コマンド定義 (CMD)

コマンド(CMD)コマンド定義ステートメントは,作成しようとしているコマンドにプロンプト・テキストを指定し,コマンド作成(CRTCMD)コマンドで指定されたパラメーターの多くを一時変更できるようにします。プロンプト・テキストは,ここで定義しているコマンドをユーザーが入力する時,ユーザーがプロンプトを要求した場合に表示されます。

CMDステートメントは,CRTCMDコマンドにより参照されるソース・ファイルの中のどこにあってもかまいません。ソース・ファイルの中には,CMDステートメントを1つ指定しなければなりません(ただし1つしか指定できません)。

パラメーター

キーワード 記述 選択項目 ノーツ
PROMPT プロンプト・テキスト/MSG ID 文字値, *NONE オプショナル, 定位置 1
PMTFILE プロンプト・テキスト用メッセージ・ファイル 単一値: *NONE
その他の値: 要素リスト
オプショナル
要素 1: メッセージ・ファイル 修飾オブジェクト名
修飾子 1: メッセージ・ファイル 名前
修飾子 2: ライブラリー 名前, *LIBL, *CURLIB
要素 2: メッセージ・テキスト *STATIC, *DYNAMIC
MSGF メッセージ・ファイル 修飾オブジェクト名 オプショナル
修飾子 1: メッセージ・ファイル 名前
修飾子 2: ライブラリー 名前, *LIBL, *CURLIB
TEXT テキスト'記述' 文字値, *SRCMBRTXT, *CMDPMT, *BLANK オプショナル
MAXPOS 最大定位置パラメーター数 0-99, *NOMAX オプショナル
ALLOW 実行可能な環境 単一値: *ALL
その他の値 (最大 9 回の繰り返し): *BATCH, *INTERACT, *BPGM, *IPGM, *BREXX, *IREXX, *EXEC, *BMOD, *IMOD
オプショナル
MODE 有効なモード 単一値: *ALL
その他の値 (最大 3 回の繰り返し): *PROD, *DEBUG, *SERVICE
オプショナル
ALWLMTUSR 制限ユーザー可能 *NO, *YES オプショナル
THDSAFE スレッド・セーフ *YES, *NO, *COND オプショナル
MLTTHDACN マルチスレッド・ジョブの処置 *SYSVAL, *RUN, *MSG, *NORUN オプショナル
VLDCKR 妥当性検査プログラム 単一値: *NONE
その他の値: 修飾オブジェクト名
オプショナル
修飾子 1: 妥当性検査プログラム 名前
修飾子 2: ライブラリー 名前, *LIBL, *CURLIB
PMTOVRPGM プロンプト一時変更プログラム 単一値: *NONE
その他の値: 修飾オブジェクト名
オプショナル
修飾子 1: プロンプト一時変更プログラム 名前
修飾子 2: ライブラリー 名前, *LIBL, *CURLIB
HLPID ヘルプID 文字値, *CMD, *NONE オプショナル
HLPPNLGRP ヘルプ・パネル・グループ 単一値: *NONE
その他の値: 修飾オブジェクト名
オプショナル
修飾子 1: ヘルプ・パネル・グループ 名前
修飾子 2: ライブラリー 名前, *LIBL, *CURLIB
HLPSCHIDX ヘルプ検索見出し 単一値: *NONE
その他の値: 修飾オブジェクト名
オプショナル
修飾子 1: ヘルプ検索見出し 名前
修飾子 2: ライブラリー 名前, *LIBL, *CURLIB
CURLIB 現行ライブラリー 名前, *NOCHG, *CRTDFT オプショナル
PRDLIB 実行ライブラリー 名前, *NOCHG, *NONE オプショナル
AUT 権限 名前, *LIBCRTAUT, *USE, *ALL, *CHANGE, *EXCLUDE オプショナル

プロンプト・テキスト/MSG ID (PROMPT)

定義中のコマンドについてのプロンプト画面の見出し(タイトル)に含まれるプロンプト・テキストがある場合には,それを指定します。プロンプト・テキストは,コマンドの名前をさらに詳しく記述します。

注: PARM, ELEM,およびQUALコマンド定義ステートメント(このステートメントのPROMPTパラメーターがコマンドのプロンプト・テキストを指定するのとまったく同様に,パラメーター,要素,および修飾子に対してプロンプト・テキストを指定する)のPROMPTパラメーターに,このコマンドの個々のパラメーターに関するプロンプト・テキストを指定することができます。

