suma コマンド
目的
フィックス・サーバーからのテクノロジー・レベルと Service Pack のダウンロードを自動化するタスクを作成します。
構文
SUMA タスクを作成、編集、またはスケジュールするには:
suma { { [ -x ] [-w ] } | -s CronSched } [ -a Field=Value ]... [ TaskID ]
SUMA タスクをリストするには:
suma -l [ TaskID ]...
デフォルト SUMA タスクをリストまたは編集するには:
デフォルト SUMA グローバル構成設定値をリストまたは編集するには:
SUMA タスクのスケジュールを解除するには:
suma -u TaskID
SUMA タスクを削除するには:
suma -d TaskID
説明
suma コマンドは、次の SUMA タスクまたはポリシーを実行するために使用できます。
- 作成
- 編集
- リスト
- スケジュール
- スケジュール解除
- 削除
フラグ
項目 | 説明 |
---|---|
-c | SUMA グローバル構成設定値をリストまたは編集します。
-a フラグを使用すると、1 つ以上の構成設定値を、指定した値に更新できます。
-a フラグを使用しない場合は、すべての SUMA 構成設定値がリストされます。
-a フラグを使用して編集できる構成設定値は次のとおりです。
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-c (続き) |
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-c (続き) |
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-d | 該当の TaskID に関連した SUMA タスク、および -s フラグを指定してこのタスク用に作成されたすべてのスケジュールを削除します。 |
-D | デフォルト SUMA タスクをリストまたは編集します。 -a フラグを使用すると、デフォルト・タスクの 1 つ以上の「Fields」を指定の「Value」に更新できます。 -a フラグを使用しない場合は、デフォルト SUMA タスクがリストされます。 |
-l | SUMA タスクをリストします。 TaskID を使用しない場合は、すべての SUMA タスクがリストされます。 「TaskID」を使用して、リストする 1 つ以上のタスク ID を指定できます。 |
-s CronSched | SUMA タスクをスケジュールします。
新しいタスクを作成する場合に指定すると、保管が暗黙指定されます (-w フラグの機能性)。
CronSched は、スペースで分離された 5 つのエントリー (分、時、日、月、曜日) を引用符で囲んだリストです。
これらのエントリーの有効な値は次のとおりです (詳細は crontab マニュアル・ページを参照)。
|
-u | SUMA タスクのスケジュールを解除します。 これにより、指定された TaskID のスケジューリング情報がすべて除去されます。 |
-w | SUMA タスクを書き込むか保管します。 -s フラグの代わりに使用すると、タスクは保管されて、スケジューリング情報を後で追加できます。-x フラグと併用すると、タスクは即時に実行され、保管もされます。 |
-x | これを指定すると、SUMA タスクは即時に実行されますが、スケジュールされません。 -w フラグを使用しない場合は、タスクは将来の使用のために保管されません。 |
-a Field=Value ... | 指定された Value を指定された Field に代入します。
SUMA タスクに関する作成操作または編集操作の場合、Field および Value には次の値がサポートされます。
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-a (続き) |
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-a (続き) |
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-a (続き) |
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パラメーター
項目 | 説明 |
---|---|
TaskID | タスクに関連した固有の数値 ID を指定します。 これはタスクが作成されるときに割り当てられます。 |
終了状況
項目 | 説明 |
---|---|
0 | コマンドは正常に完了しました。 |
>0 | エラーが発生しました。 |
例
- SUMA グローバル構成設定値をリストするには、次のように入力します。
次に類似した出力が表示されます。suma -c
FIXSERVER_PROTOCOL=https DOWNLOAD_PROTOCOL=http DL_TIMEOUT_SEC=180 DL_RETRY=1 HTTP_PROXY= HTTPS_PROXY= SCREEN_VERBOSE=LVL_INFO NOTIFY_VERBOSE=LVL_INFO LOGFILE_VERBOSE=LVL_VERBOSE MAXLOGSIZE_MB=1 REMOVE_CONFLICTING_UPDATES=yes REMOVE_DUP_BASE_LEVELS=yes REMOVE_SUPERSEDE=yes TMPDIR=/var/suma/tmp
- SUMA グローバル構成設定値を編集して、ログ・ファイルの最大サイズを 2 MB に変更するには、次のように入力します。
suma -c -a MAXLOGSIZE_MB=2
- SUMA タスクのデフォルトをリストするには、次のように入力します。
次に類似した出力が表示されます。suma -D
DisplayName= Action=Download RqType=Latest RqName= Repeats=y DLTarget=/usr/sys/inst.images NotifyEmail=root FilterDir=/usr/sys/inst.images FilterML= MaxDLSize=-1 Extend=y MaxFSSize=-1
- 毎月 1 回 (例えば、毎月 15 日の午前 2 時 30 分に) 最新のフィックスをダウンロードするタスクを作成してスケジュールに入れるには、次のように入力します。
suma -s "30 2 15 * *" -a RqType=Latest ¥ -a DisplayName="Latest fixes - 15th Monthly"
注: この新しく作成されたタスクのタスク ID が戻されます。この例では、suma -D の例に示す SUMA タスクのデフォルトの一部が使用されるものと想定されています。例えば、タスクのデフォルト DLTarget=/usr/sys/inst.images の場合、installp イメージは /usr/sys/inst.images/installp/ppc ディレクトリーにダウンロードされます。 - suma -s CronSched コマンドを実行してセットアップされた SUMA スケジューリング情報を表示するには、次のように入力します。
