Business challenge

コア・バンキング・プラットフォームの可用性向上に向けて、ERI社はクラウド・ベース・モデルのソリューションを提供する、さらなるオプションを追加したいと考えていました。

Transformation

同社はIBMと連携し、OLYMPIC Banking SystemをパブリックIBM Cloud内で利用できるようにしました。

Results

低コストを維持

変化する実際の要求に合わせてインフラストラクチャーの規模を適切に調整することで、ユーザーのコストを削減

可用性の強化

業界のセキュリティー・ガイドラインに合致する、クラウド・ベース・プラットフォームの可用性の向上

提供とサポートの合理化

統合されたプロビジョニング契約による合理化

Business challenge story

企業の規模に適応

銀行ほど規制の厳しい業界は、まずありません。自治体から国際政府機関に至るまで、各レベルの大半の行政は、資金の管理方法だけでなく、銀行取引に関する基本情報の扱い方についても定める規制を頻繁に改定してきました。

進化し続けるこうした要件が困難な問題となりうる一方で、大手の国際銀行では通常、このような課題に投入する予算が確保されています。しかしその他の金融機関では、コンプライアンスを守りつつ、創造的かつ革新的な工夫が必要となります。

IBMビジネス・パートナーであるERI社のビジネス開発ディレクター、Jean-Philippe Bersier氏は、次のように述べています。「私たちは主に、プライベート・バンキング業界のお客様にサービスを提供しています。多くの場合、お客様は事実上、50人、100人、もしくは500人以上のユーザーを持つ小規模の金融機関になります。そうした金融機関にも、大手銀行と同等の柔軟性が必要になります。小規模な金融機関は、同じコンプライアンスとセキュリティー要件に取り組みつつ、コストのプレッシャーをより強く感じ、重要なシステムをどのようにサポートしていくかについて見直しを迫られるのです。」

これに応える形で、ERI社はIBMと協業し、画期的なOLYMPIC Banking SystemをSaaSモデルとして拡張するために、IBM Cloudに移行することにしました。

Bersier氏は続けます。「数年前は、クラウドを利用するバンキング・システムなど議題にさえ上りませんでした。しかし今では、大半の銀行にとってクラウドは極めて重要なものになりました。大手の個人向け銀行は既に、プライベートクラウドに重点を置いたクラウド戦略を策定しています。しかし、当社のお客様の多くは、プライベートクラウドを所有するほどの処理能力をお持ちではありません。パブリッククラウドを推進していくしかないのです。」

銀行はスマートフォンでも利用できます。数日、あるいは数時間でさえ、お客様のシステムがダウンすることは許されません。インフラストラクチャーは万全でなければなりません。

IBMビジネス・パートナー, ERI Bancaire社, ビジネス開発ディレクター, Jean-Philippe Bersier氏

Transformation story

パブリックへの展開

OLYMPIC Banking Systemのパブリッククラウド・オファリングの展開に向けて、ERI社は長年の提携先であるIBMと議論を重ねました。

「当社は、30年以上にわたるIBMのパートナーです。」Bersier氏は説明します。「潜在的なお客様に対して、初めてOLYMPIC Banking Systemのプレゼンテーションを実施したのは、IBMの社内でした。90%を超える当社のお客様が、IBMを信頼しています。」

ERI社はパートナーと共に、パブリックIBM Cloud内で運用可能であり、かつコンテナを管理するためのIBM Cloud Kubernetes Serviceが組み込まれている主力ソリューションのプロトタイプを構築しました。そのプロトタイプは、ドイツのフランクフルトにあるIBM Cloudの施設でテストされました。

このように、ERI社はIBMと連携して、クラウド対応のSaaSモデルであるOLYMPIC Banking Systemを提供しています。このソリューションは、複数の国および地域でのサポートを提供する、ブラウザー・ベースのリアルタイムのコア・バンキング・システムをユーザーに提供します。また、このツールのネイティブ・プロセスとワークフローは、銀行や地域固有の要件に合わせて速やかにカスタマイズできます。

さらに、IBM CloudがERI社のオファリングの開発エンジンとして機能し、OLYMPIC Banking Systemと容易に統合できる追加サービスへのアクセスを提供しています。「私たちは、自然言語理解やその他の人工知能分野におけるWatsonの興味深いプロトタイプに取り組んでいます。」Bersier氏は続けます。「今後数年間でこれらの分野は、多様なバンキング・プロセスにAIコンポーネントを組み込むことにより、確実に発展していくと確信しています。」

