTデータソルフィスでは、今後、社内的には構成管理や変更管理への拡張を検討しています。また今回のデータセンターにおける導入実績をショーケースにして、IBM Tivoli Service Request Managerをテンプレート化した「TSRMテンプレート」を開発。データセンターやサポートデスクの運用に課題を抱えている会社に対し、業務の効率化や品質向上に役立つツールとして提供しています。

お客様へのスピーディーな対応とサポート品質の向上、さらなる業務の効率化を目指して、NTTデータソルフィスのチャレンジは続きます。

 

お客様情報

1982年設立。SAP等、豊富な導入実績を持ち、基幹業務や情報活用、インフラなど、高度なITサービスについて、システム開発、導入から運用サポートまで、一貫したサービスを提供しています。

 

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