分析のためのアプリケーション・マイグレーション・ツールの構成

実行する規則のセットを定義し、ワークスペース内での分析のスコープを定義するために、ツールを構成することができます。 スコープは、プロジェクト、作業セット、またはワークスペース全体とすることができます。 スコープを定義すると、分析構成を保存して、後で使用したり変更したりできます。 アプリケーション・マイグレーション・ツールがインストールされていれば、分析を構成して実行するための新たな分析オプションを使用できます。

分析を構成するには、以下のステップを実行します。

  1. 分析構成オプションを開きます。
    Eclipse 内の以下の場所で構成オプションにアクセスできます。
    • メインの Eclipse メニュー・バーで、 「実行」 > 「分析」に移動します。
    • 「起動」 ツールバーで、 Software Analyzer アイコン ( Software Analyzer のアイコン ) をクリックします。 次に、 「Software Analyzer 構成 (Software Analyzer Configurations)」を選択します。
    • 「エクスプローラー」ビューで、プロジェクトを右クリックして、 「Software Analyzer」 > 「Software Analyzer 構成」を選択します。

    Software Analyzer のオプションが表示されない場合は、 Software Analyzer のオプションが表示されないを参照してください。

    ウィンドウ内のアイコンを使用することにより、分析の構成を追加したり除去したりすることができます。

    図1: ソフトウェア分析プログラムの構成の作成
    構成ウィンドウ
  2. 構成リストで、 「Software Analyzer」を選択します。 次に、 「新規」 新規アイコン をクリックします。 基本構成インターフェースがウィンドウに表示されます。
    図2: 構成のセットアップ
    構成のセットアップ
  3. 「Software Analyzer 構成 (Software Analyzer Configurations)」ウィンドウで、構成の名前 ( AppMigrationなど) を入力します。
  4. 「有効範囲」 タブで、 「ワークスペース全体の分析」 を選択して、ワークスペース内のすべてのプロジェクトをスキャンします。

    作業セットまたは、選択したプロジェクトを分析する場合は、他のオプションを使用することにより、分析のスコープを限定することができます。

    ヒント: 「エクスプローラー」ビューから分析を実行する場合、分析の範囲は、メニュー項目が選択されたプロジェクト内のノードに限定されます。 これによって、限定されたコードのセットに対して素早く分析を実行することができます。
  5. 「ルール」 タブで、 「ルール・セット」 リストを使用して実行する分析のタイプを選択します。 実行する個々の規則を選択することもできます。
    ヒント: ルールに関する追加情報を取得するには、ルールを強調表示して ヘルプ・アイコン を押します。 その規則のヘルプが構成ウィンドウに表示されます。 最初のヘルプ・ページには、簡略説明と、詳細情報へのリンクがあります。
    図3: 規則の選択
    「ルール選択」ウィンドウ

    インストールしたフィーチャーに基づいて、マイグレーションに関連する 1 つ以上の規則セットが表示されます。

    • クラウド・アプリケーションのマイグレーション
    • WebSphere Application Server のバージョンのマイグレーション
    • WebLogic アプリケーションのマイグレーション
    • JBoss アプリケーションのマイグレーション
    • Oracle アプリケーションのマイグレーション
    • Apache Tomcat アプリケーションのマイグレーション
    • 他のサード・パーティー・サーバー

    アプリケーション・マイグレーション・ツールの規則は、以下の分析プロバイダーの下にあります。

    • ファイル・レビュー
    • Java コード・レビュー
    • JSP コード・レビュー
    • XML ファイル・レビュー

    規則セットを選択した後、「設定」をクリックして、適切なアプリケーション・マイグレーション規則を選択します。

    図4: 規則セットの構成
    「ルール・セット構成」ウィンドウ

    環境に応じてソースおよびターゲットの設定を選択します。

    ソース・アプリケーション・サーバー
    ソース・アプリケーション・サーバーは、アプリケーションをマイグレーションするアプリケーション・サーバーを示します。 ソース・アプリケーション・サーバーは、WebSphere Application Server またはサード・パーティー製アプリケーション・サーバーのいずれかであり、選択される規則に影響します。

