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コルゲート-パルモリーブ-パキスタン-IBM-SAP-アライアンス
コルゲート・パルモリーブ・パキスタンを象徴する製品は、輝く笑顔と清潔な衣服をもたらします。機能強化を図り、同社は SAP® ERP アプリケーションをアップグレードし、IBM® Power Systems™ サーバーを搭載した SAP HANA® データベースに移行しました。
コルゲート・パルモリーブ・パキスタンでは、事業の拡大によりデータの増大が加速し、レポート作成の遅延で運用チームの時間が浪費されました。市場で優位に立つために、同社はより迅速なインサイトを必要としていました。
コルゲート・パルモリーブ・パキスタンは IBM Power Systems サーバーを搭載した SAP HANA に移行して、 SAP ERP アプリケーションを再活性化し、ビジネス・レポートの分析の加速と強化を実現しました。
コルゲート・パルモリーブ・パキスタンは、オーラルケア製品とファブリックケア製品の市場リーダーであり、笑顔を輝かせ、衣服を清潔に保つことに貢献しています。2015年の約 1,700 億ドルから 2018年の 2,750 億ドルへと、パキスタン経済は急速に成長しており、国内は活気に満ち、急速に拡大する消費財(FMCG)市場を生み出しています。
ビジネス・プロセス(特に販売、財務、流通)を管理するために、コルゲート・パルモリーブ・パキスタンは SAP ERP アプリケーションを使用しています。会社が成長して取引量が増加するにつれて、特にデータの抽出と分析の際に、標準レポート作成にかかる時間が長くなり始めました。財務チームは月次決算を完了するために定期的な残業を余儀なくされ、必要なレポートの作成に約 12 ~ 14 時間を費やしていました。
これらの課題に加えて、多くの上級管理者は頻繁に出張し、オフィスを離れて主要な顧客やサプライヤーを個人的に訪問します。リモート・システムのログイン速度は遅くて信頼性が低いことが多く、重要なデータにアクセスしたり、重要な承認を発行したりする機能が制限されていました。
コルゲート・パルモリーブ・パキスタンの IT ディレクター、アーメド・レーマニは次のように説明しています。「基本的なレベルで、システムのスループットと機能を拡張する必要があることに気づきました。これを実現するための知識と経験を持つパートナーとともに、当社の発展を完全にサポートしてくれる戦略的ソリューションを探していました。」
トランザクションとレポーティングのパフォーマンスを強化するため、コルゲート・パルモリーブ・パキスタンは、SAP ERP アプリケーションを SAPEnhancement package 8 (SAP EHP) でアップグレードして、SAP HANA データベースを活用することに決めました。この組み合わせにより、現在から将来までのワークロードを管理する能力が提供され、高度な分析、モバイル作業などの機能強化を可能にするプラットフォームが提供されます。
コルゲート・パルモリーブ・パキスタンは、IBM POWER7® プロセッサーを使用して IBM Power Systems プラットフォーム上で SAP ソリューションを実行してきた長年の経験から、当然のように SAP HANA で動作することが認定されている IBM POWER8® プロセッサー・ベースのサーバーを検討しました。混乱を最小限に抑えながら大幅なワークロードの増加をサポートし、月末のピークにも平時の業務にも対応できるプラットフォームを導入することが主な目的でした。
コルゲート・パルモリーブ・パキスタンの手順では、インフラストラクチャー・プラットフォームの選択をガイドする徹底した調達プロセスが求められました。同社は、調達パートナーである Selling Business Systems (SBS) の協力を得て、ビジネスに不可欠な SAP ERP アプリケーションに適した戦略的プラットフォームとして IBM Power Systems サーバーを選択し、IBM Power Systems E850 サーバー、IBM Power Systems S824L サーバー、IBM Power Systems S822L サーバーをぞれぞれ 1 台ずつ導入しました。SAP ERP、SAP HANA、SAP Business Warehouse ソフトウェアは、IBM Power Systems E850 サーバー上の SUSE Linux Enterprise Server for SAP Applications 上で実行されます。バックアップ、テスト、開発、品質保証のインスタンスは、IBM Power Systems S824L および S822L サーバー上で実行され、以前は独立したシステム上に存在していたビジネス・インテリジェンスと分析タスクも処理されます。
アーメド・レーマニ氏は次のように説明します。「コルゲート・パルモリーブ・パキスタンは、競争力のある価格、優れた価値、システム・パフォーマンス、信頼性、サポートの組み合わせを鑑みて IBM Power Systemsを選択しました。1 日 24 時間、1 年 365 日稼働するビジネスとして、私たちは一瞬のダウンタイムさえも許すことができません。そうしないと、工場が停止してしまう可能性があります。私たちは一日中いつでも、親密な専門家のサポートを必要としています。多くの国際企業がパキスタン国内の顧客サポートをビジネスパートナーに依存している一方で、IBM は独自の 24 時間年中無休のサポートを提供しており、これが驚異的な真の差別化要因となっています。
「同様に、私たちは 12 年間にわたって IBM サーバーを使用してシステムを稼働させてきましたが、この期間中にダウンタイムは一度もありませんでした。一例を挙げると、当社ではこれまで IBM 製品を故障の兆候もなく寿命まで使用することができました。これらの要因は、このようなシステムを所有するための総コストが非常に合理的であることを意味します。