*NONE
コマンドに関するプロンプトが要求された場合に,表示されるプロンプトの見出しにプロンプト・テキストは含まれません。
メッセージID
コマンドのプロンプトが要求された時に表示されるプロンプト・テキストについてのメッセージを指定するメッセージID (30バイト以内)を指定してください。指定されたIDをもつメッセージをコマンド作成(CRTCMD)コマンドのPMTFILEパラメーターに指定されたメッセージ・ファイルに見つけることができない場合には,メッセージIDそのものがプロンプト・テキストとして使用されます。
文字値
コマンドのプロンプトを要求している時に表示されるプロンプト・テキストを指定してください。これは,アポストロフィで囲まれた30バイト以内の文字ストリングでなければなりません。

このパラメーターには変数をコーディングすることはできません。

プロンプト・テキスト用メッセージ・ファイル (PMTFILE)

コマンドのプロンプト・テキストを検索するためのメッセージ・ファイルを指定します。

単一値

*NONE
プロンプト・テキストにメッセージ・ファイルは必要ありません。テキストが必要な場合には,コマンドを定義する定義ステートメントで提供されます。

要素1: プロンプト・テキストメッセージ・ファイル

修飾子1: メッセージ・ファイル

名前
メッセージ・ファイルの名前を指定してください。

修飾子2: ライブラリー

*LIBL
最初に一致するものが見つかるまで,現行スレッドのライブラリー・リスト内のすべてのライブラリーが検索されます。
*CURLIB
メッセージ待ちファイルを見つけるために,スレッドの現行ライブラリーが使用されます。スレッドの現行ライブラリーとして指定されているライブラリーがない場合は,QGPLが使用されます。
名前
メッセージ・ファイルが入っているライブラリーの名前を指定してください。

要素2: メッセージ・テキスト

作成中のコマンドのプロンプトが表示されるときに,コマンド・オブジェクトに保管されたプロンプト・メッセージ情報がその作成中のコマンドによってどのように使用されるかを指定します。

*STATIC
コマンドのプロンプトが表示されると,そのコマンドが作成されたときに*CMDオブジェクトに保管されたメッセージの静的コピーからプロンプト・テキストが検索されます。コマンドのプロンプト・テキストを2つ以上の各国語で表示する場合は,それぞれの各国語に別々の*CMDを作成する必要があります。
*DYNAMIC
コマンドのプロンプトが表示されると,そのコマンドが作成されたときに*CMDオブジェクトに保管されたメッセージIDが使用され,このパラメーターに指定されたメッセージ・ファイルからプロンプト・テキスト・メッセージが動的に検索されます。コマンドの作成時コマンドのプロンプトの表示時の両方で,CMD, PARM, QUAL,またはELEMコマンド定義ステートメントのPROMPTまたはCHOICEパラメーターに指定されたメッセージIDがプロンプト・テキスト・メッセージ・ファイルになければなりません。

コマンドのプロンプトの表示時にメッセージ・ファイルを検索していてエラーが発生した場合,*CMDオブジェクトに保管されたプロンプト・メッセージの静的コピーからすべてのプロンプト・テキストが取得されます。メッセージ・ファイルが見つかっても,そのメッセージ・ファイルの中に個々のプロンプト・テキスト・メッセージが見つからない場合は,*CMDオブジェクトに保管されたプロンプト・テキストの静的コピーがその1つのメッセージに使用されます。

PROMPTとCHOICEに指定されたメッセージID,このパラメーターの最初の要素に指定されたメッセージ・ファイル,および2番目の要素に指定された*DYNAMICを指定してコマンドを作成すると,複数の各国語のプロンプト・テキストを持てる単一のコマンドが作成されます。プロンプトの表示時に,ライブラリー・リストにある所要の各国語でプロンプト・テキスト・メッセージ・ファイルをコピーすると,同じコマンドのプロンプトをその各国語で表示することができます。オペレーティング・システムおよびほとんどのIBM製品のCLコマンドでは,*DYNAMICオプションを使用して,コマンドの1つのコピーによってすべての導入済みの各国語バージョンを処理することができます。

メッセージ・ファイル (MSGF)

依存関係(DEP)コマンド定義ステートメントで識別されたメッセージの検索元のメッセージ・ファイルを指定します。DEPステートメント上のメッセージID (MSGID)パラメーターによって,パラメーター構文エラーが検出されると送信するメッセージIDを指定することができます。'CPF'以外の3文字の接頭部付きのメッセージ識別の場合は,このパラメーターに指定されたメッセージ・ファイルが使用されます。接頭部'CPF付きのメッセージでは,QCPFMSGがメッセージ・ファイルとして常に使用されます。

