サーバー・ストレージ管理者であるPorsche Waddell氏は2014年にBBC Studios社に入社しましたが、そこで氏を待ち受けていたのは、予算が限られたチーム、キャパオーバー寸前のリソース、さらにアプリケーションのパフォーマンス問題にたびたび見舞われるという悲惨な環境でした。

このように倹約的な体制では、予算を抑えるという要件を満たすことはできても、常に高品質なコンテンツを提供して世界中の視聴者に情報、知識、感動を与えるというBBCの事業とミッションを十分に支えることはできませんでした。

Waddell氏が入社する前、このチームはエンド・ユーザーから日常的に苦情を受けていました。既存のツールでは根本原因を適切に見極めることができなかったので、Waddell氏と彼のチームは終わりのないクレーム対応から抜け出せずにいたのです。さらに1,000台の仮想マシン(VM)で構成されるオンプレミス環境でもパフォーマンスの問題を事前に防ぐことができず、戦略的な取り組みに専念する時間も限られています。つまりここでは、コストの最小化とアプリケーションのパフォーマンス確保を同時に実現する方法を見つけなければなりませんでした。そんなときに、IBM® Turbonomic® Application Resource Management(ARM)ソリューションに出会ったのです。

BBC Studios社がIBM Turbonomicを使用してパフォーマンスを確保しているVMの数

1,000

1カ月だけで、BBC Studios社のチームがリクラメーションできたメモリー容量

228 GB

of memory

フル・スタックの可視性と自動化によるリソースの割り当て

Turbonomicを実装後ほどなくして、 BBC Studios社のチームは頻発していたパフォーマンス問題の根本原因であるストレージ・キャッシングの問題に対処しました。また、チームはTurbonomicの自動化を適用することで、パフォーマンス要件を最も満たすサーバー・ノードとストレージ・ノードにVMを自由に移動できるようになりました。

Porsche氏が入社して以来初めて、チームは業務環境のフルスタックを把握できたのです。それにより、パフォーマンスの問題が起きている理由を明確に理解しただけでなく、どこでサイズ変更や配置転換をすることで効率と業務環境のパフォーマンスを最大化できるかを特定できるようになりました。さらにTurbonomicは具体的な措置を示すだけではなく、実際に各措置を実施する前に、各措置によって見込まれる効果を予測することもできました。

チームはまず、Turbonomicから推奨されたサイズ変更を1つずつ実施してみました。すると、エンド・ユーザーからの苦情が大幅に減り、プロセスのダウンタイムがなくなりました。サイズ変更の好結果を確認したチームは、次にサイズ変更の自動化に踏み切りました。ミッションクリティカルな特定のアプリケーション・セットに対して、スケジュール通りに自動的にサイズ変更を実行したところ、プロアクティブかつ総合的にアプリケーションのパフォーマンスを確保できるようになりました。

業務用テレビカメラ–3

新型コロナウイルス感染症パンデミック以降のパフォーマンスの確保

それから何年もの間、BBC Studios社のチームはTurbonomicを使用して環境を最適化していましたが、新型コロナウイルス感染症のパンデミックが始まると、意図していなかった変化が起きました。2020年にロックダウンが始まり、オンサイトで協力して働いていたチームが家から仕事をするようになると、新しいマシンを過剰にプロビジョニングするという傾向が見られるようになったのです。新規サービスの導入にあたって、チームは迅速さとリスク軽減を重視したため、アプリケーション責任者にどのようなリソースの導入も許可するようになっていました。しかもパンデミック関連の問題が山積する中では、過剰なプロビジョニングが発生していないかどうかを評価する時間を常に取れるわけでもありませんでした。このような状況はアプリケーション責任者にとっては喜ばしいことでしたが、CPU Ready値が高くなりプロビジョニング過剰な環境を発生させてしまいます。

パンデミックの収束に伴い環境の合理化を図る機会ができたので、チームは月次の保守期間を設け、その期間中にTurbonomicソリューションでワークロードのサイズ変更を自動実行するようにしました。この変革により、チームは1カ月だけでメモリー228 GBと仮想CPU(vCPU)22個をリクラメーションできました。Turbonomicのデプロイにより、チームは既存のリソースが最大限効果的に使用されていることが確認できるようになっただけでなく、クレーム処理やサイズ変更機会を探す作業から解放され、戦略的な取り組みに専念できるようになりました。

合理化のための新しい取り組みとして、現在BBCはBBC Studios社をInfrastructure as a Service(IaaS)のプラットフォームに移行している最中です。自社データセンターの管理がなくなる代わりに、より大きな規模の組織のデータセンターに移行することになりますが、BBC Studios社のチームはTurbonomicを持ち込んで、コストの最小化と同時にコンプライアンスの維持と24時間365日のパフォーマンスの確保を実現するというチームのミッションを実現するつもりです。

BBC Studios社のロゴ

BBC Studios社について

1922年に設立して以来、BBCは「公共の利益を図り、公平で質が高く、独自性のある制作物とサービスを提供することで、あらゆる視聴者に情報、知識、娯楽を与えること」を目的としています。現在、BBCは世界中にいる3億人以上の利用者にテレビ放送サービス、デジタル・サービス、無線ネットワークを提供しています。BBCの番組には「BBC World Service」や「BBC World News」のほか、BBC Studios(外部リンク)などの幅広い商用サービスがあります。この事例では、BBCの主要な商業子会社であるBBC Studios社に焦点を当てています。同組織は、受賞歴がある最高品質の番組やコンテンツを毎年2,500時間分以上制作しており、約2億英ポンドの年間収益が報告されています。

ソリューション・コンポーネント
IBM® Turbonomic® Application Resource Management

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2022年7月

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