TCP 大容量送信オフロード
TCP 大容量送信オフロード・オプションを使用すると、 AIX® TCP 層で最大 64 KB の長さの TCP メッセージを作成できます。 アダプターは IP およびイーサネット・デバイス・ドライバーを介して、そのメッセージを 1 コール分のスタックで送信できます。
次にアダプターは、ケーブルでデータを送信するためにメッセージを複数の TCP フレームに分割します。 ケーブルで送信される TCP パケットは、1500 バイト・フレーム (MTU 1500 の場合) または最大 9000 バイト・フレーム (MTU 9000 (ジャンボ・フレーム) の場合) のいずれかです。
TCP 大容量送信オフロード・オプションを使用しない場合、1500 バイトのパケットを使用して 64 KB のデータを送信するには 44 コール分のスタックが必要です。 TCP 大容量送信オプションを使用すると、最大 64K バイトのデータを 1 コール分のスタックで送信できるので、ホストの処理が軽減され、ホスト・プロセッサーのプロセッサー使用率が低くなります。 次に、イーサネット・アダプターは TCP セグメンテーション・オフロードを実行して、データを MTU サイズのパケット (通常 1500 バイト) に分割します。 どのくらいの節約になるかは、平均 TCP 大容量送信サイズによって異なります。 例えば、PCI-eXtended (PCI-X) ギガビット・イーサネット・アダプターを使用し、MTU サイズを 1500 にすると、ホスト・プロセッサー CPU が 60 から 75% 軽減されます。 ジャンボ・フレーム (MTU 9000) の場合は、システムが既に大容量フレームを送信しているので、節約はそれほど多くありません。 ジャンボ・フレームの場合の代表的な例では、ホスト・プロセッサー CPU の軽減は 40% です。
大容量送信オフロード・オプションをサポートするイーサネット・アダプターでは、占有モードで作業する場合にデフォルトでこのオプションが使用可能になります。 データ・ストリームを管理するワークロード (ファイル転送プロトコル (FTP)、RCP、テープ・バックアップ、および類似の大量データ移動アプリケーション) を扱う場合、10 ギガビット・イーサネットおよびそれより高速なアダプターのパフォーマンスが、このオプションにより向上します。 仮想イーサネット・アダプターおよび共用イーサネット・アダプター (SEA) デバイスは例外であり、 Linux® または IBM i オペレーティング・システムとのインターオペラビリティーの問題により、大容量送信オフロード・オプションはデフォルトで無効になっています。 大容量送信の使用可能化およびその他のパフォーマンス機能は、 AIX および仮想イーサネット・アダプターまたは SEA 環境で実行できます。
lsattr -E -l entX