Business Challenge story

中期経営計画の基本方針である「営業生産性の向上」を目的にCRMシステムを刷新

ふくおかFGでは2003年から、日本IBM(以下、IBM)のサポートにより構築した営業支援システムで、渉外担当者の業務を支援してきました。これにより、それまで手書きだった日報のシステム入力も実現しました。このシステムの最大の特長は、渉外担当者の業務を詳細に管理できることです。顧客の基本情報を登録し、訪問頻度や訪問内容などを記録して、訪問の結果の成果等を記録することで、関係する部門に効果的に情報を共有できます。福岡銀行 執行役員 営業推進部長 布施圭一郎氏は「担当者ごとに目標値があり、その進捗も確認することができます。導入当初は行動管理ツールとしての効果を期待して導入を進めました」と話します。

一方で、時代の変容の中で複雑化してきた業務に合わせ、部分最適で複数の営業支援システムを構築してきたために、1つ1つのシステムは最適化されていたものの、業務ごとにシステムの使い分けが必要でした。布施氏は「当時の業務に沿った仕組みにはなっていましたが、同じデータを複数のシステムに入力することが必要なため、営業効率が向上しにくい状況になってきました」と話します。「ABCプランIIがスタートし、基本方針の1つである営業生産性の向上を実現するために、渉外支援の仕組みを見直していく中で、これまで部分最適で導入されてきた現行営業支援システムの機能が時代に合わなくなってきました。そこでCRMシステムを全体最適化の観点から刷新し、一連の業務をシームレスに行える仕組みを実現する必要性を感じました」(布施氏)。

Transformation

グループ3行にCRMを展開するための基盤としてPureFlex Systemを採用

ふくおかFGでは、2012年4月にCRMシステムを刷新するためのプロジェクトを立ち上げ、それを実践するためのソリューションとしてエフキューブを選定しています。福岡銀行 営業推進部 マーケティンググループ 調査役 宮里大氏は、次のように話します。「2012年の春ごろから複数の営業支援システム統合によるCRMシステムの刷新が必要だという認識がありました。それからの1年は渉外担当者の業務プロセスを可視化することに専念しました」。

2013年3月末から、エフキューブを中核としたCRMシステムの構築を開始。そのための基盤としてPureFlex Systemを導入、パターン・デプロイメント技術の活用によりシステムの展開・運用の効率化を実現する製品Workload Deployerを併せて採用。1年間の開発期間を経て、まず2014年4月に福岡銀行で新しいCRMシステムが本番稼働する予定です。

エフキューブについて、インテックの執行役員でプラットフォームビジネス事業部長 兼 金融ソリューションサービス事業本部長 今里直人氏は次のように話します。「情報の一元管理はもちろん、イベント・ベースド・マーケティング(EBM)や預かり資産セールス機能の強化、タブレット端末の活用など、新たなテクノロジーが搭載されています。今回、エフキューブの基本機能に、ふくおかFG独自の機能を追加開発して導入しました」。

また、インテック 金融ソリューションサービス事業本部 金融ソリューションサービス営業部 営業第一課 課長 三輪修氏は「ふくおかFGのCRMシステムは、33種類のアプリケーションで構成されています。これらのアプリケーション環境をPureFlex System上に展開するための作業を自動化するために、Workload Deployerによるパターン・デプロイメント技術を活用しています」と話します。

パターンとは、OSやミドルウェアなど、アプリケーションを稼働させるために必要なサーバー・リソースやソフトウェア・コンポーネントの選定から、設定、調整までを自動化する新しい技術です。アプリケーションの追加や機能拡張を効率化し、システム展開のための期間とコストを低減します。

今里氏は「地方銀行では国内初の導入事例なので、当初は不安もありましたが、IBMの技術サポートがあったので安心して導入することができました。PureFlex Systemとエフキューブの親和性も高く、スムーズな導入を実現できました。また、エフキューブのパターンは、IBM PureSystems Centre(IBMとIBMビジネス・パートナー様のコミュニティーサイト)より認定を取得しましたので、今後の拡張時はIBM PureApplication Systemでの構築も視野にご提案をさせていただきたいと考えています」と話します。

宮里氏は「他銀行での導入実績や使いやすさを評価してエフキューブ採用を決めました。また、約1年という短期間で、ふくおかFGの3行に展開することが必要な点と、運用の簡素化とコスト削減の観点を鑑み、システム基盤として、統合型システム基盤のPureFlex SystemとWorkload Deployerを採用しました」と話しています。

Benefits

情報の一元化で営業効率を抜本的に改善。顧客対応時間を増やして顧客満足度を向上

CRMシステムを刷新する効果について布施氏は「情報の一元化により渉外担当者の行動そのものが変化し、営業効率が向上できると期待しています。また、お客様訪問後の事務処理作業の負荷を軽減できるので、お客様と接する時間を増やすことができ、顧客満足度が向上すると考えています」と話します。

「エフキューブでは、日常の業務に必要な機能がすべて統合されているので、一連の業務プロセスとして処理することができます。これにより、銀行視点の営業活動ではなく、より幅広いニーズに対応できるお客様視点の営業活動ができる体制に変革でき、企業競争力を強化できます」(布施氏)。

