Web ホスティング・モデル

Web ホスティング・モデルは、Web ホスティング環境で使用するために設計されたデータ・モデルです。

Web ホスティング環境は、Netcool 製品スイートにおける、もう 1 つの一般的なネットワーク管理シナリオです。 Web ホスティング環境を管理する上で、いくつかの固有の課題が生じます。 デバイス自体のアップタイムの確保に加えて、相互に関係するソフトウェアおよびハードウェア・デバイスのグループで構成されるサービスのアップタイム (顧客 Web サイトの可用性など) を確保する必要があります。この章の他の例と同様に、ここで説明する Web サービス・ホスティング環境は、実際にありそうな環境を縮小したものです。

この例におけるデータ・モデルの目標は、一連のサード・パーティー・アプリケーションによってリアルタイムに生成および更新される、一連のデバイス・インベントリーおよびサービス管理データにアクセスする手段を提供することです。 このデータには、ホスティング設備内のラックにあるサーバー・ハードウェアに関する情報、および HTTP サーバーおよび E メール・サーバーのソフトウェアのインスタンスがハードウェアにどのようにインストールされて構成されているかを記述するその他の各種データが含まれます。この情報用に作成されたポリシーは、このデータにアクセスする必要が生じるたびに、このデータ・モデルを利用します。

この例における Web サービス・ホスティング・モデルは、20 台のマシンにわたる 10 個の HTTP サーバー・クラスターと 3 つの E メール・サーバー・クラスターで構成されています。 各 HTTP クラスターおよび各 E メール・クラスターは、1 つのプライマリー・サーバーと 1 つのバックアップ・サーバーで構成されています。 この環境は 15 の顧客にサービスを提供しており、各顧客の使用は、それぞれのサービス契約に応じて、1 つ以上のクラスターに分散されます。

この環境を管理するソリューションは、HTTP サービスおよび E メール・サービスのアップタイムをモニターするように設計されています。 サービスの 1 つに問題が生じると、問題の原因となっているクラスターの ID、およびコンポーネント・サーバー・インスタンスがインストールされているハードウェアを判別します。 次に、Netcool/OMNIbus で元のアラート・データを変更して、この情報を反映させます。 また、このソリューションはサービス障害に関連する顧客を判別し、アラートの優先度を設定して、顧客のサービス契約を反映させます。

このモデルのデータは、2 つの別個の Oracle データベースに保管されます。 1 つ目のデータベースには 5 つの表 NodeHTTPInstanceHTTPClusterEmailInstance、および EmailCluster があります。2 つ目のデータベースは顧客サービス・データベースであり、Customer という名前の表をはじめ、いくつかの表が含まれています。