SCCS ファイル変更の制御とトラッキング

SCCS コマンドおよびファイルシステムは、主に、ファイルへのアクセスを制御するため、 およびファイルの変更者、変更理由、および変更内容をトラッキングするために用 いられます。

SCCS ファイルへのアクセスの制御

SCCS ファイル・システムでは、以下のタイプのアクセスを制御できます。

ファイル・アクセス制御

SCCS ファイルが入っているディレクトリーは、アクセス権コード 755 (オーナーの場合は 読み取り、書き込み、および実行のアクセス権、グループ・メンバー、および その他の場合は読み取りと実行のアクセス権) を指定して作成する必要があります。 SCCS ファイル自体は、読み取り専用ファイル (444) として作成します。 これらの許可を設定することで、オーナー以外は、非 SCCS コマンドを使って SCCS ファイルを修正できなくなります。 グループが SCCS ファイルに対するアクセスおよび変更を行える場合は、 ディレクトリーにグループ書き込みアクセス権がなければなりません。

ユーザー・アクセス制御

admin コマンドに -a フラグを指定すると、SCCS ファイルに変更を加えることができるユーザーのグループを指定できます。 このフラグを用いると、グループの名前や数を指定することもできます。

バージョン・アクセス制御

admin コマンドは、ヘッダー・フラグを使用して、さまざまなバージョンのファイルが get コマンドによってアクセスされないようにしたり、ロックしたりすることができます。

-fc (F)
検索できる最大のリリース番号に関する上限を設定します。
-ff
検索できる最小のリリース番号に関する下限を設定します。
-fl
特定のリリースを検索できないようにロックします。

SCCS ファイルに対する変更のトラッキング

SCCS ファイルに対する変更をトラッキングする方法は 3 通りあります。

  • 各デルタに関連付けられたコメント
  • 変更要求 (MR) 番号
  • SCCS コマンド
デルタ・コメントによる変更の追跡

SCCS ファイルが更新されて新しいデルタが作成されると、システムはそのデルタに関連した コメントを求めるプロンプトを出します。 これらのコメントは、512 文字までの長さにすることができ、 cdc コマンドを使用して変更できます。

cdc
デルタに関連したコメントを変更します。

get コマンドに -l フラグを指定すると、ファイルの任意のバージョンのデルタ・テーブルとすべてのデルタ・コメントが出力されます。 デルタ・テーブルは、デルタに関連したコメントを保管するだけでなく、 最終変更日時、変更時の実ユーザー ID、デルタとその先祖のシリアル番号、 およびそのデルタに関連した MR 番号も自動的に保管します。

変更依頼番号による変更の追跡

admin コマンドに -fv フラグを指定すると、デルタが作成されるたびに MR 番号の入力を求めるプロンプトが出されます。 -fv フラグを用いたプログラムを指定すると、SCCS ファイル内で 新しいデルタが作成されたときに MR 番号の妥当性を検査することができます。 MR 妥当性検査プログラムがゼロ以外の終了値を戻した場合、更新は不成功に終わります。

MR 妥当性検査プログラムは、ユーザーが作成します。 このプログラムを作成すると、SCCS ファイルに対して行われた変更をトラッキングし、 他のデータベースまたはトラッキング・システムに備えて索引を作成することができます。

SCCS コマンドによる変更のトラッキング
sccsdiff
2 つの SCCS ファイルを比較して、その違いを標準出力に印刷します。

-p フラグを指定した delta コマンドは、ファイルの更新時に sccsdiff コマンドと同じ働きをします。 これらのコマンドは両方とも、バージョンとバージョンの間で行われた変更内容を 表示するために使用することができます。

prs
SCCS ファイルの指定された部分を形式設定して、標準出力に印刷します。

このコマンドを使用すると、ファイルの 2 つのバージョンの違いを検索することができます。