Business Challenge story

安全かつ効率のよいデータ・バックアップ・ソリューションを検討

2006年まで、パナソニックでは本社データセンターで本番処理を行い、災害対策の一環としてバックアップ・データをテープで外部保管していました。2007年初頭からは仮想テープ・ライブラリーにバックアップ・データを保管するとともに、ネットワークを通じてバックアップ・センターへ転送するという方法を取ってきました。その一方で、バックアップ対象のデータ容量は年々増え続け、2007年時点で800TBになってしまいました。仮想テープへの保管データが増えるとともに、ネットワーク経由での転送量増大によって負荷も高まり、電気代などのコストを圧迫するようにもなりました。こうしたことから、パナソニックでは、センター間のデータ・バックアップを、より安全かつ効率的に実現するためのソリューションの検討に入ります。この背景には、行政や取引先からの災害対策、事業継続計画の策定要請の高まりもありました。

Transformation

重複データ排除技術搭載のProtecTIERシステムによりストレージ容量を大幅に削減

パナソニックでは、2007年に主要システムを100%新メイン・センターへ移行し、新しいバックアップ・センターも設立されました。センター構築の目的を、コーポレート情報システム社 コーポレートデータセンター所長 古田 茂氏は次のように話しています。「経営を止めないIT環境を確立し、被災しても情報システムを早期に回復させ、お客様やお取引先への影響を極少化させるとともに、パナソニック全体の事業活動を継続していくことが狙いです。そのためには、全システムに共通で、バックアップ・センターにおいて1日1回以上、データの完全バックアップを取得し、最低でも前日データ保障でシステムが立ち上がる基盤を整える必要があります。これはわれわれのミッションです」

もう一つ課題となっていたのが、コストの問題です。前日データ保障というミッションを堅持しながら、大容量データのバックアップを低負荷で効率よく行うためにはどうすればよいか。パナソニックが着目したのは重複データ排除技術を搭載した仮想テープ・ライブラリー装置でした。それが今回導入のProtecTIERシステムです。パナソニックでは、従来バックアップ・サーバーとしてIBM Tivoli Storage Manager サーバー(TSMサーバー)とディスク・ストレージIBM System Storage DS8100を導入してストレージ環境を構築してきました。

ProtecTIERシステムの設置に当たっても、この環境を生かし、1次ストレージをDS8300にグレードアップ。ここでバックアップを取得後、長期保存データはProtecTIERシステムへマイグレーションされます。その際、ProtecTIERが持つ重複データ排除機能により、すでに格納されているデータは排除され、ストレージ容量を大幅に削減することができます。この削除されたデータをネットワーク経由で相互にバックアップすることが可能になりました。 システム構築を担当した兼松エレクトロニクス株式会社大阪支社ソリューション営業本部第二営業部 第一課 課長 大内 拓也氏は、導入の留意点について次のように話しています。

「重複データ排除技術がどれだけお客様のコスト削減に貢献できるかを前面に打ち出しました。しかし、まったく新しいテクノロジーでしたので導入には慎重を期しました」

また、ProtecTIERの持つ重複データ排除機能の優位点をケー・イー・エルテクニカルサービス株式会社大阪エンタープライズ技術部第一課 岡田 貴史氏は次のように説明しています。

「データ書き込みの第一ステップとして、既存のデータと似通ったデータ・パターンをまずメモリー内で検出し、さらにその近似データを実データと突き合わせてバックアップを実行するので、ハッシュアルゴリズムを用いた他社製品より高い精度で排除できます」

ストレージ容量の圧縮性能、遠隔保管性、マルチベンダー・ストレージ対応の可能性、ベンダーとしての信頼性など、他システムとも比較し、総合評価でパナソニックはProtecTIERを採用しました。新しいバックアップ・センターは2008年4月から稼働しています。

Benefits

ストレージ・ディスク容量を370TB、消費電力量をCO2排出量換算で211トン/年削減

パナソニックではProtecTIERシステムを9システム導入(バックアップ・センターを含めると18システム)。テープ媒体が1,800本削減でき、データ保全の信頼性は格段に向上しました。重複データ排除機能により、ストレージ・ディスク容量は370TB削減でき、アプリケーション・サーバー、DBサーバー、バッチ処理サーバーのCPU負荷も軽減されました。消費電力量の削減はCO2排出量に換算して年間211トンにもなります。今後バックアップ・データ量が増大しても、バックアップ・サーバーの増加を抑制でき、省エネを図れるほか、スペースも節減できます。データ・リカバリー目標時間も、これまでの30分から2分と大幅に短縮。災害対策のバックアップ・システムとしてもProtecTIERシステムは大いに期待されています。

 

将来の展望

海外を含めた各拠点のデータ・バックアップにProtecTIERを活用

「データセンターのバックアップ体制は、ほぼ整備されました。しかし、海外も含めて各拠点のシステムはまだ集約しきれていないので、データだけでも安全に保管できるようにし、今後はProtecTIERの活用をセンター内だけでなく、リモートによる各拠点のバックアップにも展開したいと考えています」(古田氏)

こうしたことも含めて、現在、コーポレート情報システム社で進めている「テクノロジー・ジャンプ計画」に触れながら、同氏はIBMへの期待をこう話します。「ここで言うテクノロジーは、集約、統合、標準化、自動化、仮想化です。これらによってコストを下げて品質を上げ、納期を短縮したい。具体的な数値目標も上がっていますが、IBMはこれに応えてくれるベンダーであってほしいのです」

 

テクノロジープラットフォーム

ハードウェア

Solution Category

  • Systems Hardware