Business Challenge story

効率的で且つ法律に準拠した方法で、ビジネス価値のある情報や規制要件が適用される情報を保持し、訴訟に際して必要となる情報を保存しつつ、さらに不要な情報は破棄する必要がありました。

国際企業にとっての世界規模の悩みの種は、国によって異なる規制を順守し、記録情報の保持、プライバシーとコンプライアンス、そして訴訟と規制に関連する調査に備えた訴訟ホールドに対応しなければならないことです。国によって規制が異なるだけではありません。情報と情報に対するビジネス上のニーズも、事業単位によって大きく異なります。Novartisの情報ガバナンスおよび管理グループ・リーダーならびに最高情報セキュリティー責任者を務めるScott Bancroft氏は、この難問とその克服方法を理解されており、世界154の国と地域の256の企業体に及ぶグローバル保存プログラムをバックボーンに持つ、包括的情報ガバナンス・プログラムを実装しました。このプログラムが、企業の厳格な 電子情報開示(eディスカバリー)プロセスを補完します。

ガバナンス・プロセスおよび記録プロセスでは追いつかない情報の急増

他の大企業と同じく、Novartisは情報の驚異的な増加に手を焼いていただけでなく、大量の電子的情報(コンテンツ)と物理的な情報をすでに抱えていました。そうした情報には、紙媒体の資料や、実験見本などといったその他の物理的資料が含まれます。Novartisで使用していた非効率的な記録保持スケジュールは、すでに同社のビジネスや情報環境では適用されていない物理的記録を対象に設計されたものでした。

「記録管理業務には、世界中の何千もの人々が部分的に関わっていた」と、Bancroft氏は言います。この記録管理とスケジュール管理のプロセスは煩雑で、監査で問題となりました。複数の部門や機能にまたがってリソースを使用しており非効率的になっていたことから、従業員が各自の責任を明確に把握できていませんでした。IDと記録宣言は正確に記録されておらず、さらに情報が保管期間を限定せずに不必要に保管されていました。そのため、情報保管およびガバナンスのプロセスと機能が情報の増加に追いつかなくなり、不要なリスクとコストが発生していました。

「当社は、ほとんどすべてのもの(情報)を保存していました」と、Bancroft氏は言います。「当社にとって、不必要に何もかもを保存していたことが、保存不足と同じ、あるいはそれよりも大きい問題となっていました。文書を法的な保存期間を超えて保存することで、リスクとコストを大きくしていたわけです。当社に必要だったのは、企業の情報、法規制、およびビジネス環境に対応した、法的に確実な情報破棄のソリューションでした。そして、そのソリューションと、当社が使用している法対応した情報保存システムをシームレスに連動させる必要がありました。訴訟では大量の情報を扱い、8年から10年もの間続く可能性があるためです。IBM Retention Policy and Schedule Management and Defensible Disposalは最適なソリューションで、しかも当社の訴訟ホールド・システムにシームレスに統合されています」。

Transformation

情報ガバナンスの効率化と、正当な情報破棄を実現するIBMソリューション

当初、複数のベンダーを検討しました。Bancroft氏は、「当社が選んだのは、IBM Global Retention Policy and Schedule Managementです。その理由は、このソリューションは当社の要件をすべて満たし、簡単で直感的に使用できるためです。エンド・ユーザー・コミュニティーでテストしたところ、使用しやすく、非常に使い勝手に優れているという意見が聞かれました。さらに、当社はIBMチームのプロ意識と知識にも感銘を受けました」と語っています。

このシステムによって、記録情報の廃棄が国の法律、法規制、そして企業ポリシーに準拠していることを確認できます。いわば、部門の枠を超えた企業全体での情報資産の保存および破棄を管理する「電子ルール・ブック」です。NovartisのGlobal Master Retention Management System (GMRM) システムを使用して、個々のチームとビジネス・グループはそれぞれの法律上および規制上の義務を果たすとともに、情報の保存期間の超過を防止 (そしてストレージ・コストを大幅に削減) できます。このシステムは、世界中で部門の別なく一貫したオントロジー(文書の内容(意味)による判別)および記録分類構造を確立する一方、事業部毎や地理的な性質上の違いもサポートします。GMRMによって、法に準拠した状態での情報資産の保存・破棄構造が保証されます。「該当する地理および地方で制定している規制に従い、必要な期間は文書を保持し、これらの規制に合わせて破棄したことを明らかにする証拠を確保できます」と、Bancroft氏は説明します。

タイム・ツー・バリューの短縮化を実現

実装にかかった期間は、4カ月足らずでした。これは計画よりも短く、期待を上回る早さです。GMRMプロジェクトの当初の焦点として、Bancroft氏のチームは、企業の知的財産を1から5までの成熟度で調査しました。成熟度1は一貫性のない手動によるプロセスを指し、成熟度5は自動化されて透過的に運用に統合された完全なプロセスを指します。

「6週間で、企業の知的財産の記録管理および記録保存の品質を、最低の成熟度1から最高の成熟度5まで引き上げることができました」と、Bancroft氏は言います。「会社の知的財産部門の責任者はそれ以降、この改善をすべての部門と他の機能に広める大使の役割を果たしています」。

このシステムによってNovartisは今、重要な情報管理のリスクを低減し、世界中で調和して機能する、電子記録と物理記録両方の保存スケジュールを確立できるようになりました。このシステムは、Novartisが利害関係者に情報の所在、用途、価値を十分に把握させるのに役立っているとともに、内部監査標準に準拠し、法的要求への対応能力を強化しています。また、効率的な記録の破棄によって、リスクはすでに大幅に削減されています。

Benefits

  • 不要な情報の破棄能力が10倍増
  • 訴訟およびコンプライアンスのリスクを低減
  • 法律上またはビジネス上必要のない情報を定期的に破棄することにより、コストを削減

 

お客様の声

Novartis AGの情報ガバナンスおよび管理グループ・リーダーならびに最高情報セキュリティー責任者、Scott Bancroft氏

「情報破棄の要求への対応率は、現状では9.1%未満です。新しいシステムを導入すると、法的に正当な破棄スキーマを使用できるようになるため、90%を超えるというのが現在の見込みです」

 

お客様情報

スイスのバーゼルを拠点とするこの多国籍製薬会社は、2010年に業界で世界第3位の売上高 (506億2400万米ドル) を記録しました。同社は119,418人の従業員を抱え、革新的医薬品からアイ・ケア製品、ジェネリック医薬品、消費者向け健康管理用品、ワクチン、診断ツールまで、多種多様なヘルスケア製品を扱っています。

 

テクノロジープラットフォーム

ソフトウェア

  • Global Retention Policy and Schedule Management
  • Atlas eDiscovery Process Management

Solution Category

  • IBM Hybrid Cloud
    • HC: Commercial Operations