DEFINE STGPOOL (テープへのデータ・コピー用 1 次ストレージ・プールの定義)

このコマンドは、コールド・データ・キャッシュ・ストレージ・プールと呼ばれる プライマリー・ストレージ・プールを定義するために使用します。このストレージ・プールは、データを IBM Storage Protect Plus からテープ・ストレージにコピーする操作に使用されます。 IBM Storage Protect Plus オブジェクト・クライアントからのデータは、最初に IBM Storage Protect サーバー上のコールド・データ・キャッシュ・ストレージ・プールに書き込まれます。 その後、データはテープ装置または仮想テープ・ライブラリー (VTL) に移動されます。

コールド・データ・キャッシュ・ストレージ・プールを定義すると、ストレージ・プールの定義先に装置クラスが自動的に作成されます。 このストレージ・プール・タイプに保管または復元できるのは、オブジェクト・クライアント・データのみです。
制約事項: コールド・データ・キャッシュ・ストレージ・プールには、以下の制約事項が適用されます。
  • オブジェクト・クライアントは IBM Storage Protect Plus サーバーでなければなりません。
  • コールド・データ・キャッシュ・ストレージ・プールの複製および重複排除はサポートされません。
  • 他の順次アクセスの 1 次ストレージ・プールとは異なり、コールド・データ・キャッシュ・ストレージ・プールを定義するときに MAXSCRATCH パラメーターを指定することはできません。 MAXSCRATCH パラメーターはデフォルトで 5000 に設定されています。 ただし、UPDATE STGPOOL コマンドを発行するとこの値を変更できます。
  • マイグレーションする特定データを選択することはできません。 コールド・データ・キャッシュ・ストレージ・プールに書き込まれるすべてのデータは、マイグレーションの対象になります。

特権クラス

このコマンドを発行するには、システム特権が必要です。

構文

構文図を読むビジュアル構文図をスキップ DEFine STGpool pool_name STGType=COLDDATACachePOoltype=PRimaryPOoltype=PRimaryDESCription=説明ACCess=READWriteACCess=READWriteREADOnlyUNAVailable NEXTstgpool = pool_name DIRectory=,ディレクトリー1MIGPRocess=1MIGPRocess=有効REMOVERESToredcopybeforelifetimeend=NoREMOVERESToredcopybeforelifetimeend=YesNo
注記:
  • 1 STGTYPE=COLDDATACACHEを指定する場合は、 DIRECTORY パラメーターを指定して、装置クラスの自動作成を有効にする必要があります。

パラメーター

pool_name (必須)
定義するストレージ・プールの名前を指定します。 名前は一意のものである必要があり、最大長は 30 文字です。
POoltype= PRimary
1 次ストレージ・プールを定義することを指定します。 このパラメーターはオプションです。 デフォルト値は PRIMARY です。
STGType= COLDDATACache (必須)
ストレージのタイプを指定します。 このパラメーターは、このタイプのストレージ・プールを定義するために必要です。 この値は COLDDATACACHE でなければなりません。
COLDDATACache
このタイプのストレージ・プールがテープへのコピー操作に使用されることを指定します。 このタイプのストレージ・プールに保管できるのは、適格なオブジェクト・クライアントからのデータのみです。
制約事項: コールド・データ・キャッシュ・ストレージ・プールは、タイプ COLDDATACACHE の他のストレージ・プールを含む、任意のストレージ・プールの次のストレージ・プールとして指定することはできません。
DESCription
ストレージ・プールの説明を指定します。 このパラメーターはオプションです。 この説明の最大長は 255 文字です。 説明の中にブランク文字を入 れる場合には、説明を引用符で囲んでください。
ACCess
クライアント・ノードおよびサーバー・プロセス (マイグレーションやレクラメーションなど) が、ストレージ・プール内のファイルにどのようにアクセスできるかを指定します。 このパラメーターはオプションです。 デフォルト値は READWRITE です。 指定できる値は次のとおりです。
READWrite
クライアント・ノードおよびサーバー・プロセスはストレージ・プール内のボリュームに保管されたファイルの読み取りと書き込みができることを指定します。
READOnly
クライアント・ノードがストレージ・プール内のボリュームからファイルの読み取りだけを行えるということを指定します。