修飾子1: メッセージ・ファイル

名前
DEPエラー・メッセージの検索元のメッセージ・ファイルの名前を指定してください。

修飾子2: ライブラリー

*LIBL
最初に一致するものが見つかるまで,現行スレッドのライブラリー・リスト内のすべてのライブラリーが検索されます。
*CURLIB
メッセージ待ちファイルを見つけるために,スレッドの現行ライブラリーが使用されます。スレッドの現行ライブラリーとして指定されているライブラリーがない場合は,QGPLが使用されます。
名前
メッセージ・ファイルが入っているライブラリーの名前を指定してください。

テキスト'記述' (TEXT)

オブジェクトを簡単に記述したテキストを指定します。

*SRCMBRTXT
テキストは,CLコマンドを作成するために使用されるソース・ファイル・メンバーから取得されます。
*CMDPMT
テキスト記述は,コマンドのプロンプトが表示される場合に示されるコマンド・タイトルと同じになります。
*BLANK
テキストは指定されません。
文字値
50バイトを超えないテキストを,アポストロフィで囲んで指定してください。

最大定位置パラメーター数 (MAXPOS)

このコマンドに対して定位置に(パラメーター・キーワードなしで)指定できるパラメーターの最大数を指定します。このパラメーター値は非定数の必須パラメーター数より大きく,非定数パラメーターの合計数より小さくなければなりません。TYPE(*ZEROELEM)のパラメーター,CONSTANT属性のパラメーター,およびそのELEMおよびQUALにCONSTANT属性があるリストおよび修飾名,あるいはTYPE(*ZEROELEM)のパラメーターは,このコマンドに定位置コーディングできるパラメーター数に含められません。

*NOMAX
このコマンドには定位置コーディングの最大限界値の指定はありません。
0から99
定位置パラメーターの最大数を指定します。

実行可能な環境 (ALLOW)

コマンドを処理できる環境を指定します。

単一値

*ALL
コマンドは,バッチ入力ストリーム,CLプログラム,REXXプロシージャー,またはCL ILEモジュール中で処理するか,あるいは対話式に処理することができます。また,処理のためにシステムAPIプログラムQCMDEXC, QCAEXEC, およびQCAPCMDに渡すことができます。

その他の値(最大9個指定可能)

*BATCH
コマンドは,コンパイルされたCLプログラムの外部でバッチ入力ストリーム中で処理することができます。
*INTERACT
コマンドは,コンパイルされたCLプログラムの外部で対話式に処理することができます。
*BPGM
コマンドは,バッチ入力から呼び出されるコンパイル済みCLプログラムの中で処理することができます。
*IPGM
コマンドは,対話式入力から呼び出されるコンパイル済みCLプログラムの中で処理することができます。
*BREXX
コマンドは,バッチ・ジョブで実行されるREXXプロシージャー中で使用することができます。
*IREXX
コマンドは,対話式ジョブで実行されるREXXプロシージャー中で使用することができます。
*BMOD
コマンドは,バッチCL ILEプログラムでのみ使用することができます。
*IMOD
コマンドは,対話式CL ILEプログラムでのみ使用することができます。
*EXEC
コマンドは,CALLコマンドのパラメーターとして使用することができ,システムAPIプログラムQCMDEXC, QCAEXEC, およびQCAPCMDに文字ストリングの形で渡して処理することができます。*EXECを指定した場合には,*BATCHまたは*INTERACTも指定しなければなりません。

有効なモード (MODE)

新しく定義するコマンドに適用する操作環境のモードを指定します。

単一値

*ALL
コマンドは実行,デバッグ,および保守のすべてのタイプのモードで有効です。

その他の値(最大3個指定可能)

*PROD
コマンドは,実行モードの操作で有効です。
*DEBUG
コマンドは,デバッグ・モードの操作で有効です。
*SERVICE
コマンドは,保守モードの操作で有効です。

制限ユーザー可能 (ALWLMTUSR)

プロファイルで権限が制限されているユーザーが,メニューのコマンド入力行にコマンドを入力してそのコマンドを使用可能にできるかどうかを指定します。

*NO
プロファイルで権限が制限されているユーザーは,このコマンドをメニューのコマンド入力行に入力することはできません。
*YES
プロファイルで権限が制限されているユーザーでも,このコマンドをメニューのコマンド入力行に入力することができます。

