アプリケーション全体の設定のオーバーライド
ジョブをサブミットするときに、オプションでいくつかのアプリケーション全体の設定をオーバーライドすることができます。 例えば、ジョブ構成オーバーレイ・ファイルを指定するか、またはサブミット時構成パラメーターを構成することによって、バンドルに指定された制約をすべて無視して、ご使用の環境に適した制約を定義する場合があります。
このタスクについて
アプリケーション全体の設定は、 IBM® Streams Console、 IBM Streams Studio、または streamtool submitjob コマンドからオーバーライドできます。 streamtool submitjob コマンドを使用する場合は、ジョブ構成オーバーレイ・ファイルを使用してこれらの設定を指定してする必要があります。IBM Streams Console or IBM Streams Studio を使用する場合、ジョブ構成オーバーレイ・ファイルはオプションです。
以下のいずれかの設定を指定した場合、アプリケーションの動作が、アプリケーション開発者の意図と異なるものになることがあります。
- 関連配置
ignoreBundleRelationalPlacements パラメーターを指定すると、アプリケーション・バンドル・ファイルに指定されている関連配置を無視することができます。 例えば、バンドルに指定されているグループが、アプリケーションを実行する予定の環境に関連していない場合に、 アプリケーション・バンドル・ファイル の関連配置を無視したいことがあります。
有効な値は以下のとおりです。- PARTITION
- このオプションは、アプリケーション・バンドル・ファイルで指定されたすべてのパーティション (または PE) 制約 (partitionIsolation、partitionColocationGroups、および partitionExlocationGroups) を削除します。 例えば、複数のオペレーターがそれぞれ異なる PE にグループ化されていたほうが効率的に実行される場合に、PE 制約を無視したいことがあります。
- HOST
- このオプションは、アプリケーション・バンドル・ファイルで指定されたすべてのホスト制約 (hostIsolation、hostColocationGroups、hostExlocationGroups) を削除します。 例えば、アプリケーション・バンドル・ファイルに指定されているホスト制約が、アプリケーションをデプロイしているインスタンスに当てはまらない場合に、 ホスト配置制約を無視したい場合があります。
- ALL
- このオプションはすべてのパーティション制約およびホスト制約を削除します。
- NONE
- このオプションは、すべての関連配置制約を変更せずにそのままにします。これはデフォルト値です。
- ホスト・プール配置制約
ignoreBundleHostPlacements パラメーターを指定し、値を true に設定すると、 すべてのオペレーターがデフォルト・ホスト・プールに配置されます。 例えば、アプリケーション・バンドル・ファイルに指定されているホスト・プールが、アプリケーションをデプロイしているインスタンスに当てはまらない場合に、 アプリケーション・バンドル・ファイルで指定されたホスト・プール配置制約を無視したい場合があります。
- スレッド化ポートのキュー・サイズ
アプリケーション・バンドル・ファイルに指定されているスレッド化ポートのキュー・サイズによって、 アプリケーションのデプロイを予定しているホストでボトルネックや大幅な処理の停滞が発生する場合、 changeThreadedPortSettings パラメーターを指定してキュー・サイズをオーバーライドすることができます。
このパラメーターを指定する場合は、queueSize パラメーターの値を指定する必要があります。 キュー・サイズは 1 以上の整数でなければなりません。 スレッド化ポートのデフォルトのキュー・サイズは 1000 タプルです。
スレッド化ポートのキューのサイズを調整する場合は、ダウンストリーム・オペレーターと対比したアップストリーム・オペレーターの処理要件と、 ホスト上のメモリー量を必ず考慮してください。 キューを大きくすると、特にダウンストリーム・オペレーターに必要な処理能力が一定でない場合に柔軟性が向上しますが、 メモリーの使用量が増大します。 キューが小さすぎて満杯になると、アップストリーム・オペレーターは、現在のタプルをキューに追加できるようになるまで待たなければならなくなります。
- タグ・セット
convertTagSet パラメーターを指定して、 アプリケーション・バンドル・ファイルで指定されたホスト・プール・タグをオーバーライドできます。 例えば、アプリケーションのデプロイを予定しているインスタンス内のホストでタグが使用可能でない場合は、このデプロイメントで使用する新規タグを指定できます。
以下のタイプのタグ変換を行えます。- 1 つの既存タグから 1 つのターゲット・タグへ
このタイプの変換を行う場合は、特定の既存タグと、特定のターゲット・タグのみを含むタグ・セットを作成します。 どちらかのコンテキスト内で複数のタグを指定すると、それらを交換して使用できるようになります。
- 1 つの既存タグから複数のターゲット・タグへ
- 複数の既存タグから 1 つのターゲット・タグへ
- 複数の既存タグから複数のターゲット・タグへ
これらのタグは、既存タグ・セットに指定したすべてのタグがホスト・プールに含まれている場合にのみ使用されます。
デフォルトのホスト・プールにタグを追加する場合は、既存タグを指定していないタグ・セットを追加します。
convertTagSet パラメーターの中には複数の TagConversion 項目を指定できます。 各項目には、以下の情報を含める必要があります。- originalTagSet
- アプリケーション・バンドル・ファイルのタグで、
変換するものを指定します。
タグは、指定したすべてのタグがホスト・プールに含まれている場合にのみ変換されます。 指定したタグの組み合わせがどのホスト・プールにも含まれない場合、タグは変換されません。 タグを指定しないと、ターゲット・タグがデフォルトのホスト・プールに追加されます。
- targetTagSet
- このインスタンスのホストのタグで、置き換えとして使用するものを指定します。
- 1 つの既存タグから 1 つのターゲット・タグへ