Business Challenge story

基幹システムの再構築に当たり、まずは業務プロセスの改善を実施

テレコムスクエアでは、国内外向けに携帯電話、モバイルデータ通信機器を貸し出す「レンタル事業」、格安国際電話サービスやモバイルグッズ販売、世界各国の情報を日本語で紹介する「世界の日本語タウン情報誌」の発行などを行う「ソリューション&コンテンツ事業」という大きく2つの事業を展開。顧客満足度の最大化を目指し、常に独創的な発想で“業界初”のサービスを数多く開発し、市場に提供してきました。

しかし新しいサービスが公開されると、業務のやり方も増えるために、業務プロセスが複雑化し、柔軟で迅速な顧客対応が困難になるという問題を抱えていました。システム企画室 統括マネージャーである大久保泰淳氏は、「昨今では、外的要因が大きく変化したほか、内部のオペレーションフローも常に変わるために、約6年間使用してきた基幹システムが時代に合わなくなってきました」と話します。

テレコムスクエアの基幹システムは、イレギュラーな処理をサブシステムとして構築し、連携してきたために、サブシステムの増加に伴い、システムの構成が複雑になっていました。大久保氏は、「どのサブシステムを変更すると、どこに影響するのかを把握するのが非常に困難になっていました。そこで、基幹システムそのものを再構築することにしました」と話しています。 

テレコムスクエアでは、2009年の初めから基幹システム再構築の検討を開始。いくつかの提案を検討した結果、日本ビジネスコンピューター株式会社(以下、JBCC)の提案を採用することを決定します。JBCCの提案が採用されたポイントは、“まずは全社的に業務プロセスを見直し、その一環として基幹システムを再構築しなければ効果は少ない”という提案を評価した結果でした。

そこで基幹システムを再構築する前に、まずは業務プロセスの見直しを実施。見直した業務プロセスの妥当性をチェックすることを目的に、最適な業務モデリングとシミュレーションが可能なIBMのBPM製品群の1つ、IBM WebSphere Business Modelerを導入することを決定します。

Transformation

IBM WebSphere Business Modelerで業務プロセスの妥当性をチェック

テレコムスクエアでは、2009年7月よりJBCCのコンサルタントと共に業務プロセスの見直しを開始。2009年末からIBM WebSphere Business Modelerを使って新しい業務プロセスの検証を実施しています。その後、2010年初めからは、検証済みの業務プロセスに基づいて、新しい基幹システムを設計するフェーズに入っています。

大久保氏は、「いきなりすべての業務プロセスを見直すことは厳しいという判断により、まずはメイン業務である受注プロセスから見直しを始めました。今後も基幹システムを設計しながら業務プロセスを見直し、業務プロセスを見直したら設計も変更するというスパイラルな開発手法を継続していく計画です」と話します。

今回、実施した業務プロセスの可視化は、営業から受注、物流、カウンター業務、精算、そして経理処理まで、社内のすべての業務プロセスを対象としています。業務プロセスを可視化する前処理として、まずは既存の業務プロセスをIBM WebSphere Business Modelerで可視化・数値化し、現実の数値と合っているかを検証する妥当性チェックを実施しました。

大久保氏は、「IBM WebSphere Business Modelerは、初めて使うツールなので、頭の中で考えた業務プロセスを数値化しても、それが正しいと判断する指標がありませんでした。そこで、既存の業務プロセスで妥当性をチェックし、考えていたとおりの結果になった上で、新しい業務プロセスの数値化、最適化を実施しようと思いました」と話しています。

また、業務プロセスの可視化を実施したもう1つの目的を大久保氏は次のように語ります。「新しい基幹システムを構築していくときに、SOA(サービス指向アーキテクチャー)の手法を取り入れていきたいと考えていました。しかしSOAで開発するといっても、現状の業務プロセスでは効果的なSOAを適用することは難しく、まずは業務プロセスの最適化を実施することが有効だと考えました」

Benefits

受注プロセスの検証を実施。11分30秒かかる処理を2分30秒に

テレコムスクエアの以前の受注プロセスは、FAXやメールにより申し込みを受け付け、手作業で与信を確認、会員登録作業を行い、手作業で在庫を引き当て、受注が確定するという流れでした。この受注プロセスで、IBM WebSphere Business Modelerを使用したシミュレーションを実施しています。

シミュレーションでは、受注プロセスにおいて、FAXによる申し込みを減らし、メールでの申し込みを増やしたほか、与信確認の自動化や会員登録作業の効率化、在庫引き当ての自動化を主なテーマとしてプロセスを改善しています。この業務プロセスをIBM WebSphere Business Modelerで評価したところ、1件当たり11分30秒かかっていた受注プロセスを、2分30秒に短縮できるであろうという結果を得ました。

事業企画室 チーフである湯口玲子氏は、次のように語ります。「IBM WebSphere Business Modelerは、業務プロセスを変更すると、変更した結果が数値として表れるので、将来的に非常に有効な業務プロセス改善ツールになると思います。今後、品質管理で社内統制を確立していくという社内のミッションがあるので、そこでも生かせるのではないかと期待しています」

また、JBCCに対する評価を大久保氏は、次のように語ります。「JBCCは、コンサルティングの経験も豊富なので、どこが致命的な問題なのかを一目で指摘し、改善のためのアプローチを提案してもらえました。また、こうあるべきと決めつけるのではなく、問題を解決するためには何がベストなのかを常に一緒になって考えるというアプローチは素晴らしかったです」

さらに取締役 BRD部門 オペレーション部門 担当の尹錫弘氏は、「JBCCは、これまで社内に確立できていなかった業務プロセスの可視化というノウハウを提供してもらえたので、大きな刺激になりました。このノウハウを各部門に持ち帰り、各部門の業務プロセスに適用することで、効果的な基幹システム構築が期待できます」と話しています。

 

将来の展望

各部のマネージャーにも配布。業務プロセスの変更を可視化

IBM WebSphere Business Modelerは、現状ではシステム担当者だけが使っていますが、将来は各部門のマネージャーなどにも利用範囲を拡大していく予定です。これにより、常に業務プロセスを改善できるライフサイクルを確立できます。

また今後、本格化する基幹システムの刷新について大久保氏は、次のように語ります。「基幹システム構築には、IBM iを活用していますが、とにかく安定していることを高く評価しています。JBCCからも提案されていますが、IBM iは過去の資産を有効に活用しながら、長期に新しい資産を構築していける面でも期待しています」

今回、コンサルティングを担当した、JBCC コンサルティング事業部 コンサルティング部の橋本一彦氏と伊藤健司氏は、「今回の業務設計においては、SOAを強く意識しました。ベンチャーを掲げており、変革に積極的なテレコムスクエア様の社風・気概から、将来お客様に提供する価値の変化が予測されたためです。これに柔軟に対応できるSOAを導入することで、『仕組み』が足枷になるのではなく、価値の源泉となることを期待しています」と話しています。

 

お客様情報

国内外向けの情報通信機器レンタルを中核に、格安国際電話サービスやモバイルグッズ販売、世界各国の情報を日本語で紹介する「世界の日本語タウン情報誌」の発行、コンサルティング・サービスなどを展開しています。

 

パートナー情報

「コンサルティング・サービス」「インテグレーション・サービス」「マネジメント・サービス」を連携させ、お客様の経営課題、IT課題にワンストップで提供するトータルソリューション・サービスや、さまざまなお客様のニーズに合わせてサービスを選択する「アウトソーシング・サービス」を展開しています。

 

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