スレッド・セーフ (THDSAFE)

コマンドがスレッド・セーフかどうかと,複数のスレッドがあるジョブで安全に使用できるかどうかを指定します。

*NO
コマンドはスレッド・セーフでなく,複数のスレッドがあるジョブで使用してはいけません。
*YES
コマンドはスレッド・セーフで,複数のスレッドがあるジョブで安全に使用することができます。
*COND
コマンドは一定の条件付きでスレッド・セーフです。コマンドがスレッド・セーフとなる条件を判別するためには,そのコマンドのオンライン・ヘルプまたはその他の文書を参照してください。

マルチスレッド・ジョブの処置 (MLTTHDACN)

このコマンドのマルチスレッド・ジョブの処置を指定します。

*SYSVAL
QMLTTHDACNシステム値で指定されたマルチスレッド・ジョブの処置が使用されます。
*RUN
コマンドを実行します。
*MSG
コマンドを実行し,診断メッセージを送ります。
*NORUN
コマンドを実行しません。

妥当性検査プログラム (VLDCKR)

作成されるコマンドのパラメーターで追加のユーザー定義妥当性検査を実行するプログラムを指定します。また,コマンド処理プログラム(CPP)に渡すのと同じパラメーターが妥当性検査プログラムにも渡されます。妥当性検査プログラムは,ソース・ファイル中のコマンド定義ステートメントによって指定されたものを超えて,さらに通常の制御言語構文検査を超えて追加のパラメーター検査を実行します。妥当性検査の詳細については,IBM i Information Center(http://www.ibm.com/systems/i/infocenter/)の「プログラミング」カテゴリーの「制御言語(CL)」トピック・コレクションにあります。

単一値

*NONE
このコマンドに対して別個の妥当性検査プログラムはありません。すべての妥当性検査は,コマンド分析プログラムおよびコマンド処理プログラムによって実行されます。妥当性検査でコマンドが処理または検査される時には常に,指定された変数および式は使用されません。

修飾子1: 妥当性検査プログラム

名前
コマンドの妥当性を検査する妥当性検査プログラムの名前およびライブラリーを指定してください。

修飾子2: ライブラリー

*LIBL
最初に一致するものが見つかるまで,現行スレッドのライブラリー・リスト内のすべてのライブラリーが検索されます。
*CURLIB
プログラムを見つけるために,スレッドの現行ライブラリーが使用されます。スレッドの現行ライブラリーとして指定されているライブラリーがない場合は,QGPLが使用されます。
名前
妥当性検査プログラムが入っているライブラリーの名前を指定してください。

プロンプト一時変更プログラム (PMTOVRPGM)

省略時の値をパラメーターに指定された現行の実際の値で(プロンプト画面で)置き換えるプロンプト一時変更プログラム(POP)の名前およびライブラリーを指定します。POPを指定した場合には,(コマンド定義ソース中のPARMステートメントでKEYPARM(*YES)として指定された)キー・パラメーターが初期プロンプト画面で見ることのできる唯一のパラメーターになります。値がキー・パラメーターに対する入力である時には,残りのパラメーターは省略時の値ではなく実際の値で画面に表示されます。

*NONE
プロンプト一時変更プログラムは指定されません。

注: コマンド定義ソース中にキー・パラメーターが存在している(すなわち,PARMステートメントでKEYPARM(*YES)を指定している)時に*NONEを指定した場合には,コマンドの作成時に警告メッセージが出され,すべてのパラメーターについてKEYPARM(*NO)と見なされます。

名前
コマンドのプロンプト一時変更プログラムの名前を指定してください。

修飾子2: ライブラリー

*LIBL
最初に一致するものが見つかるまで,現行スレッドのライブラリー・リスト内のすべてのライブラリーが検索されます。
*CURLIB
プロンプト一時変更プログラムを見つけるためにスレッドの現行ライブラリーが使用されます。スレッドの現行ライブラリーとして指定されているライブラリーがない場合は,QGPLが使用されます。
名前
プロンプト一時変更プログラムが入っているライブラリーの名前を指定してください。

ヘルプID (HLPID)

このコマンドに対するヘルプ・セクションIDのすべてのルート名を指定します。このコマンドと関連したヘルプ・パネル・グループ内のすべてのヘルプ・セクションがこの名前で始まります。

