豊富なアジャイル開発の実績があるので、それが信頼につながり、現場からの忌憚(きたん)ない要望を受けることができました

朝日新聞社, 大阪本社編集局, 選挙事務局, 兼上徳之氏

Business Challenge

新聞記者の基本は、自分の足で取材現場に行き、当事者に会って話を聞き、記事を書くこと。しかしテクノロジーの発展により新聞社を取り巻くメディア環境が激変する現在、従来の取材スタイルの限界や人員減に悩まされ、これまでのやり方では報道の質を維持することが困難になりつつあります。

朝日新聞社では、紙の調査表を使って選挙の候補者に関する情報を集める手法に課題を感じていました。情報の信頼性を担保するため、手渡しで配布・収集を行なっていましたが、このやり方では、記者の数が減少する中で1人の記者の負荷が大きくなっており、選挙時にほかの取材活動の時間も割かれていたためです。課題解決のための議論が続いていました。

Transformation

そのような状況の中、「Webアンケートの仕組みで調査表を収集できないか」というアイデアが社内で提起されました。これを基に、2017年より同社では調査表の配布・回収から、回答内容の点検、記事づくりなど業務プロセスにまで踏み込んで、デジタル化の検証を開始。単にWebに置き換えるだけでなく、その後の業務にどのような機能が必要かを洗い出し、デジタル化の可能性を模索しました。

先行事例がないため、手探りしながら開発パートナーの検討の結果、選ばれたのがIBMでした。かつて同社のシステム開発に従事した実績を踏まえ、正解がわからない開発を推進するために、より具体的な姿を提案したためです。IBMは、アジャイル開発の手法を取り入れ、優先度の高い機能を開発してユーザーに使ってもらい、フィードバックを受けて改善しながらシステムを開発していくことを提案しました。

Benefits

こうして具体的な機能ができあがり、正解のないシステムの姿が徐々に形になっていきました。2019年4月の統一地方選挙、同年7月の参議院選挙で、ESシステムを稼働。参院選では記者1人で150人以上の候補者の調査表を効率的に配布・回収し得るなどの成果が見られました。候補者情報の収集にかかる負担が減った分、記者は取材活動や確認作業にまい進できたといいます。また、候補者からは「入力が格段に楽になった」という声もあったそうです。

ESシステムによって蓄積したデータを全社の資産として活用することはもとより、今後もデジタルトランスフォーメーションに取り組み、将来的にはAI技術なども取り入れながら、質の高い報道の実現に向けて尽力していくとのことです。

 

[製品・サービス・技術 情報]

当事例で使用されている主な製品・サービスは下記の通りです。

・GBS Asset : Customer Integration Manager

・IBM WebSphere Application Server Liberty

 

当事例に関する図表を含めた詳細な情報は、下記「PDFダウンロード」よりご覧いただけます。

Solution Category

  • Global Business Services