crontab -l root
- 特定の TL を毎週 1 回 (例えば、毎週木曜の午前 3 時に) 検査し、それが選択可能になっている場合はダウンロードし、
リモート・システム上のユーザーに電子メール通知を送信するタスクを作成してスケジュールに入れるには、
次のように入力します。
suma -s "0 3 * * 4" -a RqType=TL -a RqName=6100-04 ¥ -a NotifyEmail="bob.smith@host2,ann@host2"
注: このタスクが TL の検査を毎週行うには、Repeats フィールドを y に設定する必要があります。 この場合、TL が見つかるとタスクは削除されます。Repeats=n の場合は、タスクの削除の前に単一の検査だけが行われます。 - 毎月 1 回 (例えば、毎月 20 日の午前 4 時 30 分に) 重要なフィックスを検査するタスクを作成してスケジュールに入れるには、
次のように入力します。
suma -s "30 4 20 * *" -a RqType=Latest -a RqName= ¥ -a RqLevel=latest -a Repeats=y
注: Repeats=y を設定すると、このタスクは「永久に繰り返し」となり、正常なダウンロードの後で削除されません。 - 月曜日の午後 11 時 00 分に AIX® バージョン 7.1 (5300-11 推奨メンテナンス・パッケージ適用) 全体を /lppsrc/5311 ディレクトリーにダウンロードし、ダウンロード操作後に lppmgr クリーン操作を実行して、置き換えられた更新、重複基本レベル、および矛盾する更新をすべて除去するタスクを作成してスケジュールに入れるには、次のように入力します。
suma -s "0 23 * * 1" -a Action=Clean -a RqType=ML -a RqName=5300-11 ¥ -a DLTarget=/lppsrc/5311
注: Action=Clean を指定したタスクを実行する前に、suma -c を実行して、lppmgr コマンドを実行する際に使用される SUMA グローバル構成設定値を検証できます。 この場合、REMOVE_SUPERSEDE、REMOVE_DUP_BASE_LEVELS、および REMOVE_CONFLICTING_UPDATES をすべて yes に設定すると、上記のアクションになります。 - 月曜日の
午後 11 時 00 分に AIX バージョン 7.1 (5300-11 推奨メンテナンス・パッケージ適用) 全体を /tmp/lppsrc/5311 ディレクトリーに
ダウンロードし、
既に /lppsrc に含まれているすべての更新に対するフィルタリングを
行うタスクを作成してスケジュールに入れるには、次のように入力します。
suma -s "0 23 * * 1" -a RqType=ML -a RqName=5300-11 ¥ -a DLTarget=/tmp/lppsrc/5311 -a FilterDir=/lppsrc -a FilterSysFile=/dev/null
注: RqType=TL は「検出されるまで繰り返し」のタスクであるため、このタスクは正常に完了した後で除去されます。 ただし、Repeats=n の場合は 5300-03 TL についての単一の検査だけが行われ、その TL がフィックス・サーバーで見つからなければ、タスクは繰り返さないようにセットアップされているため削除されます。 - プレビューを実行して SP がフィックス・サーバー上に存在するかどうか検査するタスクをすぐに実行し、
その SP がまだ存在しない場合は後日のスケジューリングのためにこのタスクを作成して保存するには、次のように入力します。
suma -x -w -a Action=Preview -a RqType=SP -a RqName=6100-04-02
注: この新しく作成されたタスクのタスク ID が戻されます。 - 上記の例から新しく作成されたタスクを
すぐに実行し (タスク ID 23 が戻されたと想定します)、SP のダウンロードを試み、
タスク ID 23 の Action=Download 設定値を保存するには、次のように入力します。
suma -x -w -a Action=Download 23
注: このタスクはコマンド・ラインから実行されており、cron を介して スケジュールされていないため、Repeats フィールドは無視され、SP が検出されたかどうかにかかわらず このタスクは削除されません。 - 特定の SP の検査を毎週 1 回 (例えば、毎週木曜の午前 3 時に) 繰り返し、
それが選択可能になっている場合はダウンロードするために、タスク ID 23 をスケジュールに入れるには、
次のように入力します。
suma -s "0 3 * * 4" -a Repeats=y 23
注: SP が見つかるとこのタスクは削除されます。 - タスクのスケジュールを解除し、/var/spool/cron/crontabs ディレクトリーの crontab ファイルからそのスケジューリング情報を除去するには、次のように入力します。
suma -u 23
- タスクを削除し、スケジューリング情報が存在する場合はその情報も除去するには、次のように入力します。
suma -d 23
- タスク ID が
4
および23
である複数の SUMA タスクをリストするには、次のように入力します。suma -l 4 23
- すべての SUMA タスクをリストするには、次のように入力します。
suma -l
- 毎月 1 回 (例えば、毎月 15 日の午前 2 時 30 分に)、指定された FilterML 上の最新の Service Pack を検査して、
まだ /tmp/latest リポジトリーに入っていない更新を
すべてダウンロードするタスクを作成してスケジュールに入れるには、次のように入力します。
suma -s "30 2 15 * *" -a RqType=Latest -a FilterML=6100-02 ¥ -a DLTarget=/tmp/latest -a FilterDir=/tmp/latest
注: この新しく作成されたタスクのタスク ID が戻されます。
位置
/usr/suma/bin/suma
ファイル
項目 | 説明 |
---|---|
/usr/suma/bin/suma | suma コマンドが入っています。 |
/usr/sbin/suma | /usr/suma/bin/suma にリンクします。 |
/var/adm/ras/suma.log | suma コマンド実行の詳細な結果が入っています。 |
/var/adm/ras/suma_dl.log | ダウンロードされたファイルのリストが入っています。 |
/var/spool/cron/crontabs | スケジューリング用の crontab ファイルが入っているディレクトリーです。 |