Business Challenge story

営業活動革新プロジェクトの一環として新営業支援端末「エース・ウィズ」を展開

中小企業の経営者向けの生命保険を強みとする大同生命は、お客さまの満足度向上と営業力のさらなる強化を目指し、2012年4月に営業活動革新プロジェクトを始動。その一環として、日本全国の支社や営業所など約220拠点に展開している約7,000台のノートPCを、「エース・ウィズ」と呼ばれるオリジナル仕様のタブレット端末にリプレースすることになりました。

大同生命の意向を受け、これらの端末のデバイス管理や構成管理、アプリケーション管理などの基盤構築にあたったのがT&D情報システムです。同社 テクニカルサポート二部のシニアプロフェッショナルを務める小林 重雅氏は、「大同生命が各拠点で運用しているクライアント環境には大きく営業系システムと事務系システムがあり、『エース・ウィズ』は営業系システムで利用するものです。お客さまに対するコンサルティングから商品提案、保険申し込み手続き、契約の保全対応にいたるまで、あらゆる営業プロセスをサポートし、お客さま満足度の向上と業務効率化を両立させる必要があります」と語ります。

さらに、今回の「エース・ウィズ」の導入にはもう1つ、ITコストの最適化という大きな目標が課せられていました。

従来のノートPCをベースにしたクライアント環境では、職員の役職や利用権限に応じて異なる仕様を持った端末が導入されていました。また、全国約220カ所に分散する拠点ごとに中継サーバーを設置し、各端末に対して必要なソフトウェアを配布するという運用を行っていました。テクニカルサポート二部 IT基盤管理二課の狩野 満氏は、「各拠点にサーバーの管理者が常駐しているわけではなく、常に我々テクニカルサポート部門のメンバーがリモートで監視を行うとともに、ハードウェア故障などのトラブルが起こった際には急いで駆け付け、オンサイトで対応しなければなりません。また、仕様が異なる複数のモデルが混在するクライアント環境下で、それらのデバイス管理やアプリケーション管理は煩雑化する一方でした」と振り返ります。

「エース・ウィズ」管理基盤構築の目標について、小林氏は「大同生命とT&D情報システムは、『エース・ウィズ』へのリプレースを進めるにあたり、この問題を改善するシンプルな運用体制に移行することを目指して、各端末の仕様を統一するとともに、ソフトウェア配布やインベントリー情報収集などの処理をセンター側に一元化する集中管理の実現をゴールとしました。最終的に中継サーバーをなくしてハードウェア投資を削減するとともに、運用管理についても大幅な省力化とコスト削減が可能になると考えました」と話します。

    Transformation

    IBM Endpoint Manager自動化スクリプトを活用し思い通りのコントロールを実現

    約7,000台にもおよぶエンドポイント端末の集中管理方式への移行は簡単なことではありません。

    「各端末に配布するソフトウェアの容量はそれほど大きくなくとも、仮に約220拠点のすべての端末から一斉にリクエストが起こった場合、センター側のネットワーク帯域はまたたく間に枯渇してしまいます。集中管理方式への移行にあたっては、そのような場合でも通信帯域を確実に制御し、帯域の枯渇やそれによる通信障害を防止する必要がありました。また、宛先となる各エンドポイント端末の種類や稼働状況を詳細に把握し、それらに対して、どのソフトウェアの配布が完了しているのか、漏れなくリアルタイムに近い形で管理する必要があります。そうしたコントロールをどうやって実現するか検討を続けていましたが、『これならいける』という方法がなかなか見つからず、苦労していました」と狩野氏は明かします。

    そこで以前から付き合いのあったIBMに相談を持ちかけたところ、IBM Endpoint Managerの提案を受けました。

    採用の決め手となったのは、IBM Endpoint Managerが標準で装備している自動化スクリプト機能です。この機能を活用して、エンドポイント端末にインストールされたエージェントと連携し、どんなインベントリー情報を収集し、それに対してどんな処理を行うのかといった手続きをシンプルに記述し、実行させることができます。「IBM Endpoint Manager自動化スクリプトで表現可能なことであれば、我々が『こんなことができればいいのに』と考えた、さまざまなコントロールを実現することができます。同レベルの高い自由度と柔軟性を備えたエンドポイント管理ツールは、他社にはありそうでありませんでした」と狩野氏は話します。

    また、T&D情報システムはIBM Endpoint Managerと併せて、IBMのスペシャリストによる構築サービスを導入しました。

    「我々サイドで構築するデバイス管理やアプリケーション管理の仕組み、ならびに運用ポリシーとIBM Endpoint Managerを連携させる上で必須となるAPIの技術仕様やリファレンス・モデル、サンプル・ソースなど、我々の要望に応じてIBMには的確かつ迅速な情報提供を行っていただきました。おかげでエンドポイント管理の集中化に向けた検討が一気に動き出しました」と小林氏も評価します。

