形式
- getconf –a
- getconf system_var
- getconf [–a] path_var pathname
説明
getconf は、構成変数の値を標準出力 (stdout) に
書き込みます。
構成変数は、「形式」セクションにリストされているいずれかの形式で
指定することができます。最初の形式を使用した場合は
、getconf は変数 system_var の値を書き込みます。2 番目の形式を使用した場合は
、getconf は pathname で与えられた
パス名に対する変数 path_var の値を書き込みます。–a
オプションは、getconf のプロンプトを出し、現行のすべての構成変数とその値を stdout に表示します。
getconf は、数値を 10 進形式で書き込み、非数値を単純なストリングとして書き込みます。値が定義されていない場合は
、getconf はストリング undefined を stdout に
書き込みます。
オプション
- –a
- 現行システムのすべての構成変数とその値を stdout に書き込み
ます。パス変数は、ドット (.) のパス名に基づいて書き込まれます。
構成変数
getconf の 2 番目の形式を使用すると、指定した pathname に対して、以下の POSIX.1-1990 標準の構成変数の値を検出することができます。
- LINK_MAX
- このファイルが持つことのできるリンクの最大数を指定します。
- MAX_CANON
- ワークステーションの正規入力キュー内のバイトの
最大数 (行編集前) を指定します。
- MAX_INPUT
- ワークステーションの入力キュー内の使用可能なスペースを指定します。
- NAME_MAX
- 最大のファイル名サイズを指定します。
- PATH
- 標準 PATH 設定値を指定します。
- _CS_PATH
- 標準 PATH 設定値を指定します。
- PATH_MAX
- パス名内のバイトの最大数を指定します。
- PIPE_BUF
- パイプへの最大アトミック書き込みを指定します。
- _POSIX_CHOWN_RESTRICTED
- ファイル所有権の変更に適用される制限を指定します。
- _POSIX_NO_TRUNC
- 設定された場合は、NAME_MAX バイトより長いパス名コンポーネントはエラーになります。
- _POSIX_VDISABLE
- プロセスが終了特殊文字を使用不可にすることを認めます。
getconf の最初の形式を使用すると、以下の POSIX.1-1990 標準の構成変数の値を検出することができます。
- ARG_MAX
- 環境データを含め、プログラムを実行するための引数の最大長を指定します。
- CHILD_MAX
- 実ユーザーごとに認められる同時プロセスの最大数を指定します。
- CLK_TCK
- マシン・クロック内の 1 秒当たりの時間間隔を指定します。
- NGROUPS_MAX
- プロセス当たりの同時グループ ID の数を指定します。
- OPEN_MAX
- 任意の時間のプロセス当たりのオープン・ファイルの最大数を指定します。
- STREAM_MAX
- 1 つのプロセスが一時に持つことのできるオープン済みストリームの
数を指定します。
- TZNAME_MAX
- 時間帯の名前 (TZ 変数のではない) 用に
サポートされているバイトの最大数を指定します。
- _POSIX_ARG_MAX
- ARG_MAX に対する最小準拠値を指定します。
- _POSIX_CHILD_MAX
- CHILD_MAX に対する最小準拠値を指定します。
- _POSIX_JOB_CONTROL
- サポートする POSIX ジョブ制御を指定します。
- _POSIX_LINK_MAX
- LINK_MAX に対する最小準拠値を指定します。
- _POSIX_MAX_CANON
- MAX_CANON に対する最小準拠値を指定します。
- _POSIX_MAX_INPUT
- MAX_INPUT に対する最小準拠値を指定します。
- _POSIX_NAME_MAX
- NAME_MAX に対する最小準拠値を指定します。
- _POSIX_NGROUPS_MAX
- NGROUPS_MAX に対する最小準拠値を指定します。
- _POSIX_OPEN_MAX
- OPEN_MAX に対する最小準拠値を指定します。
- _POSIX_PATH_MAX
- PATH_MAX に対する最小準拠値を指定します。
- _POSIX_PIPE_BUF
- PIPE_BUF に対する最小準拠値を指定します。
- _POSIX_SAVED_IDS
- プロセスが設定済みユーザー ID を保管したこと、および設定済みグループ ID を保管したことを指定します。
- _POSIX_SSIZE_MAX
- タイプ ssize_t のオブジェクト内に
格納できる値を指定します。
- _POSIX_STREAM_MAX
- STREAM_MAX に対する最小準拠値を指定します。
- _POSIX_TZNAME_MAX
- TZNAME_MAX に対する最小準拠値を指定します。
- _POSIX_VERSION
- このリリースで準拠している POSIX のバージョンを指定します。
getconf の最初の形式を使用すると、以下の POSIX.2 標準の構成変数の値を検出することができます。
- BC_BASE_MAX
- bc コマンドに対する
最大の ibase 値および obase 値を指定します。
