マルチスレッド・プログラミング

このセクションでは、スレッド・ライブラリー (libpthreads.a) を使用するマルチスレッド・プログラムを作成するためのガイドラインを記載します。

AIX®のスレッドライブラリは、X/Open Portability Guide Issue 5標準に基づいています。 このため、以下の情報は、スレッド・ライブラリーを XPG5 標準の AIX インプリメンテーションとして示しています。

並列プログラミング は、既存のユニプロセッサー・システムとの完全なバイナリーの互換性を維持しつつ、 マルチプロセッサー・システムの利点を利用します。 並列プログラミング機能は、 スレッドの概念に基づいています。

シリアル・プログラミング手法の代わりに並列プログラミングを使用する場合の利点は、次のとおりです。
  • 並列プログラミングでは、 プログラムのパフォーマンスが改善されます。
  • 並列プログラミング手法には、いくつかの共通ソフトウェア・モデルが適用できます。

従来は、複数の単一スレッド・プロセスを使用して並列性を実現してきましたが、 一部のプログラムは、より高度な並列性から利益を得ます。 マルチスレッド・プロセスはプロセス内の並列性を提供し、複数の単一スレッド・プロセスのプログラミングに関与する概念の多くを共有します。

以下の情報は、スレッドとその関連情報を紹介するものです。 また、並列プログラミングに関する一般的トピックについても説明します。

注: このトピック・コレクションでは、単独で使用される スレッド という用語は、 ユーザー・スレッドを指します。 このことは、ユーザー・モード環境のプログラミング資料にも適用されますが、カーネル・プログラミングに関連するトピックには適用されません。