複数のシンボルを持つコンビニエンス・ストアのネットワークを運営する場合、詳細な予算の作成すること、および、各店舗の販売実績を追跡することは、ビジネスの継続的な成長に不可欠です。グループでのレポート・アクティビティーの複雑さを軽減するために、BWG Foods社はProStrategy社と協力し、IBM® Planning Analyticsによる分析機能の強化を実施しました。
BWG Foods社の複数のデポによりネットワーク全体の店舗に商品が発送されていることにより、予算業務と販売報告のプロセスがますます複雑になっていることに同社は気づきました。これらのプロセスを、同社はいかにして合理化したのでしょうか?
BWG Foods社は、IBMビジネス・パートナーであるProStrategy と協力し、分析活動をサポートするテクノロジーをIBM Planning Analyticsによりアップグレードし、これまでよりも迅速で簡素化され、かつ正確なレポートを提供しました。
複数のシンボルを持つコンビニエンス・ストアのネットワークを運営する場合、ビジネスが成長するにつれて、各店舗の販売実績の追跡や正確な年間予算の作成が難しくなる場合があります。財務データを分析する便利な方法を持たない場合、戦略的な意思決定を促進する貴重なインサイトを見落とすリスクがあります。
アイルランドを代表する食品小売・卸売会社の1社であるBWG Foods社は、アイルランドおよびイングランド南西部で、Londis、MACE、SPAR、EUROSPARなどのさまざまなコンビニエンス・ストアを運営しています。買収を通じてさらに多くの店舗をグループに導入するにつれて、同社の財務部門は、タイムリーで非常に詳細な予算と販売レポートを作成するというさらなるプレッシャーに直面しました。
BWG Foods社のMISマネージャーであるTim O'Leary氏はこう説明しています。「当社のネットワークに含まれる各事業体は、食品、ワイン、蒸留酒、その他の商品回転率が高い消費財(FMCG)を顧客に直接販売するだけでなく、当社のキャッシュ&キャリー・ネットワークや全国配送センターなど、複数のチャネルから商品を購入しています。各店舗の販売業績を正確に把握し、確かな予算を生成するには、各店舗とコンビニエンス・ストア・ブランドによるさまざまな販売の種類を区別する必要があります。新しいブランドをグループに迎えるにつれて、この状況はますます複雑になり、より多くの時間を要するようになりました。」
BWG Foods社は、迅速かつ信頼性の高い情報を主要な意思決定者に提供するために必要となる柔軟性と効率を、予算業務と販売報告活動への対応に使用していた分析ソリューションでは実現できなくなっていることに気づきました。
Tim O'Leary氏はさらに次のように続けています。「当社が使用していた分析ソリューションでは自動化機能が限られていたため、年次予算作成の期間中はしばしば夜遅くまで作業しなければなりませんでした。この作業時間の大部分は、多くの場合、諸経費のプロファイリングや予算のカレンダー設定など自動化できる可能性のあるタスクの完了に費やされていました。」
BWG Foods社の上級経営陣の会計士であるLorton Sherlock氏は、次のように付け加えています。「既存の分析ソリューションは当社のニーズに合わせて大幅にカスタマイズされていたため、財務チームの中で、その適応、修正、更新に精通している人物は私だけでした。このため、当社では、キーパーソンへの依存というリスクを軽減できるソリューションを求めていました。」
IBMビジネス・パートナーであるProStrategy社(ibm.com外部へのリンク)と協力し、BWG Foods社は、IBM Cognos® TM1®からIBM Planning Analyticsへとアップグレードすることで分析機能を進化させ、予算業務プロセスを加速しました。
ProStrategy社によるプレゼンテーションに感銘を受けたBWG Foods社は、全社的な予算業務とレポート業務の基盤を構築するために、IBM Planning Analyticsのオンプレミスでの導入を決定しました。
Tim O'Leary氏はさらに次のように続けます。「当社は、さまざまなベンダーの提供する多数の製品を評価しました。IBM Planning Analyticsは、短期間での実装が比較的簡単で、すぐに使えるソリューションを提供していた点で際立っていました。当社ではIBM Cognosソリューションを数年間にわたり使用して良好な結果を得ていたため、IBM Planning Analyticsが分析機能のパフォーマンスと信頼性の向上に役立つと確信していました。」