*NONE
ヘルプIDは指定されません。パネル・グループ名をヘルプ・パネル・グループ (HLPPNLGRP)パラメーターに指定すると,*NONEは許されません。
*CMD
コマンドの名前は,ヘルプ・パネル・グループ内のヘルプ・セクションIDのルートとして使用するためのものです。
名前
このコマンドに対するヘルプ・セクションIDのすべてのルート名を指定してください。

ヘルプ・パネル・グループ (HLPPNLGRP)

このコマンドのヘルプ・パネル・グループを指定します。

単一値

*NONE
ヘルプ・パネル・グループは指定されません。

修飾子1: ヘルプ・パネル・グループ

名前
このコマンド用のヘルプ・パネル・グループの名前を指定してください。

修飾子2: ライブラリー

*LIBL
最初に一致するものが見つかるまで,現行スレッドのライブラリー・リスト内のすべてのライブラリーが検索されます。
*CURLIB
パネル・グループを見つけるためにスレッドの現行ライブラリーが使用されます。スレッドの現行ライブラリーとして指定されているライブラリーがない場合は,QGPLが使用されます。
名前
パネル・グループが入っているライブラリーの名前を指定してください。

ヘルプ検索見出し (HLPSCHIDX)

ヘルプ画面から検索見出し機能キーが押された時に使用されるヘルプ検索見出しを指定します。

単一値

*NONE
このコマンドと関連したヘルプ検索見出しはありません。

修飾子1: ヘルプ検索見出し

名前
検索見出し機能キーが押された時に使用される検索見出しの名前を指定してください。

修飾子2: ライブラリー

*LIBL
最初に一致するものが見つかるまで,現行スレッドのライブラリー・リスト内のすべてのライブラリーが検索されます。
*CURLIB
検索見出しを見つけるためにスレッドの現行ライブラリーが使用されます。スレッドの現行ライブラリーとして指定されているライブラリーがない場合は,QGPLライブラリーが使用されます。
名前
検索見出しが入っているライブラリーの名前を指定してください。

現行ライブラリー (CURLIB)

実行中のジョブと関連した現行ライブラリーの名前を指定します。

注: また,このライブラリーは,コマンドの妥当性検査プログラム(ある場合)が処理される時の現行ライブラリーでもあります。

*NOCHG
現行ライブラリーは,このコマンドの処理のために変更されません。コマンドの処理中に現行ライブラリーが変更された場合には,そのコマンドの処理が完了した後もその変更は有効となります。
*CRTDFT
コマンドの処理中に活動状態の現行ライブラリーはありません。コマンド処理の開始前に活動状態であった現行ライブラリーが処理完了時に復元されます。

このコマンドの単一値または特殊値に,あるいは活動状態の現行のライブラリーがない時に処理されるコマンドに置き換え値として*CURLIBが指定された場合には,現行ライブラリーとしてQGPLライブラリーが使用されます。

名前
現行ライブラリーとして使用するライブラリーの名前を指定してください。コマンドの作成時にはライブラリーの存在は必要ありませんが,コマンドの処理時には存在しなければなりません。コマンド処理が完了すると,現行ライブラリーがその前の値に復元されます。ライブラリー・リスト変更(CHGLIBL)コマンドまたは現行ライブラリー変更(CHGCURLIB)コマンドによってコマンドの処理中に現行ライブラリーが変更された場合には,その変更が有効となるのは,そのコマンドが処理されるまでです。現行ライブラリーにQTEMPを指定することはできません。

実行ライブラリー (PRDLIB)

コマンドの処理時に有効にするプロダクト・ライブラリーを指定します。

注: コマンドまたはメニューのプロダクト・ライブラリーは,コマンドまたはメニューが活動状態の間,別のコマンドまたはメニューでそのプロダクト・ライブラリーが変更されない限り,ライブラリー・リスト内に残されます。プロダクト・ライブラリーを変更したコマンドまたはメニューが終了すると,プロダクト・ライブラリーはそのコマンドまたはメニューを開始した時のものに復元されます。

*NOCHG
コマンドの処理が開始される時点ではプロダクト・ライブラリーは変更されません。コマンドの処理中にプロダクト・ライブラリーが変更された場合には,その変更は,そのコマンド処理が完了した後も有効となります。
*NONE
ジョブのライブラリー・リストにはプロダクト・ライブラリーがありません。プロダクト・ライブラリーはそのコマンド処理が完了した時にその前の値に復元されます。
名前
コマンドの処理時にプロダクト・ライブラリーとして使用するライブラリーの名前を指定してください。コマンドの作成時にはライブラリーの存在は必要ありませんが,コマンドの処理時には存在しなければなりません。コマンド処理が完了すると,プロダクト・ライブラリーがその前の値に復元されます。プロダクト・ライブラリーにQTEMPを指定することはできません。