      Benefits

      エンドポイント端末管理を大幅に省力化

      T&D情報システムがIBM Endpoint Managerをベースに構築した「エース・ウィズ」のデバイス管理やアプリケーション管理の仕組みについて、「従来の中継サーバーの代わりに各拠点で使用しているタブレット端末のうちの1台を『リレー端末』に設定し、まずはセンター側からこのリレー端末に対してソフトウェア配布を行います。そして、拠点内で使われている他のタブレット端末に対しては、このリレー端末を介して次々にソフトウェアが配布されていきます。なお、リレー端末はあらかじめどれかに固定されているわけではありません。リレー端末を特定の端末に固定してしまうと、利用状況によってはリレー端末が起動されないケースも当然考えられます。その場合、その拠点ではリレー端末経由でのソフトウェア配布ができなくなってしまうため、IBM Endpoint Managerの自動化スクリプトを活用し、リレー端末はその時々の状況に応じて動的に設定される仕組みとなっています」と狩野氏は説明します。

      大同生命とT&D情報システムは、2013年12月に一部拠点に「エース・ウィズ」を300台導入。その後、2014年2月に2,900台、同3月に3,800台、合計7,000台を全国で順次導入し、本番運用を開始しました。この際、拠点の中継サーバーも約250台から約100台に削減しています。

      「仮に今後、タブレット端末の台数が1,000台増えたとしても、我々の管理負荷が増えることはありません。本番機や検証機といった端末の種類やログオンユーザーの属性に応じたいくつかのグループで端末を管理しておけば、それらが必要とするソフトウェアの配布やバージョンアップは、運用ポリシーや過去の配信履歴などと連携したIBM Endpoint Managerの自動化スクリプトと我々サイドで構築したアプリケーション管理の仕組みによって自律的に行われます。運用担当者による定義情報のメンテナンスなど、人手の作業は必要ありません」と狩野氏は強調します。これにより、「エンドポイントの管理負荷は、従来に比べて大幅に削減される見込みです」と小林氏は手応えを語ります。

       

      将来の展望

      今後、事務系システムもリプレース各拠点から中継サーバーの撤廃が視野に

      今回導入された「エース・ウィズ」は営業系システムを対象としたものですが、大同生命とT&D情報システムは、引き続き事務系システムのリプレースも推進していく計画です。このリプレースの実現により、残る100台の中継サーバーも撤廃される見込みです。

      また、すでに「エース・ウィズ」で対応しているソフトウェア配布に加え、「セキュリティー・パッチの配布や適用管理についても、IBM Endpoint Managerを活用していきたいと考えています」と狩野氏は構想を示します。

      これらの取り組みにより、大同生命が当初からの目標としてきたITコストの最適化は、大きく前進していくことになります。

      さらに、IBM Endpoint Managerの自動化スクリプトならではの自由度と柔軟性を活用して、エンドポイントからより多様なリポジトリー情報を収集し、業務改善に役立てていくことも考えられています。

      「IBM Endpoint Managerでは、取得するハードウェア・ソフトウェアのインベントリー情報を自由かつ柔軟に追加・定義することができます。これにより、必要に応じてエンドポイントの稼動・利用状況をリアルタイムに取得し、エンドポイント管理のさらなる省力化に役立てていきたいと考えています」と小林氏は話します。

      IBM Endpoint Managerの一歩進んだ“使いこなし”によってT&D情報システムは、大同生命のさらなる競争力強化に大きく貢献しようとしています。

       

      お客様の声

      T&D情報システム株式会社 テクニカルサポート二部 シニアプロフェッショナル 小林 重雅氏

      「問題を改善するシンプルな運用体制に移行することを目指して、各端末の仕様を統一するとともに、ソフトウェア配布やインベントリー情報収集などの処理をセンター側に一元化する集中管理の実現をゴールとしました。最終的に中継サーバーをなくしてハードウェア投資を削減するとともに、運用管理についても大幅な省力化とコスト削減が可能になると考えました」

       

      T&D情報システム株式会社 テクニカルサポート二部 IT基盤管理二課 狩野 満氏

      「IBM Endpoint Manager自動化スクリプトで表現可能なことであれば、我々が「こんなことができればいいのに」と考えた、さまざまなコントロールを実現することができます。同レベルの高い自由度と柔軟性を備えたエンドポイント管理ツールは、他社にはありそうでありませんでした」

       

      お客様情報

      T&D保険グループのIT戦略を担う会社として2001年10月に設立。業務内容は、IT戦略の立案実行をはじめ、システム開発、システム基盤の構築、システム運用とIT全般にわたる。急速に進歩し続けるIT環境の中で、T&D保険グループの経営戦略を支えるグループ内の唯一のIT部門として、ITサービスレベルの向上に貢献することを最大のミッションとしている。

       

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