Lorton Sherlock氏は次のように付け加えています。「以前のレポート・ツールと比較すると、IBM Planning Analyticsは、より現代的でアクセスしやすいユーザ・インタフェースを提供しています。このソリューションは他ツールよりもはるかに使いやすく、モデルの構築にも柔軟に対応するため、更新の必要が生じた際にシステムに技術的な変更を加える必要がないことも把握していました。」
BWG Foods社は、ProStrategy社のエキスパートらの協力を得て、IBMのソリューションを同社が用いるサード・パーティーの財務および分析システムと統合し、これらのシステム間のデータの抽出、転送、読み込み(ETL)を自動化しました。
「ProStrategy社は、IBM Planning Analyticsの実装プロセス全体にわたり優れたガイダンスとサポートを提供し、4カ月以内のソリューション立ち上げと実行を支援してくれました。最近の買収により年次決算期限が3カ月前倒しされたため、繁忙期の予算業務に同ソリューションを導入する必要があったため、迅速な導入を行うことが当社にとっては特に重要でした。」
IBM Planning Analyticsをすべての財務業績管理活動の基盤とすることで、BWG Foods社は予算業務プロセスを加速化し、キーパーソンへの依存を回避し、重要なレポート生成を自動化しました。
「以前のシステムでは、予算業務サイクルを完了するのに数週間を要していましたが、今ではこのプロセスを数日で遂行することができ、夜間や週末に働く必要もありません」と、Tim O'Leary 氏は述べています。IBM Planning Analyticsのおかげで、予算業務プロセスに要する時間を240時間以上、売上報告に要する時間を週8時間以上、削減することができました。これにより、予算業務およびレポート作成チームの作業が大幅に削減され、レポートの最適化にフォーカスするための時間が生まれました。
IBMソリューションのスマート自動化機能により、BWG Foods社はこのような作業時間を大幅に削減しています。例えば、IBM Planning Analyticsにより諸経費を自動的かつ即座にカレンダー化されるため、大幅に作業時間を削減できます。以前は、各予算業務サイクルごとに、このプロセスに最大2週間を要していました。同様に、Planning Analyticsと社内の他の財務およびレポートのシステム間のETLプロセスを自動化することで、財務チームの作業負荷が大幅に軽減されました。
Sherlock氏は次のように付け加えています。「予算や販売レポートをより迅速に作成できるだけでなく、精度も大幅に向上しました。Planning Analyticsを使い始めて以来、レポートの修正が必要となったケースは一度もありません。」
BWG Foods社のビジネス・ユーザーのためにさらに使いやすいインターフェースを提供することにより、同社はリスクを軽減し、事業継続計画を強化しました。Planning Analyticsシステムは、同社の旧システムよりも高度に構造化されており、各ワークフローを完了するためのステップごとのプロセスがユーザーに提供されるため、専門知識の必要性が大幅に減少します。
「IBM Planning Analyticsのおかげで、レポート作成と予算業務のプロセスを大幅に合理化し、各コンビニエンス・ストア・ブランドと個々の店舗の業績を非常に詳細に把握することができました。」と、Tim O'Leary氏はまとめています。正確で詳細かつタイムリーなレポートを提供するこの機能は、事実に基づいた事業開発戦略の構築と将来の成長に向けて、BWG Foods社の主要な意思決定者をサポートします。
BWG Foods UC (ibm.com外部へのリンク)は、アイルランド共和国と英国で事業を展開する大手の小売・卸売流通会社であるBWG Groupの1つです。BWG社は、独立した小売業者と提携して地域コミュニティにサービスを提供し、1400軒を超える SPAR、EUROSPAR、MACE、Londis、XL 店舗を展開する多数の大手小売ブランドの所有と運営を行っています。BWG社は、アイルランドの大手卸売ブランドであるBWG Foodservice社とValue Center Cash & Carry社も所有・運営しています。BWG Groupは、アイルランドの食料品小売市場全体で推定12%のシェアを占め、コンビニエンス小売市場では40%のシェアを占めています。