Business Challenge story

処理負荷の大きな集約キューブを作成することなくパフォーマンスを向上させる方法を模索

住友商事では、基幹システムで管理されている多様な経営情報を、各部門のマネージメント層の意思決定や営業活動をサポートすることを目指し、SAP NetWeaver Business Warehouse(以下、SAP NetWeaver BW)を活用した多次元データベースOperational Data Store(以下、ODS)を稼働させ、すべての社員が閲覧できる情報分析機能を提供しています。しかし、大手商社として相手先だけでも30万にも及ぶ膨大なマスターを抱えるシステムにおいて、高度で迅速な情報分析を提供することは容易ではありません。ODSのデータ・ウェアハウスは日次で更新されていますが、同社ではこれまで情報分析のパフォーマンスを維持するため、集約キューブを作成していました。ところが、この集約キューブ作成にかかる処理負荷が大きく、基幹系システムのデータに間違いがあった場合のリカバリーも困難だったとのことです。また、夜のバッチ処理で作成されるはずの集約キューブが、朝の始業時間になってもまだ作成中だったこともあったといいます。

そこで、同社は集約キューブを作成することなくパフォーマンスを向上させる方法を模索し、SAP NetWeaver BWに手を加えることなくパフォーマンスを向上できるSAP NetWeaver BW Acceleratorに着目されました。「集約キューブに代わる他のデータウェアハウス・パッケージも含めてさまざまなものを検討しましたが、SAP NetWeaver BWを採用していたこともあり、やはりSAP NetWeaver BW Acceleratorを試してみようということになりました」(住友商事 IT 企画推進部 連結経営情報基盤チーム リーダー 山田 明義氏)。

Transformation

IBMの事前アセスメント実施によって、SAP NetWeaver BW Acceleratorの導入を決定

住友商事では、既存の集約キューブに代わる新しい方法としてSAP NetWeaver BW Acceleratorによるパフォーマンス向上を検討されていたそうです。しかし、数千人以上のユーザーが利用するODSの分析機能をサポートする方法として、集約キューブに代えることができるかどうかには疑問が残っていたといいます。この疑問に対してIBMは、事前のアセスメントによるパフォーマンス評価を提案しています。実際の分析に利用するデータを用意し、集約キューブがある場合とない場合のパフォーマンスを比較し、同等のレベルで分析が可能であるかどうかを検証しています。つまり、集約キューブをSAP NetWeaver BW Acceleratorに代えても、同等のレベルで分析が可能であることを確認した上で、SAP NetWeaver BW Acceleratorの導入を決定することができたのです。

住友商事ではSAP NetWeaver BW Acceleratorの導入パートナーとして、IBMを含めた数社を検討していました。この事前アセスメントの提案や、これまでのSAP NetWeaver BW Acceleratorの導入実績からIBMに決定したといいます。「事前アセスメントによって効果予想が可能だったことや、豊富な導入実績に裏付けられたノウハウの充実に期待し、SAP NetWeaver BW Acceleratorの導入パートナーにはIBMを選択しました」(山田氏)。

Benefits

最大8時間程度の集約キューブ作成から、更新処理は最大でも5時間程度に短縮

これまで集約キューブの作成が必要であったため、夜間の更新処理に最大8時間程度の時間がかかっていましたが、SAP NetWeaver BW Acceleratorを導入してからは、更新処理は最大でも5時間程度に短縮しています。更新処理中に何らかの問題が発生した場合でも、SAP NetWeaver BW Acceleratorであればリカバリーにも余裕ができたといいます。

「夜間の集約キューブ作成中に問題が発生すると、リカバリーに時間がかかり業務開始時刻に間に合わないこともありました。SAP NetWeaver BW Accelerator導入後は夜間バッチ処理終了から業務開始時刻まで数時間の余裕ができたので、リカバリーの時間がある程度確保できます。この時間短縮はとても大きいです」(山田氏)。

また、気になる分析機能のパフォーマンスについても、集約キューブと同等のパフォーマンスが実現していることのことです。谷口氏はユーザーからクレームがないことからも、その効果が証明できるといいます。

「縁の下の力持ちであるSAP NetWeaver BW Acceleratorは、ユーザーの目に留まる仕組みではありません。しかし、集約キューブを作成することなく同等のパフォーマンスを維持することで、その効果を証明しています」(IT 企画推進部 部長付 連結経営情報基盤チーム サブリーダー 谷口 博茂氏)。

将来の展望

情報の粒をさらに精緻化することで、さらに高度化された分析機能を提供

住友商事では、次の10年を見据えた土台作りのための中期経営計画において、「健全性や効率性を再強化しつつ、価値創力を高めることで中長期的な成長を図る」「ビジネスごとの特性や強みを生かし、多様な道行きを通して全社の成長につなげる」といった基本方針を掲げ、経営情報システムの更なる高度化を計画されています。

その計画の中で、同社は今後もSAP NetWeaver BWを活用した分析機能の拡充を予定されています。利用ユーザー数が7,000~8,000人に及ぶODSは、すでに定例業務として安定利用されている分析機能です。分析の元となる情報をより広い範囲から収集し、情報の粒をさらに精緻化することで、マネージメント層の意思決定や現場での営業判断のためにさらに高度化された分析機能を提供していく予定であるといいます。

「定例業務として安定利用される現在のODSは、ある意味“枯れた”仕組みです。提供されているレポートの中でも、利用されないレポートは淘汰されています。今後の発展を考えた場合、レポートの種類を増やしていくことよりも、その元となるデータ収集から検討し直し、マネージメントの経営判断、現場の営業判断に最適化された分析機能を提供していきたいと考えています」(山田氏)。

導入パートナー

お客様情報

全世界に展開するグローバルネットワークとさまざまな産業分野における企業・消費者との信頼関係をベースに、多様な商品・サービスの国内販売、輸出入および三国間取引、さらには国内外における事業投資など、総合力を生かした多角的な事業活動を展開しています。

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