サーバー・プロセスは、このストレージ・プールのボリューム内でファイルを移動することができます。 ただし、このストレージ・プール外のボリュームからストレージ・プール内のボリュームへの新規書き込み操作は認められません。

このストレージプールが( NEXTSTGPOOLパラメーターで)従属ストレージプールとして指定され、ストレージプールにACCESS=READONLYパラメーター設定がある場合、サーバープロセスがストレージプールにファイルを書き込もうとすると、ストレージプールはスキップされます。

UNAVailable
クライアント・ノードが、ストレージ・プール内のボリュームに保管されているファイルにアクセスできないことを指定します。

サーバー・プロセスは、このストレージ・プールのボリューム内でファイルを移動することができ、またこのストレージ・プールから別のストレージ・プールにファイルを移動またはコピーすることもできます。 ただし、このストレージ・プール外のボリュームからストレージ・プール内のボリュームへの新規書き込み操作は認められません。

このストレージプールが( NEXTSTGPOOLパラメーターで)従属ストレージプールとして指定され、ストレージプールにACCESS=UNAVAILABLEパラメーター設定がある場合、サーバープロセスがストレージプールにファイルを書き込もうとすると、ストレージプールはスキップされます。

NEXTstgpool (必須)
ファイルのマイグレーション先の 1 次ストレージ・プールを指定します。 データを順次アクセス・ストレージ・プールからランダム・アクセス・ストレージ・プールにマイグレーションすることはできません。 このパラメーターは、コールド・データ・キャッシュ・ストレージ・プールを定義する場合に必要です。
制約事項: コールド・データ・キャッシュ・ストレージ・プールに NEXTSTGPOOL パラメーターを指定すると、以下の制約事項が適用されます。
  • 次のストレージ・プールは、テープを使用した装置クラスでなければなりません。
  • 次のストレージ・プールでデータ重複排除を有効にしてはなりません。
  • 次のストレージ・プールは、その次のストレージ・プールを持つことができません。
  • 次のストレージ・プールには、 MAXSIZE パラメーターを NOLIMITに設定する必要があります。

新しく定義されたストレージ・プールに次のストレージ・プールがない場合には、 サーバーは、その新規ストレージ・プールの最大サイズを超えるファイルを このストレージ・プールからマイグレーションできず、 別のストレージ・プールに保管することはできません。

次のストレージ・プールに十分なスペースがない場合、 NEXTSTPOOL パラメーターが設定されているか、または MAXSIZE パラメーターに制限が指定されている場合、データはそのストレージ・プールにマイグレーションされません。 これらの場合、サーバーはメッセージを発行し、データ・マイグレーションは失敗します。

DIRectory (必須)
コールド・データ・キャッシュ・ストレージ・プールに使用できる 1 つ以上のディレクトリーを指定します。 STGTYPE=COLDDATACACHE を指定する場合は、装置クラスの自動作成に 1 つ以上のディレクトリーが必要であるため、DIRECTORY パラメーターを指定する必要があります。 UPDATE DEVCLASS コマンドを発行することにより、後でコールド・データ・キャッシュ・ストレージ・プールによって使用されるディレクトリーを更新することができます。

複数ストレージ・プールを指定するには、各ボリューム名をコンマで区切り、間にはスペースを入れないでください。

MIGPRocess
このストレージ・プールでボリュームからファイルをマイグレーションするために使用される並列処理の数を指定します。 このパラメーターはオプションです。 1 から 999 までの値を入力してください。 デフォルト値は 1 です。

このパラメーターの値を計算する場合は、マイグレーションに関係する順次ストレージ・プールの数と、この操作専用にできる論理および物理ドライブの数を考慮してください。 順次アクセス・ボリュームにアクセスするには、 IBM Storage Protect はマウント・ポイントを使用し、装置タイプが FILE でない場合は、物理ドライブを使用します。 使用可能なマウント・ポイントとドライブの数は、他の IBM Storage Protect とシステム・アクティビティー、およびマイグレーションに関係する順次アクセス・ストレージ・プールの装置クラスのマウント・リミットによって異なります。