宮里氏も効果については次のように話します。「約1800名の渉外担当者に研修を行いました。新しいCRMシステムは、一連の営業活動の中で幅広く活用できるものになるため、渉外担当者からは、営業効率が抜本的に改善されるという期待の声をもらえています。最終的に営業成績向上の成果が出てくれればと思っています」。

一方、システム面の効果を三輪氏は次のように話します。「PureFlex Systemは、基盤構築に必要なコンポーネントがあらかじめ最適にAll in oneに統合されているので、初期設定のための作業を約50%効率化できました。事前に動作が検証されているので、トラブルが発生する確率も低減できます。また、今回IBMのストレージ製品であるIBM Storwize V7000(以下、Storwize V7000)で50テラバイトのデータベースも構築しましたが、今後のデータ量増加にも柔軟に対応が可能なStorwize V7000のメリットを享受できると考えています」。

また、今里氏は「マルチベンダー環境では、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせは無限で、お客様にあったシステムを設計・調達し、ソフトウェアの導入、テストを行って出荷しなければなりません。この作業には膨大なコストがかかり、かつ特殊技術の習得が必要ですが、この作業にコストをかけてもメリットはありません。PureFlex Systemでは、あらかじめテスト済みの最適構成が統合された状態で提供されるためこの問題が解決され、お客様にコストメリットと高いサービス品質を提供できました。また、今後の拡張や他銀行にもエフキューブを提案していく際には、さらに高いレイヤーでの統合を実現しているPureApplication Systemの活用も視野に入れながら、お客様にとって最適なシステムのご提案を継続していきたいと考えています」と話します。

インテックのサポートについて宮里氏は「インテックには、きちんとしたサポート体制と十分なサポートを提供してもらえました。短期間でのシステム構築はかなりのチャレンジでしたが、インテックがこれまでのシステム構築で培った要件定義やシステム設計のノウハウを体系化したテンプレートをベースに、効率よくプロジェクトを推進することができました」と話しています。

 

将来の展望

時代背景や制度変更などの変化に合わせた、柔軟な新CRMシステムに期待

ふくおかFGでは、2014年6月に熊本銀行、8月に親和銀行と順次、新しいCRMシステムを本番実装していきます。宮里氏は「新しいCRMシステムを活用していく中で、順次営業現場からの追加要望が発生してきます。CRMシステム稼動後も利用定着化に向けて、継続的な機能改善を行っていく計画です。また、今回統合できなかったシステムの統合も中長期的に検討しています」と話します。

布施氏は「CRMシステムは導入して終わりではなく、時代背景や制度の変更などの変化に常に対応していくことが必要になります。そこで、インテックとIBMにはエフキューブとPureFlex SystemによるCRMシステムを、今後も変わらず、長期にわたってサポートしてもらえることを期待しています」と話しています。

 

お客様の声

株式会社福岡銀行 執行役員 営業推進部長 布施 圭一郎氏

「情報の一元化により渉外担当者の行動そのものが変化し、営業効率が向上できると期待しています。また、お客様訪問後の事務処理作業の負荷を軽減できるので、お客様と接する時間を増やすことができ、顧客満足度が向上すると考えています」

株式会社福岡銀行 営業推進部 マーケティンググループ 調査役 宮里 大氏

「他銀行での導入実績や使いやすさを評価してエフキューブ採用を決めました。また、約1年という短期間で、ふくおかFG の3行に展開することが必要な点と、運用の簡素化とコスト削減の観点を評価し、システム基盤としてPureFlex SystemとWorkload Deployerを採用しました」

株式会社インテック 執行役員 プラットフォームビジネス事業部長 兼 金融ソリューションサービス事業本部長 今里 直人氏

「マルチベンダー環境では、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせは無限で、お客様にあったシステムを設計・調達し、ソフトウェアの導入、テストを行って出荷しなければなりません。この作業には膨大なコストがかかります。PureFlex Systemでは、あらかじめテスト済みの最適構成が統合された状態で提供されるためこの問題が解決され、お客様にコストメリットと高いサービス品質を提供できます」

株式会社インテック 金融ソリューションサービス事業本部 金融ソリューションサービス営業部 営業第一課 課長 三輪 修氏

「ふくおかFGのCRMシステムは、33種類のアプリケーションで構成されています。これらのアプリケーションをPureFlex System上に展開するための作業を自動化するために、Workload Deployerによるパターン・デプロイメント技術を活用しています」

 

お客様情報

「福岡銀行」「熊本銀行」「親和銀行」の3行により、福岡県、熊本県および長崎県を核に、九州全域を対象とする地域金融グループを構築。稠密な営業ネットワークを生かした、高度かつ多様な金融サービスを提供しています。

 

パートナー情報

1964年設立。ITホールディングスグループのシステムインテグレーター。ICT技術の研究・開発からアウトソーシングまでの一貫した「ビジネス領域」をトータルソリューションとして提供しています。また、幅広い「ビジネス分野」でICT技術を応用した独自のサービスを提供し、お客さまの事業展開を支えるとともに、豊かな生活とスマートコミュニティ作りを目指しています。

 

テクノロジープラットフォーム

ハードウェア

  • IBM PureFlex System
  • IBM Flex System Manager
  • IBM Storwize V7000

ソフトウェア

Solution Category

  • Systems Hardware
    • IBM Workload Deployer
    • PureApplication System