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IBM 100年の軌跡
 

IBM PC

パーソナル・コンピューティングの発展
 

1981年8月12日、IBMはIBM Personal Computer(IBM5150)を発表しました。当時、マイクロコンピューターはすでに販売されており、一般に知られるようになっていましたが、企業や一般の人々の多くは、それほど真面目に受け止めてはいませんでした。しかし、この状況はIBMの参入で一変します。IBM PCは、1960年代のメインフレームのパワーを備えるコンピューターを中小企業や一般消費者に提供することによって、世界を変えました。新しいIBM PCは、すでに発売されていたマシンより情報の処理速度に優れていただけでなく、家庭のテレビに接続でき、さらにゲームができ、ワープロ機能も備えていました。IBM PCは世界中のビジネスの方法に革命的な変化をもたらしたのです。

IBM PCの発売後もIBMは堅実にPCの開発を続け、その後の10年間で、IBMのPCは最初のPCから処理速度が十倍、命令実行速度(MIPS)が百倍、システム・メモリーが千倍に(16KBから16MBへ)それぞれ強化され、システム記憶装置の容量は一万倍に(160KBから1.6GBへ)拡張されました。

PCのモバイル化

1990年代初頭にグローバル化が進んだことで、多くの企業で業務分野が拡大し、移動性に優れたPCが必要とされるようになります。その結果、携帯しやすいようコンパクトかつ軽量で頑丈な、同時に、長時間の使用に対応するようバッテリー待機時間が長く、高速通信が可能で、人間工学に基づいて設計されたPCの需要が高まりました。

これより以前に、IBMはモバイル・コンピューターを開発していました。1986年にリリースしたIBM PC Convertible 5140は、IBMの最初のラップトップ・コンピューターであり、また3.5インチのフロッピー・ディスクを使用した最初のコンピューターでもあります。まもなく、このフロッピー・ディスクは業界標準となりました。1991年には、日本IBMが日本での販売のみを目的としてノートブック・コンピューターをリリースしました。IBMPS/55Noteは日本のみならず、翌年のヨーロッパでのリリースでも大成功を収めました。

1992年に、IBMは米国向けに同様のラップトップ・コンピューターを生産することを決め、その年の後半にIBM ThinkPad 700シリーズのノートブック・コンピューターをリリースしました。PS/55 NoteをベースにしたThinkPadコンピューターは、PS/55 Noteの特徴である黒のデザインに、赤いトラック・ポイントが追加されていました。この機能はブランドとしてのシンボルとなります。ThinkPadノートブックはたちまち人気を博し、世界中の多くのビジネス・ピープルが待望した移動性を実現しました。ThinkPadコンピューターは宇宙へも飛び立ちました。ハッブル宇宙望遠鏡の修理のために1993年12月2日に打ち上げられたスペース・シャトル、エンデバーに積み込まれたのです。宇宙飛行士たちはThinkPad 750コンピューターのハード・ドライブにロードされた望遠鏡のカラー画像や略図を閲覧使用しました。

ThinkPadノートブック・コンピューターは発売直後から大好評を博し、設計と品質が評価され300以上の賞に輝きました。2004年には、PCWorldの第1回のHall of Fame(栄誉の殿堂)賞を受賞しています。「1992年以来、ワールド・クラスの品質、革新的な設計、優れた信頼性、高度な機能を実現している」ことが受賞の理由でした。