ネットワーク・タイ・ブレーカー

ネットワーク・タイ・ブレーカーは、ディスクおよびオペレーター・ベースのタイ・ブレーカーの代替手段を提供します。 ネットワーク・タイ・ブレーカーは、外部 IP (ネットワーク・インスタンス) を使用して、タイ状態を解決します。

ネットワーク・タイ・ブレーカーを使用するのが最適なシチュエーションの例は、以下のとおりです。
  • ディスク・タイ・ブレーカーとして使用される共有ディスクが使用できない場合。
  • クラスターの外部にあるインスタンスと通信する機能が最も優先される場合。
例: Web サーバーの主要な機能は、クラスターの外部のクライアントに Web ページを配信することです。 このサービスを高可用にするため、タイ・ブレーカーは、クラスターの外部のインスタンスと通信できないノードへのアクセス権は付与してはなりません。

ネットワーク・タイ・ブレーカーは、すべてのノードが同じ IP サブ・ネット内にあるドメインのみに使用してください。 ノードを異なる IP サブ・ネット内に置くと、両方のノードがネットワーク・タイ・ブレーカーに ping する可能性が高くなり、この間、それらのノードは互いに通信できなくなります。 さらに、デフォルトのゲートウェイ IP アドレスがネットワーク・インフラストラクチャーによって仮想化されている場合、そのアドレスを使用することはできません。 ドメイン内の各ノードから単一パスによってのみ到達できる IP アドレスを選択してください。

デフォルトの設定では、ネットワーク・タイ・ブレーカーは、ネットワーク・タイ・ブレーカー IP アドレスに対する ping を 2 回試行します。 仮想化された環境や、ネットワーク接続が低速であるかまたは信頼性が低い環境では、このデフォルトの ping の回数では少なすぎる場合があります。 このような環境では、ネットワーク・タイ・ブレーカーが実行する ping の回数を最大で 9 回まで増やすことができます。 これにより、タイ・ブレーカーの予約操作が正しい結果になるようにすることができます。

ネットワーク・タイ・ブレーカー要件

ネットワーク・タイ・ブレーカー機能を確保するには、外部 IP インスタンスには、高可用クラスター内のすべてのノードから到達可能でなければなりません。 外部 IP インスタンスも ICMP エコー要求 (ping) に応答できる必要があります。 クラスターのノードと外部 IP インスタンス間の ICMP トラフィックをブロックするファイアウォール・ルールを導入した場合、ネットワーク・タイ・ブレーカーは機能しません。 このシチュエーションでは、クラスター・ノードはそれらのピア (クラスター分割) と通信することができず、一方でサブクラスターは 2 つとも外部の IP インスタンスに到達できる状態です。 通常、IP は、 サブクラスターが 2 つとも外部ゲートウェイに到達できる場合、それらがピアとも通信できるようにします。 ファイアウォールの設定などのために、このルールを適用できない場合は、ネットワーク・タイ・ブレーカーを使用できません。

以下の表に、ネットワーク・タイ・ブレーカーとディスク・タイ・ブレーカーの利点と欠点をまとめます。
表 1. ネットワーク・ベースのタイ・ブレーカーとディスク・ベースのタイ・ブレーカーの比較
ネットワーク・ベースのタイ・ブレーカー ディスク・ベースのタイ・ブレーカー
  • +: ハードウェアに依存しない。
  • +: 通信の可用性を評価する。
  • +: 最も安全なタイ・ブレーカーである。 ハードウェアは、1 つのインスタンス (ノード) のみがタイ・ブレーカーを取得できるようにする。
  • -: クラスター分割の発生時に外部 IP インスタンスが使用できない場合、どのサブクラスターもクォーラムを取得できない。
  • -: タイ状態になるが複数のノードが通信できるエラー状態が発生することがある。 この場合、両方のサブクラスターがタイ・ブレーカーを取得できる。
  • -: 通信が途絶えた場合、このタイ・ブレーカーは、クラスターの外部のインスタンスと通信できないノードにアクセス権を付与する場合がある。