例えば、2 つの 1 次順次アクセス・ストレージ・プールのボリュームからファイルを同時にマイグレーションし、各ストレージ・プールに 3 つのプロセスを指定するとします。 ストレージ・プールは同じ装置クラスを持ちます。 ファイルのマイグレーション先のストレージ・プールと、ファイルのマイグレーション元のストレージ・プールの装置クラスが同じであり、各プロセスで 2 つのマウント・ポイントと、装置タイプが FILE でない場合は 2 つのドライブが必要であるとします。 (ドライブの 1 つは入力ボリューム用、もう 1 つは出力ボリューム用です。) 6 つのマイグレーション・プロセスを同時に実行するには、少なくとも 12 個のマウント・ポイントおよび 12 個のドライブが必要です。 ストレージ・プールの装置クラスは、マウント・リミットを少なくとも 12 にする必要があります。

指定した移行プロセスの数が使用可能なマウントポイントまたはドライブの数よりも多い場合、マウントポイントまたはドライブを取得しないプロセスは、マウントポイントまたはドライブが使用可能になるのを待機します。 MOUNTWAIT パラメーターの指定時間にマウント・ポイントまたはドライブが使用可能にならない場合、移行プロセスは終了します。 MOUNTWAIT パラメーターの指定については、 DEFINE DEVCLASS (装置クラスの定義)を参照してください。

IBM Storage Protect サーバーは、マイグレーションに適格なボリュームの数に関係なく、指定された数のマイグレーション・プロセスを開始します。 例えば、10 個のマイグレーション・プロセスを指定して、6 個のボリュームのみがマイグレーションに適格である場合、サーバーは 10 個のプロセスを開始し、そのうち 4 個はボリュームを処理せずに終了します。

ヒント: このパラメーターを指定する場合は、同時書き込み機能がサーバー・データ・マイグレーションに対して有効になっているかどうかを考慮してください。 マイグレーション・プロセスには、 ターゲット・ストレージ・プールに定義されている各コピー・ストレージ・プールおよび活動データ・プールのマウント・ポイントとドライブが必要です。
制約事項: このパラメーターは、以下のデータ・フォーマットを使用するストレージ・プールには使用できません。
  • NETAPPDUMP
  • CELERRADUMP
  • NDMPDUMP
REMOVERESToredcopybeforelifetimeend
IBM Storage Protect Plus からの要求のためにコールド・データ・キャッシュ・ストレージ・プールにリストアされたデータを、そのデータの指定された有効期限より前に削除できることを指定します。 このパラメーターが関係するのは、コールド・データ・キャッシュ・ストレージ・プールの占有率が増え容量に近づいている場合です。 このパラメーターはオプションです。 デフォルト値は NO です。
データは、定義された時間しきい値 (日数で指定) に応じて早期削除の対象となります。その際に以下の優先順位に従います。
  1. コールド・データ・キャッシュ・ストレージ・プールにコピーされ、指定された日数よりも前に読み取られたデータ。 最も古いデータが最初に削除されます。
  2. 指定された日数よりも前にコールド・データ・キャッシュ・ストレージ・プールにコピーされたデータ。 最後にコピーされたデータが最初に削除されます。
YES
オブジェクト・クライアントからの要求のためにコールド・データ・キャッシュ・ストレージ・プールにリストアされたデータが、指定された有効期限が来る前にストレージ・プールから削除できることを指定します。 定義されたしきい値と基準に従って早期削除に適格なデータのみが削除されます。
NO
オブジェクト・クライアントからの要求のためにコールド・データ・キャッシュ・ストレージ・プールにリストアされたデータが、ストレージ・プールの占有率が増え容量に近づいた際にも削除の対象にならないことを指定します。

例: IBM Storage Protect Plus からテープにデータをコピーするための 1 次ストレージ・プールの定義

PLUSCOPYPOOL という名前の 1 次ストレージ・プールを COLDDATACACHE ストレージ・タイプとして定義します。 関連する装置クラスの作成が自動的に有効になります。 POOL1という名前の次のストレージ・プールを定義します。 クライアント・ノードのファイルのコロケーションを可能にします。
define stgpool pluscopypool stgtype=colddatacache
 nextstgpool=pool1 directory=dir_list

関連コマンド

表 1. DEFINE STGPOOL (Define a primary storage pool for copying data to tape) に関連するコマンド
コマンド 説明
照会 STGPOOL ストレージ・プールについての情報を表示します。
UPDATE STGPOOL (コールド・データ・キャッシュ) コールド・データ・キャッシュ・ストレージ・プールを更新します。