障がい者向けインターンシップ・プログラム
Access Blue Program 2021 のご案内
ウィズ・コロナ時代の新しい働き方を学びながら、ビジネス・ITスキルと、グローバル・リーダーシップを身につけられます。

日本IBMでは、次世代の障がい者の支援策として、働きながらITやビジネスの実践的なスキルを身につけられるインターンシップ、 Access Blue Program (以下、「Access Blue」) を実施しています。 Access Blueは、社会人に求められるビジネスマナー、コミュニケーションスキル、基礎的なプログラミング知識のほか、IBMのクラウドやAI(人工知能)といった最新のテクノロジーに触れられる日本では珍しい長期のプログラムです。多様な人材がチャレンジできるように、インターンシップ期間中は、参加者の障がい特性に応じた配慮や情報保障も提供されます。
Access Blueには、2014年のパイロット実施以降、延べ165名の身体、精神・発達などさまざまな障害のある若者が参加し、技術の習得だけではなく、様々なグループ活動からチームワークやリーダーシップを学び、その後の学業生活や就職活動に役立てています。新型コロナウイルスが感染拡大した2020年は、ITツールをフル活用した完全オンライン・インターンシップとなりましたが、例年同様のカリキュラムが行われました。(参考記事:Mugendai 『障がいがある学生の可能性を広げるインターンシップ』 )
IT企業のインターンシップというと、理工系学生でなければカリキュラムについていく事が難しいのではないかと思われるかもしれませんが、Access Blueの参加者の半数以上は文系の学生です。また、関東圏以外からの参加者も毎年複数います。
自分がどういう職業に向いているのかがよくわからない、企業での就業体験を通じて自らの障がい特性をより深く理解したい、新しい知識や経験を得てみたい、という方は大学の専攻に関係なく当プログラムにチャレンジいただけます。また、IBMではITスペシャリスト、コンサルタント、開発職、営業職、スタッフ専門職など、幅広い職種で活躍する障がいのある先輩社員がたくさんいます。同じ障がいのある当社の先輩社員から、企業で能力を発揮するために日々どのような工夫や努力を行っているのか、直接話をきいて学んでいただける貴重な機会となります。
またIBMは、障がいのある社員の活躍モデルを業界・業種を越えてお客様企業とともに作り上げることを目指す、一般社団法人企業アクセシビリティ・コンソーシアム(通称ACE) という活動も行っています。Access Blueのカリキュラムでは、このACEで開催している夏のインターンシップの学生との合同セッションなど、より幅広い体験を積んでもらう場も設けており、参加者が就労に向けてより具体的なビジョンや職業観を形成する支援をします。

このほか、現在最も嘱望される職業のひとつと言われているデータ・サイエンティスト職に求められる基礎知識やスキル習得のための特別カリキュラムを新設したり、ユーザーを中心にすえて新たな顧客体験を創造する手法として世界的に注目されている「デザイン・シンキング」を取り入れたワークショップを実践したり、時代の要請に応えながらAccess Blueのカリキュラムは進化を続けております。来年度も更に進化したプログラムをお届けする予定です。
※ 掲載写真はクラスルームでレクチャーおよびデザイン・シンキングのセッションを実施した様子。コロナウイルスの感染状況により、内容は変更になる可能性があります。
Access Blueの3つの特徴
- 学業、就職活動との両立を可能とする在宅勤務(テレワーク)を活用した柔軟なプログラム
- ビジネス基礎から最新テクノロジーまでを習得でき、新技術の実証実験に参加できるカリキュラム
- 日本では珍しい長期のプログラムでじっくり学び、体験し、企業で働く自信が身につく
ビジネス・カリキュラム
- コミュニケーションとコラボレーション・スキルの習得
- 仮想提案プロジェクトを通じたお客様価値創造の体験
- 実際の業務部門における就業体験(OJT)
ITカリキュラム
- プログラミング、Web開発などの基礎スキル習得
- データサイエンスに関する基礎知識学習と簡易実習
- 人工知能IBM Watsonの基礎理解と使用体験(ハンズオン)
- チームでのアプリ開発プロジェクト
参加者の声
Access Blueはあなたにとって、どんなプログラムでしたか? という質問への回答
「人生を変えるインターンシップ」
(人間総合科学研究科。体幹機能障害)
ひと言で表すと、「なんでもチャレンジできる実験場」でした。障害特性に対し、働けるやり方(自分なりの工夫の仕方、必要な配慮とその説明の仕方など)を探る実験の場としての意味合いが強かったです。
(文学部。発達障害)
失敗を許された環境でできる、実践的な訓練の場で、新人研修と遜色ない内容を長い期間をかけて学びながらできるということに意義を感じました。
(教養学部。発達障害)
長期間のインターシップですが、研修も非常に充実しているので成長できる機会を多く掴むことができる最高のインターシップだと思います。また障害を持つ自分がどういう風に働いていけるのか、イメージしやすいのも素敵なポイントだと思います。
(法学部。聴覚障害)
多様な障がい、経験の異なる人たちの交流ができ、働き方、及び自己を見つめ直す貴重な機会
(工学部。発達障害)
最先端のIT知識と、高度な就業経験を積める、最高のインターンシップ
(工学部。車椅子)
「社会人への滑走路」でした。大学等のアルバイトと決定的に違った点としては、フルタイムに近い時間で働くと何が起こるか、というシミュレーションとして、様々なことをやってみることができた。
(文学部。車椅子)
本当に「人生のリスタート」と言って過言ではないほどの機会だった。
(政治経済学部。発達障害)
7ヶ月間が人生で一番短く感じました。毎日パソコンに向かうのが楽しみでした。
(学芸学部。精神障害)