AUTH 属性を使用してコマンド権限を制御する

CONSOLxx の CONSOLE ステートメントの AUTH キーワードを使用すれば、全機能コンソール のコマンド権限を制御することができます。そうすれば、コンソールに割り当てたコマン ド群によって定義されたコマンドがシステムで受け入れられます。 以下に例を示します。 マスター権限のあるコンソールでは、他のコンソール (拡張 MCS コンソールを含む) に影響を与えるコマンドを含むすべてのコマンドを出すことができます。その一方、入出力コマンド (PURGE、MOUNT、UNLOAD など) だけを出すのに使われる コンソールには、いくつかのコマンドだけを出すための権限が必要です。 このため、MVS™ コマンドはシステム・コマンド群に分類されています。したがって、特定のコンソールからどのコマンドを出せるかを制御することができます。

MVS コマンドは、コマンド機能に従って、5 つのコマンド群のいずれかに割り当てられています。5 つのコマンド群は次のとおりです。
  • 情報用コマンド (INFO)
  • システム制御コマンド (SYS)
  • 入出力制御コマンド (IO)
  • コンソール制御コマンド (CONS)
  • マスター制御コマンド (MASTER)

各コマンド群のコマンドのリストは、「z/OS MVS システム・コマンド」のシステム・コマンド 群に関する情報を参照してください。 (JES コマンドに関する情報は、「z/OS JES2 コマンド」または「z/OS JES3 コマンド」を参照してください。)

オペレーターが MCS、HMCS、または SMCS の各コンソールで入力できるコマンド群を許可するには、CONSOLE ステートメントに下記のキーワードを使用します。
AUTH
MCS、HMCS または SMCS コンソールのコマンド権限を定義します。
AUTH で指定できるオプションは次のとおりです。
MASTER
コンソールがマスター権限を有することを指定します。すべての MVS オペレーター・コマンドを入力することができます。
INFO
コンソールが任意の情報用コマンドを出せることを指定します。これはデフォルト値です。
SYS
コンソールがシステム制御コマンドと 情報用コマンドを出せることを指定します。
IO
コンソールが入出力制御コマンドと 情報用コマンドを出せることを指定します。
CONS
コンソールがコンソール制御コマンドと情報用コマンドを出せることを指定します。
ALL
コンソールが情報用、システム制御、入出力制御、およびコンソール制御コマンドを出せる ことを指定します。

オペレーターは、VARY CN コマンドを使用して AUTH を変更することができます。

情報用コマンドはどの全機能コンソールからでも入力できます。 AUTH キーワードでは SYS、IO、および CONS を任意に組み合わせて指定することができ 、そうすればそれらのコマンド (および情報用コマンド) をコンソールから入力することがで きます。 コンソールで許可されていないコマンドを入力すると、MVS はそのコマンドを拒否し、エラー・メッセージをそのコンソールに送ります。

コンソールは割り当てられた宛先コードとメッセージ・レベルにもとづいてメッセージを受 信するので、メッセージに応答するのに必要な権限をコンソールに与えてください。 メッセージ宛先コードとメッセージ・レベルの説明については、メッセージとコマンドの経路指定を 参照してください。