Business Challenge story

県内70カ所に分散しているパソコンの廃棄に、 循環型発想でどう対応していくか

今回、愛媛県庁で廃棄対象となったパソコンは、庁内LAN構築に伴い2000年から2002年にかけて配備したものであり、これらはメーカーの保守部品提供が終了したことにより機器更新する結果、廃棄する必要が生じたものでした。こうして愛媛県庁では機器の刷新を2007年度に2回に分けて(一次は、1,300台、二次は2,200台)行い、県全体で約3,500台のパソコンが廃棄されることになりました。

廃棄の取り組みについて愛媛県企画情報部管理局 情報政策課課長 加藤龍彦氏は次のように話します。「廃棄に当たって、ただ出せば単なるゴミ、産業廃棄物でしかありません。再利用できるものはないか、それができなければ再資源化できないかと、まず考えました。ゴミの山を宝の山に変えようという発想です」

そこで挙がってきた課題が、再利用先をどこにするか、廃棄・再資源化する場合はどのような手法が最適かということです。情報漏えいを防ぐセキュリティー対策も併せて検討しなければなりません。しかも、パソコンは県内70拠点に分散しており、これらを効率よくかつ安全に回収するための方法も考えなければなりませんでした。

Transformation

ワンストップで、一連の作業を3日間で完了データ消去もIBMなら安心

資源有効利用促進法により、メーカーには製品を再資源化することが義務付けられていることもあり、愛媛県庁では廃棄分に関しては各メーカーに依頼することになりました。さらに、一次更新の導入パソコンはIBM製品が多いことから、同庁はIBMのWebサイトを通じて廃棄についてアプローチ。IBM アセット・リカバリー・ソリューション(ARS)を知ることになり、検討の結果、このサービスを利用することになります。そのメリットについて加藤氏は次のように話します。「ワンストップでサービスを提供してもらえたことは大きなメリットでした。愛媛県の東端から南端まで、距離にして300kmくらいあるなかに県の事務所が70カ所ほど散在していますが、そこからのパソコン回収に始まり、データ消去、データ消去した上で買取り可能かどうかの検品を行い、買取りが無理な機器に関しては再資源化へまわすという一連の作業が一気に進みました。情報漏えいには一番頭を悩ませましたが、データ消去もIBMになら安心して任せられると思いました。ネームバリューからくる信頼性はIBMの場合、とても大きなものがあります。それと、再資源化へもしっかり取り組んでいるということで、これはわれわれの環境への取り組みとも合致します」

こうして一次更新の廃棄対象機器約1,300台のうち、約500台が再利用にまわされ、約800台がARSの対象になりました。その詳細は、IBMデスクトップPCが781台、IBM TFTモニターが783台、IBMノートPCが3台、それに他社製ノートPC14台を加えた計1,581台です。 2007年10月24日、25日、26日の3日間ですべての作業は完了。迅速に行われた背景には、廃棄するパソコンの置き場所、回収日などを職員に周知徹底させたことも挙げられます。短期間で作業が進んだことに関して「それだけリスクも回避できた」と加藤氏は評価しています。また、再利用に関して、愛媛県企画情報部管理局 情報政策課行政情報化係担当係長 三好早苗氏は次のように話しています。「今回の一次、二次の端末更新に際して、県の機関である警察署や学校から要望を聞き、県立高校など学校関係で18校、警察署関係で16カ所にデータ消去をした上でパソコンを再利用してもらえることになりました」

Benefits

廃棄物の減量化により環境負荷を低減しかも低コストで実現

今回のパソコン廃棄は「えひめ循環型社会推進計画」の一環として行われたこともあり、愛媛県庁が期待する一番の効果は何といっても環境負荷の低減にあります。定量効果として、数値で示すのは難しいとしながらも、かなり環境負荷が低減できたと加藤氏は胸を張ります。「循環型社会推進計画の一番の眼目は廃棄物の減量化です。本来なら産廃として処分されるパソコンが資源として活用できました。その分が、まさに環境負荷の低減にズバリ直結している。IBMで再資源化する場合も、レアメタルなど使えるものを取って、資源化できないものも出てくるかもしれませんが、それはごくわずかでしょう。こうした廃棄物の減量化は、ささやかかもしれませんが、愛媛県だけではなく、オール・ジャパン、さらには地球規模での環境負荷の低減につながると思います」

資源有効利用促進法産業廃棄物として処分した場合とコスト比較をしても、ARSは期待に応えてくれたと、同氏は次のように話しています。「今回、ARSの利用でデータ消去に約180万円かかりましたが、買い取ってもらった分の売却益が85万円になります。したがって県の支出は約100万円。ところが、これを産業廃棄物として出した場合、1台当たり約2,500円かかり、トータルで200万円の出費になります。さらに、管理経費などがかかりますから、ARSはコスト・パフォーマンスの面でも優れているといえます」

今回のプロジェクト遂行時には庁内でユーザーの立場にいた愛媛県企画情報部管理局 情報政策課行政情報化係係長 東 和利氏は「これまでは、自分で調達したパソコンは、データを消去するのにかなりの慎重さを要しましたが、今回はいわば自動的に作業が進む形で、一手に処分を引き受けてもらったのは大変ありがたかった。信頼できるところに依頼したのがよかったのではないでしょうか」との感想を述べています。

 

将来の展望

循環型社会の実現に向けて、再資源化クオリティーをより一層向上

今回の更新以降、愛媛県庁ではパソコンをリース活用していくことになります。しがって、今後、同庁から直接、パソコンの廃棄物件は出てこなくなります。

「しかし、循環型という考え方はこれからも継続していかなければなりません。リースが切れて返還したパソコンがどう再資源化されるかも見ていかなければならないし、今回のプロジェクトで応用できることは、他にも応用していきたい」と話すのは加藤氏。ARSはリース事業(IBMグローバル・ファイナンシング)の一環としてあり、循環型社会の実現に向けて、IBMにはより一層サービスのクオリティーが求められるし、同氏も、これからはその点がますます重要になると結びました。

 

お客様情報

瀬戸内海に面し、温暖な気候に恵まれた愛媛県。地理的に東予・中予・南予に区分され、東予は製造業、中予は松山市を中心とした商業、南予は柑橘類の生産や漁業など、それぞれの地域特性を活かした産業が発展しています。「愛媛産には、愛がある。」のキャッチフレーズのもと、愛媛県産農林水産物普及のキャンペーンも展開しています。

 

「愛」あるブランド認定品をはじめとする愛媛の代表的な農林水産物や販売店の紹介、県内外でのイベント情報や美味しいレシピ情報など、さまざまな情報を発信しています。

事務局:愛媛県農林水産部管理局ブランド戦略課

 

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