- BC_DIM_MAX
- bc 配列内で許されるエレメントの最大数を指定します。
- BC_SCALE_MAX
- bc 内で認められる最大 scale サイズを指定します。
- BC_STRING_MAX
- bc 内のストリングの文字の最大数を指定します。
- COLL_WEIGHTS_MAX
- LC_COLLATE order キーワードの項目に割り当て可能な
重みの最大数を指定します。
- EXPR_NEST_MAX
- expr によって評価される式が
括弧内でネストできる最大数を指定します。
- LINE_MAX
- ユーティリティーが入力としてテキスト・ファイルを使用しているときに、そのユーティリティーが入力行として (標準入力または
テキスト・ファイルから) 受け入れ可能なバイトの最大数を指定します。この数には、末尾の <改行> が含まれます。
- RE_DUP_MAX
- 間隔表記 ¥{m,n¥} を使用するときの
正規表現の繰り返しオカレンスの最大数を指定します。
詳細は、正規表現 (regexp)を参照してください。
- POSIX2_C_BIND
- システムが C 言語バインディング・オプションをサポートするかどうかを示します。
- POSIX2_C_DEV
- システムが C 言語開発ユーティリティー・オプションをサポートするかどうかを示します。
- POSIX2_FORT_DEV
- システムが FORTRAN 開発ユーティリティー・オプションを
サポートするかどうかを示します。
- POSIX2_FORT_RUN
- システムが FORTRAN ランタイム・ユーティリティー・オプショ
ンをサポートするかどうかを示します。
- POSIX2_LOCALEDEF
- システムがロケールの作成をサポートするかどうかを示します。
- POSIX2_SW_DEV
- システムがソフトウェア開発ユーティリティー・オプションを
サポートするかどうかを示します。
- POSIX2_CHAR_TERM
- ユーザー移植性ユーティリティー・オプションに必要なすべての操作を行うことができる
端末タイプを少なくとも 1 つシステムがサポートするかどうかを示します。このパラメーター
名は、POSIX2_UPE がオンの場合にのみ有効です。
- POSIX2_UPE
- システムがユーザー移植性ユーティリティー・オプションを
サポートするかどうかを示します。
- POSIX2_VERSION
- このリリースで準拠している POSIX.2 のバージョンを指定します。
- POSIX2_BC_BASE_MAX
- BC_BASE_MAX に対する最小準拠値を指定します。
- POSIX2_BC_DIM_MAX
- BC_DIM_MAX に対する最小準拠値を指定します。
- POSIX2_BC_SCALE_MAX
- BC_SCALE_MAX に対する最小準拠値を指定します。
- POSIX2_BC_STRING_MAX
- BC_STRING_MAX に対する最小準拠値を指定します。
- POSIX2_COLL_WEIGHTS_MAX
- EQUIV_CLASS_MAX に対する最小準拠値を指定します。
- POSIX2_EXPR_NEST_MAX
- EXPR_NEST_MAX に対する最小準拠値を指定します。
- POSIX2_LINE_MAX
- LINE_MAX に対する最小準拠値を指定します。
- POSIX2_RE_DUP_MAX
- RE_DUP_MAX に対する最小準拠値を指定します。
getconf の 3 番目の形式を使用すると、以下の POSIX.2 標準の構成変数の値を検出することができます。
- _ACL
- セキュリティー製品とファイル・システムでアクセス制御リスト (ACL) がサポートされていることを指定します。
- _PC_ACL_ENTRIES_MAX
- 指定されたファイルのアクセス制御リストに配置可能な拡張 ACL 項目の最大数を指定します。
getconf のこのインプリメンテーションでは、POSIX に
準拠しない以下の名前もサポートします。
- _CS_SHELL
- デフォルトのシェル (コマンド・インタープリター) を指定します。
- _PC_ACL
- セキュリティー製品がアクセス制御リスト (ACL) をサポートしています。
- _PC_ACL_ENTRIES_MAX
- 指定されたファイルのアクセス制御リストに配置可能な項目の最大数です。
例
この例は
getconf を使用して
、PATH_MAX の最小準拠値を見つけますが、これは変数 _POSIX_PATH_MAX に含まれています。以下を入力すると、
getconf _POSIX_PATH_MAX
getconf は、以下を表示します。
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ローカライズ
getconf は、以下のローカライズ環境変数を使用します。
- LANG
- LC_ALL
- LC_CTYPE
- LC_MESSAGES
詳しくは、ローカライズを参照してください。
終了値
- 0
- 指定した parameter_name は有効であり、getconf は
その値を正常に表示した。
- >0
- エラーが発生。
移植性
POSIX.2, X/Open 移植性ガイド.
_CS_SHELL は、POSIX 標準の拡張です。シンボルの中に
は、POSIX.2 をサポートするシステムでのみサポートされるものがあります。