また、このクラウド・ベースのオファリングのデプロイメントをシンプルにするため、同社ではEmbedded Solutions Agreement (ESA)に基づいて運用することにしました。「当社は既にオンプレミス版のESAを保持しています。」Bersier氏は説明します。「そのESAは、使用するIBMのソフトウェア、つまりDb2とWebSphereに適用されます。当社は同じくIBM Cloudコンポーネントも追加しました。」

Bersier氏は続けます。「ESAによって、これらのコンポーネントをOLYMPIC Banking Systemに組み込めたことが、大きな価値をもたらしています。お客様は複数の契約書に署名する必要がなく、複数の調達に頭を悩ませる必要もありません。それは、当社がターゲットとしているエコシステムの一部を成す中小規模ビジネスのお客様にとって、非常に魅力的なワンストップ・ショップなのです。」

ESAによって、これらのコンポーネントをOLYMPIC Banking Systemに組み込めたことが、大きな価値をもたらしています。お客様は複数の契約書に署名する必要がなく、複数の調達に頭を悩ませる必要もありません。

IBMビジネス・パートナー, ERI Bancaire社, ビジネス開発ディレクター, Jean-Philippe Bersier氏

Results story

IBMという要塞

クラウドでのOLYMPIC Banking Systemオファリングを可能にしたERI社は、その可能性に期待を膨らませています。

「クラウドの順応性と柔軟性には大きな価値があります。」Bersier氏は続けます。「銀行は月末、四半期末、年末の決算時には特に注意を払う必要があります。最も忙しい時期ですから。従来の構造では、そのようなピーク時にはサイズ変更をしなければならず、それが特定の金融機関にとっては困難な課題になります。しかし当社のシステムではSaaSとして、基盤となるインフラストラクチャーのコストを、お客様が必要な分のみに調整していただくことが可能です。」

さらに、クラウド・ベース・プラットフォームは、計画的または計画外のダウン時間をなくすための可用性に向けて設計された、レジリエントなアーキテクチャーを提供します。「銀行はモバイルの時代です。」Bersier氏が詳述します。「銀行はスマートフォンでも利用できます。数日、あるいは数時間でさえ、お客様のシステムがダウンすることは許されません。インフラストラクチャーは万全でなければなりません。」

SaaSオファリングは豊富なセキュリティー機能を備えたプラットフォームを提供するため、潜在的なお客様がクラウドを活用したアプローチを検討する際にも効果的です。「銀行業界では依然として、IBMロゴの効果は抜群です。」Bersier氏が付け加えます。「クラウドに関する議論をする場合、多くの質問を受けます。『データは物理的にどこに保管されるのですか?そのデータには誰がアクセスできますか?』といった質問です。IBMと協業することで、こうした多くの懸念を払拭できるのです。」

フランクフルトのIBM Cloudのサイトでは、金融サービス業向けのIBM Cloud補足契約をご利用いただけます。この補足契約は、このサイトのクラウド管理プロセスを欧州銀行監督局 (EBA) およびスイス金融市場調査局 (FINMA) によって確立されたデータ・セキュリティー/保管/保存要件に準拠させるものです。こうした標準への準拠は、潜在的なERI社のお客様に魅力的なパッケージを提示します。

「IBMがデータの保護に投入しているエネルギー、資金、リソースほどの量を、費やすことができる銀行はありません。」Bersier氏は付け加えます。「現在のIBMのデータセンターは、フォート・ノックス(米国の連邦金塊保管庫)よりも厳重に保護されています。そしてそれが、インフラストラクチャーをクラウドに変える銀行がますます増えていくと確信している理由です。」

Bersier氏は次のように締めくくりました。「IBMは変革の加速を支援し、リスクを軽減する素晴らしい企業です。」

IBMがデータの保護に投入しているエネルギー、資金、リソースほどの量を、費やすことができる銀行はありません。現在のIBMのデータセンターは、フォート・ノックス(米国の連邦金塊保管庫)よりも厳重に保護されています。

IBMビジネス・パートナー, ERI Bancaire社, ビジネス開発ディレクター, Jean-Philippe Bersier氏

ERI Bancaire ロゴ

About ERI Bancaire社について

ERI社 (IBM外のWebサイトへ) はグローバルな金融業界向けのリアルタイム・バンキング・ソリューションを開発しており、ジュネーブ、ロンドン、ルガーノ、ルクセンブルグ、パリ、シンガポール、チューリッヒで事業を展開しています。主力オファリングであるOLYMPIC Banking Systemは、世界60カ国で300を超える銀行や金融機関で使用されています。

Take the next step

この事例に記載されているIBMソリューションの詳細については、IBM担当員またはIBMビジネス・パートナーにお問い合わせください。

ERI Bancaire社のバンキング・ソリューションおよび同社が提供するサービスの詳細については、ERI社のサイト (IBM外のWebサイトへ) をご覧ください。