ジェノグラフィック・プロジェクトは、開始以来、国際社会の心をつかんできました。一族の遠い過去とつながる機会をこのプロジェクトから得た人もいます。答えが出ていない一連の問題にやっと終止符が打たれると思った人もいます。興味の対象が何であれ、ジェノグラフィック・プロジェクトは、世界中の人々の関心を集めています。
ソーシャル・メディアで扱われたジェノグラフィック・プロジェクト
移動の物語を世界と共有
プロジェクトの参加者は、ジェノグラフィック・プロジェクトの公式Webサイト内の指定されたコミュニティー・エリアで、それぞれの個人的な「移動の物語」、つまり、はるか昔の祖先について得た知識と、それが自分の生活に及ぼしている影響などの体験を共有しています。参加者による物語の共有には、文章のほかに写真や動画も利用されています。
Facebookにおけるジェノグラフィック・プロジェクト
人々は、Facebookを通じてジェノグラフィック・プロジェクトについて学習し、それぞれの遺伝グループ・メンバーと「つながって」います。参加者は、同じハプログループ（祖先が共通であることを示す遺伝群）に属する人々とつながりを持ち、まったく見知らぬ者同士が会っています。ジェノグラフィック・プロジェクトに参加している場合は、下記のリンクにアクセスし、Facebookで各自のハプログループを見つけてつながりを持つことができます。
ナショナル・ジオグラフィックの「人類の家系図」の双方向な体験
現在生きている人々の祖先をたどり、すべての人間が「人類の家系図」につながっている仕組みを明らかにするナショナル・ジオグラフィック・チームの試みは、ある日、ニューヨーク市の1本の通りで少数の人々のDNAを採取することから始まりました。この双方向の体験を通じて、ナショナル・ジオグラフィック・チームの物語を聞いてください。
ジェノグラフィック・プロジェクトの文献
親族との出会い
ジェノグラフィック・プロジェクトに参加することで得られた情報を利用して、ライターのドノバン・ウェブスター（Donovan Webster）は、自身の古代の祖先を地球全域にわたってたどり、遠い親類と出会います。彼の新作「Meeting the Family: One Man's Journey Through His Human Ancestry」（ナショナル・ジオグラフィック発行）には、そのときの様子が記録されています。
世界の人々
ナショナル・ジオグラフィックの「Book of Peoples of the World: A Guide to Cultures」には、ジェノグラフィック・プロジェクトの調査結果が広く盛り込まれています。人類学者のウェード・デイビス（Wade Davis）と言語学者のデイビッド・ハリソン（K. David Harrison K.）が信仰と伝統を求めて世界各地を訪ね歩き、200以上の異なる文化を考察する過程をたどり、文化の違いが発展していく仕組みと、こうした文化が今日直面している課題を浮き彫りにします。
はるか昔の祖先
人類の歴史について興味深い物語を語っている、ジェノグラフィック・プロジェクトのディレクターであるスペンサー・ウエルズ博士も加えましょう。彼の著作「Deep Ancestry: Inside the Genographic Project」では、先住民に関する現地調査の実例を通じて現代が類推されており、詳細な解説図によって、人類の錯綜した物語の複雑な科学的概念が親しみやすく語られています。
パンドラの種
再びウエルズ博士を加えます。そのスリルに富んだ新作では、人類の文化遺産とその影響が考察されています。その「Pandora’s Seed: The Unforeseen Cost of Civilization」において、ウエルズ博士は、農耕に着手して食糧供給を制御するという決定が近代化への人類の重要な転機となったと見なしています。ウエルズ博士は引き続き文明の陥穽について認識し、将来の世代に向けて人類の存続に関する助言を行っています。