stoprpdomain コマンド

目的

オンラインのピア・ドメインをオフラインにします。

構文

stoprpdomain [-f] [-h] [-w [-s Seconds]] [-TV] peer_domain

説明

stoprpdomain コマンドは、ピア・ドメイン内で現在オンラインのすべての ノードをオフラインにします。ピア・ドメイン定義は、ノードから削除しません。

このコマンドは、ピア・ドメイン内でオンラインとなっているノードから実行する 必要があります。ピア・ドメインに対してオフラインとなっているノード上で このコマンドを実行すると、なにも実行されません。

Cluster-Aware AIX® (CAA) クラスターが構成されている場合は、アクションは実行されません。 これは、CAA クラスターの存続中は CAA 環境のピア・ドメイン操作が存在し、 オンラインになっているためです。

ピア・ドメインをオフラインにする要求をサブシステムがリジェクトした場合にそれを無効にするには、-f フラグを 使用します。ディスクが共用されている場合など、ピア・ドメイン・リソースが使用中 の場合は、サブシステムが要求をリジェクトすることがあります。このような場合 に -f フラグを 指定すると、リソース状態とは無関係にピア・ドメインをオフラインにする必要が あることをサブシステムに知らせます。

フラグ

-f
サブシステムがそうでなければ受諾しない場合でも、サブシステムに停止要求を 受諾するように強制します。
-h
コマンドの使用状況の陳述が標準出力に書き出されます。
-s
-s フラグを -w フラグと一緒に使用する場合に、コマンドが完了する前にピア・ドメインがオフラインになるのを待つ時間 (秒単位) を指定します。待ち時間がその秒数を超えると、コマンドは戻りますが、オフライン操作は継続します。デフォルト値は 300 秒 (5 分) です。ピア・ドメインがオフラインになるまでコマンドが戻ってはならないことを指定するには 0 を使用します (待ち状態でタイムアウトなし)。
-T
コマンドのトレース・メッセージが標準エラーに書き出されます。このフラグは、ソフトウェア・サービスの組織でのみ使用します。
-V
コマンドの詳細メッセージが標準出力に書き出されます。
-w
コマンドが完了する前にピア・ドメインがオフラインになるのを待ちます。 待ち時間を秒単位で指定するには、-s フラグを使用します。

パラメーター

peer_domain
オフラインにするオンライン中のピア・ドメインの名前を指定します。

セキュリティー

stoprpdomain コマンドを使用するには、ピア・ドメインに定義されている 各ノード上の IBM.PeerDomain リソース・クラスに対する書き込みア クセス権が必要です。デフォルトでは、ピア・ドメイン内の任意のノード の root には、構成リソース・マネージャーを使用して、このリソース・ クラスに対する読み取りおよび書き込みのアクセス権があります。

終了状況

0
コマンドは正常に実行されました。
1
RMC 内でエラーが発生しました。
2
コマンド・ライン・インターフェース・スクリプトでエラーが発生しました。
3
コマンド・ラインに指定されたフラグが正しくありません。
4
コマンド・ラインに指定されたパラメーターが正しくありません。
5
コマンド・ラインの入力に誤りがあったため、エラーが発生しました。
6
ピア・ドメイン定義は存在しません。

環境変数

CT_CONTACT
リソース・モニターと制御 (RMC) デーモンのセッションがあるシス テムを決定します。CT_CONTACT をホスト名または IP アドレスに設定すると、 コマンドは指定されたホスト上の RMC デーモンと連絡します。CT_CONTACT を 設定しない場合は、コマンドは、コマンドが実行されているローカル・ システム上の RMC デーモンと連絡します。RMC デーモン・セッションの ターゲットと管理有効範囲により、処理対象とするリソース・クラスま たはリソースが決定されます。
CT_IP_AUTHENT
CT_IP_AUTHENT 環境変数が存在するときは、RMC デーモンは、IP ベース・ネットワーク認証を使用して、CT_CONTACT 環境変数が設定された ip アドレスによって指定されるシステム上の RMC デーモンに連絡します。 CT_CONTACT が ip アドレスに設定された場合に意味を持つのは CT_IP_AUTHENT のみです。これはドメイン・ネーム・システム (DNS) サービスに依存しません。

制限

このコマンドは、ピア・ドメインでオンラインのノードで実行する必要があります。

実行の特性

このコマンドは、AIX® オペレーティング・システム用 rsct.basic.rte ファイルセットの一部です。

標準入力

-f "-" または -F "-" フラグを指定すると、このコマンドは標準入力から 1 つ以上のノード名を読み取ります。

標準出力

-h フラグを指定すると、このコマンドの使用ステートメントが標準出力に書き込まれます。詳細メッセージは、すべて標準出力に書き出されます。

標準エラー

トレース・メッセージは、すべて標準エラーに書き出されます。

次の例では、nodeA は、ApplDomain に定義済みでオンライン の 1 つのノードを示します。
  1. ApplDomain をオフラインにするには、このコマンドを nodeA 上で実行します。
    stoprpdomain ApplDomain
  2. 停止要求がいずれのサブシステムからもリジェクトされないように して、ApplDomain をオフラインにするには、nodeA 上で 次のコマンドを実行します。
    stoprpdomain -f ApplDomain

位置

/opt/rsct/bin/stoprpdomain