権限 (AUT)

このオブジェクトに対する特定の権限をもっておらず,権限リスト上になく,さらにそのグループ・プロファイルまたは補足グループ・プロファイルがオブジェクトに対する特定の権限をもっていないユーザーに付与する権限を指定します。

*LIBCRTAUT
システムは,作成するオブジェクトが入っているライブラリーに対するライブラリー作成コマンド(CRTLIB)で作成権限(CRTAUT)パラメーターに指定された値を使用して,このオブジェクトに対する権限を決定します。作成権限 (CRTAUT)パラメーターに指定された値を変更した場合には,新しい値は既存のオブジェクトに影響しません。
*CHANGE
ユーザーは,所有者に限定されるか,あるいはオブジェクト存在権限(*OBJEXIST)およびオブジェクト管理権限(*OBJMGT)によって制御される以外のオブジェクトで,すべての操作を実行することができます。ユーザーはオブジェクトでの基本的な機能を変更して実行することができます。*CHANGE権限では,オブジェクト操作(*OBJOPR)および全データ権限が提供されます。このオブジェクトが権限リストである場合は,ユーザーの追加,変更,または除去はできません。
*ALL
ユーザーは,所有者に限定されるか,あるいは権限リスト管理(*AUTLMGT)権限によって管理される以外のオブジェクトで,すべての操作を実行することができます。ユーザーはオブジェクトの存在を制御し,オブジェクトの機密保護を指定し,オブジェクトを変更し,さらにオブジェクトに対して基本的な機能を実行することができます。オブジェクトの所有権を変更することもできます。
*USE
ユーザーは,プログラムの実行またはファイルの読み取りなど,オブジェクトに対する基本操作を実行することができます。ユーザーはオブジェクトを変更できません。使用(*USE)権限は,オブジェクト操作(*OBJOPR),読み取り(*READ),および実行(*EXECUTE)権限を提供します。
*EXCLUDE
ユーザーはオブジェクトにアクセスすることはできません。
名前
権限リストの名前を指定してください。権限リストに含まれているユーザーには,リストで指定されたオブジェクトに対する権限が認可されます。この権限リストはオブジェクトの作成時に存在していなければなりません。

1:コマンド・レベル・プロンプト・テキストの定義

CMD   PROMPT(UCD0001)

このステートメントは,追加テキストで表示見出しにプロンプトを出すコマンドを記述します。このコマンド・プロンプト・テキストは,UCD0001で識別されるメッセージから取られます。メッセージID UCD0001が入っているメッセージ・ファイルを,コマンド定義オブジェクトを作成するために使用されるコマンド作成(CRTCMD)のPMTFILEパラメーターに指定する必要があります。

2:プロンプト・テキストおよびコマンド・作成オプションの定義

CMD   PROMPT(UCD0002)  PMTFILE(MYCMDPMT *DYNAMIC)  +
      MSGF(MYCMDMSG)  TEXT(*CMDPMT)  MAXPOS(2)  +
      PRDLIB(MYAPPLIB)  HLPID(*CMD)  HLPPNLGRP(MYAPPHLP)

このステートメントでは,ライブラリー・リストを使用して検索されるメッセージ・ファイルMYCMDPMTのメッセージUCD0002からコマンドのプロンプト・テキストが設定されます。コマンドに定義されるすべてのプロンプト・テキスト・メッセージは,コマンドのプロンプトが表示されるときに動的に検索されます。コマンド定義の依存関係(DEP)ステートメントから送信されるエラー・メッセージが,ライブラリー・リストを使用して検索されるメッセージ・ファイルMYCMDMSGで検出されます。コマンド・オブジェクトのテキストはコマンド・プロンプト・テキストと同じです。コマンドの最初の2つのパラメーターのみが,関連付けられたパラメーター・キーワードなしの定位置形式での指定が許可されます。コマンドの実行時に,ライブラリーMYAPPLIBは,コマンドが実行される前にライブラリー・リストに自動的に追加され,コマンドの完了時にライブラリー・リストから削除されます。パネル・グループMYAPPHLPのコマンド・ヘルプ・モジュールのヘルプIDはすべて,CRTCMDコマンドによって作成されるコマンド・オブジェクトの名前で始まります。

エラー・メッセージ

なし