「IBM パキスタンチームのおかげで移行はすべて予定通りに完了し、ダウンタイムはほとんどありませんでした。新しいハードウェアのインストールに 15 ~ 20 時間の時間を見込んでいましたが、IBM がセットアップに要した時間はわずか 10 時間でした。おかげでアプリケーションとデータベースの移行を予定より早く完了できました。」
コルゲート・パルモリーブ・パキスタンはデータ量の急増に対応するため、ストレージを 2 台の IBM Storwize® V7000 システム(IBM FlashSystem 7200の前身)でアップグレードし、これにより現行のストレージを変更することなく仮想化されたハイブリッド・クラウド・テクノロジーを実現できました。SAP HANA Tailored Datacenter Integration (TDI)配備に認定され、IBM Power Systems と理想的なマッチングを実現する IBM Storwize は、コスト効率の高いオールフラッシュ・ストレージとハイブリッド・ストレージを提供し、異種混在ストレージ・システムの効率性と柔軟性を最大限に高めながら、資本コストと運用コストの最適化を促します。
「IBM Storwize V7000 を選択した理由の 1 つは、集中管理、迅速なパフォーマンス分析、および正確な容量予測を支援する、ユーザーフレンドリーな IBM Spectrum Control ダッシュボードが付属していることです」と、アーメド・レーマニが当時を振り返ります。「さらに、内蔵の IBM Easy Tier 機能は、頻繁にアクセスされるデータをより高速なストレージに移動し、使用頻度の低いデータを経済的なストレージに移動することで、ストレージの価格パフォーマンスを自動的に最適化します。
「IBM Storwize V7000 は圧縮機能を備えているため、必要な容量が 50% 削減され、パフォーマンスを犠牲にすることなくコストを削減できます。また、低帯域幅要件での強力なデザスター・リカバリー用に、IBM Spectrum Virtualize の Global Mirror with Change Volume サービスを利用します。」
SAP HANA を活用した新しい SAP ERP アプリケーションを導入したコルゲート・パルモリーブ・パキスタンは、IBM Power System プラットフォームの機能を活用し始めました。
以前は最大 14 時間かかっていた月次レポートの作成時間が 60% 短縮されて 6 時間で完了し、タイムリーな情報によるビジネスの機敏性の向上が可能になりました。パフォーマンスの向上により、作成に 20 分かかった 5 年分のデータのレポートが、今ではわずか 3 分で出来上がります。さらに、同社の追加ビジネス・インテリジェンス機能を IBM Power Systems サーバーに統合することで、データセンターの総物理的設置面積が 25% 削減され、エネルギー消費とコストの削減にも貢献しました。
アーメド・レーマニとそのチームは、リモートワーク向けの新 SAP Fiori® アプリケーションを含む SAP ERP の新機能を、マネージャーや営業幹部に向けて本格展開するために忙しくしています。最初のアプリケーションには、携帯電話を使用して注文書を安全に承認する機能が含まれており、一見小さな変更ですが、これにより生産性が大幅に向上します。同様に、営業マネージャーは対象期間の長いレポートやより詳細なレポートを実行できるようになり、履歴とパターンをこれまで以上に詳細に分析して、新しい機会を特定できるようになりました。
アーメド・レーマニは次のように述べています。「SAP Fiori アプリを使用すると、管理者は旅行中に携帯電話やタブレットからビジネスを行うことができ、利便性がもたらされ、貴重な時間を節約できます。以前であれば出張中の幹部が新しい発注書を承認するには、ラップトップの電源を入れ、VPN クライアントにログインし、社内システムにサインオンする必要がありました。現在は、新しい発注書に関する電子メール通知を受信し、電話で承認完了できるようになりました。これはビジネスにトリクルダウン効果をもたらし、承認プロセスが合理化されたため、全員がより生産的に働けるようになりました。マネージング・ディレクターと上級幹部は SAP Fiori の機能に大変満足しており、今後は社内の他部門の従業員にも Fiori アプリの使用を展開する予定です。
「すでに SAP 内にもっとモジュールを追加することを検討しており、将来的な SAP S/4HANA への移行も検討しています。IBM Power Systems のおかげで新しいワークロードが追加でき、ビジネスに必要なスピードとサービスを提供できるようになりました。」
ところで、最後の言葉は個人の幸福に関するもので、コルゲート・パルモリーブ・パキスタンという企業の心と言ってもよいものでしょう。「毎月、当社の経理部は夜遅くまで残業しなくてはいけませんでした。しかし、IBM Power Systems と SAP HANA を活用した SAP ERP を使用すれば、彼らは 6 時に仕事を終えて家族の元に帰ることができます。」
Colgate-Palmolive (Pakistan) Limited (当社) は 1977 年創業の上場企業で、登記上の所在地は Larson Square, Building No. 2, Sarwar Shaheed Road, Karachi, Pakistan。主に洗剤、パーソナルケア製品およびその他の関連製品の製造・販売を行う。オーラルケアとファブリックケアの市場リーダー企業。
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IBMが事業を展開している国であっても、特定の製品を利用できない場合があります。
記載されている性能データとお客様事例は、例として示す目的でのみ提供されています。実際の結果は特定の構成や稼働条件によって異なります。
引用または説明されているすべての事例は、一部のクライアントがIBM製品を使用し、達成した結果の例として提示されています。実際の環境でのコストや結果の特性は、クライアントごとの構成や条件によって異なります。ご不明な点などございましたら、IBMにお問い合わせください。
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