    WebSphere のバージョンからバージョンへの規則セットまたはクラウド・マイグレーション規則セットを使用する場合は、ソース・アプリケーション・サーバーを選択できます。 サード・パーティー製アプリケーション・サーバーの規則セットの場合には、ソース・アプリケーション・サーバーは事前選択されていて、変更できません。

    ターゲット・アプリケーション・サーバー
    ターゲット・アプリケーション・サーバーは、マイグレーション先のアプリケーション・サーバーを示します。 マイグレーション先にできるのは、特定のバージョンの WebSphere Application Server traditional、Liberty、または Liberty Core です。
    ターゲット Java EE バージョン
    WebSphere Application Server Liberty にマイグレーションする場合、アプリケーション用に使用を計画している ターゲット Java Platform, Enterprise Edition (Java EE) バージョンも選択できます。

    Liberty または WebSphere Application Server traditional V9.0 で最新の Java EE レベルに移行すると、振る舞いに違いが出る可能性があります。 Java EE 規則は、それらの違いについてと、それらの違いがアプリケーションにどのように影響するのかを理解するのに役立ちます。 この規則を使用して、WebSphere Application Server traditional と Liberty のいずれでも Java EE 6 から Java EE 7 へ移行できます。 また、WebSphere Liberty 上の Java EE 6 または Java EE 7 から Java EE 8 への移行にも役立ちます。 既に Liberty Java EE 6 または Java EE 7 を使用している場合は、マイグレーションなしで現行 Java EE レベルを使用し続けることができます。

    Liberty では、使用中のテクノロジーのみ選択してください。 例えば、CDI フィーチャーを使用していなければ、CDI は選択しないでください。 Liberty と WebSphere traditional のいずれの場合も、マイグレーションが必要なテクノロジーのみ選択してください。 中には、JPA や JAX-RS のように、最新の Java EE レベルに移行する必要がないテクノロジーもあります。 既存の JPA アプリケーションはそのまま OpenJPA に基づく Java EE 6 JPA 2.0 フィーチャーで稼動させ、新しいアプリケーションについては EclipseLink に基づく JPA 2.1 を使用することを検討してください。

    ターゲット・クラウド・ランタイム
    ターゲット・クラウド・ランタイムは、マイグレーション先のクラウド・プラットフォームを示します。 ターゲット・アプリケーション・サーバーが WebSphere Application Server traditional V8.5.5 もしくは V9.0、Liberty、または Liberty Core の場合は、評価するクラウド・ランタイム環境を選択できます。
    ソース Java バージョン
    ソース Java バージョンは、アプリケーション・サーバーが現在使用している Java Platform, Standard Edition (Java SE) バージョンを示します。
    ターゲット Java バージョン
    ターゲット Java バージョンは、ターゲット・アプリケーション・サーバーが使用することになる Java SE バージョンを示します。 ソース Java バージョンとターゲット Java バージョンが異なる場合、マイグレーション規則が自動的に選択されます。
    注: 分析構成オプションのルールの数は、ツールがインストールされているプラットフォームによって異なります。 分析規則は Rational Application Developer など、いくつかの Rational 製品で使用可能です。 そのため、含まれる規則セットは異なる可能性があります。
  6. ルール構成を保存するには、 「適用」をクリックします。
  7. 「ソフトウェア分析構成」ウィンドウで、分析で使用する規則または規則のグループを選択またはクリアできます。 例えば、分析後に、選択された規則セットの特定の規則によって、 指摘された変更を行う必要がないことがわかった場合は、 その選択をクリアしてオフにすることができます。
    1. 規則を検索するための構成ウィンドウのナビゲーションは、結果のツリー・ビューに表示される フォルダーに似ています。 規則を検索するには、フォルダー名を使用します。
    2. 規則の選択をクリアします。
    3. 「適用」をクリックします。
    選択解除された規則は、次の分析に含まれません。

規則によっては、追加の構成オプションがあります。 規則と共に構成オプションが選択されるときに、規則のプロパティーが規則のリストの下の「プロパティー」タブに表示されます。 次の図は、Web サービス規則での規則のプロパティーを示しています。 プロパティーを更新しない場合には、規則はデフォルト値を使用します。

図 5. ルール・プロパティー
「ルール・プロパティー」ウィンドウ