slp_srvreg コマンド

目的

Service Location Protocol (SLP) サービス・エージェントを管理します。

構文

slp_srvreg -t servicetype -u URL [-a attribute] [-l lifetime] [-s scopes] [-T IPAddress] [-p port] [-U] [-v] [-b debuglevel] [-6]

slp_srvreg -d URL [-s scopes] [-T IPAddress] [-p port] [-v] [-b debuglevel] [-6]

slp_srvreg -D [-v] [-b debuglevel [ -p port]

slp_srvreg -k [-v] [-b debuglevel]

slp_srvreg -h

説明

slp_srvreg コマンドは、Service Location Protocol (SLP) サービス・エージェントを管理します。 slp_srvreg コマンドは、 所定のスコープ内の属性リストを使用して、指定された URL にサービスを登録するのに使用されます。 -t フラグが指定された servicetype は、スキーム・サービスを 使用して URL で表現されたどのようなサービス・タイプでもオーバーライドします。

サービスを登録するには、登録する URL を指定する -u フラグを指定して slp_srvreg コマンドを 使用してください。

サービスの登録を解除するには、登録解除する URL を指定する -d フラグを指定して slp_srvreg コマンドを使用してください。

登録の場合も登録解除の場合も、登録要求の送信先の IP アドレスを指定するには、-T フラグを 使用します。 ローカル・ホストの IP アドレス (例えば 127.0.0.1) を指定する場合、または -T フラグを使用しない場合、 サービス URL の登録はローカルに処理されます。

slp_srvreg をデーモンとして実行するには、slp_srvreg コマンドに -D フラグを 指定する必要があります。 slp_srvreg コマンドに -k フラグを指定すると、slp_srvreg が強制終了されます。

制限: 同じマシン上で複数の slp_srvreg デーモンを実行しないでください。

デーモンとして実行される slp_srvreg エージェントを、デフォルトのポート番号 427 ではなく ユーザー指定のポートで listen させるには、-p フラグを使用してください。slp_srvreg-p フラグに指定されたポートを指定して登録または登録解除を行うと、 このポートで listen しているサービス・エージェントまたはディレクトリー・エージェントのみが 登録または登録解除を受け入れます。

要件: 登録には -t フラグと -u フラグが必須です。

SLP クライアントは、SLP サービス・エージェントがその登録中に使用されたのと同じ大/小文字を使用する属性値を返すことを要求してはいけません。例えば、 クライアントが attribute=true を使用してサービスを登録しても、 その属性の照会が attribute=TRUE を返すことがあります。この情報をシークするすべてのクライアントは、大/小文字を区別しない方法で属性を処理する必要があります。

注: コマンド slp_srvreg -D -b debuglevel が、ゼロ より大きい debuglevel (デバッグ・レベル) を指定して使用されると、slp_srvreg は、デーモンとして実行されません。

フラグ

項目 説明
-a attribute 登録するサービスの属性の、コンマで区切られたリストを指定します。
-d URL 登録解除するサービスの URL を指定します。
-D デーモンとして実行することを指定します。
-k slp_srvreg デーモンを強制終了します。
-l lifetime サービス登録の更新が必要になる後の時刻を指定します。 lifetime 属性の値は、秒数で指定されます。
-p port デーモンとして実行する際に listen するポートを指定します。 -p フラグを指定しない場合は、デフォルトのポート 427 が使用されます。 slp_srvreg デーモンが標準ポート以外のポートで listen しているときは、 ユーザー・エージェントがこのフラグを使用して新規登録データを正しいリスナーに送信します。
-s scopes 登録されるサービスのスコープを指定します。
-t servicetype

サービス URL のサービス・タイプを指定します。
-T IPAddress サービス登録を送信する必要がある ip アドレスを指定します。
-u URL 登録されるサービスの URL を指定します。
-U 既存の登録を置き換えます。
-v 詳細出力を指定します。
-b level デバッグ・レベルを指定します (0 から 7 まで)。以下の 3 ビット・マスクが 使用されます。
  • - 0b001 = 1 を指定すると、重要なデバッグ情報 (エラーとメインプログラムのステップ) を参照できます。
  • - 0b010 = 2 を指定すると、詳細なデバッグ情報 (詳細なプログラムのステップ) を参照できます。
  • - 0b100 = 4 を指定すると、すべての関数の開始トレースと停止トレースを参照できます。
-6 URL で使用されたどのようなホスト名の解決にも IPv6 が使用されなければならないことを指定します。 この指定が省略されると、ホスト名の解決には IPv4 が使用されます。
-h コマンド使用法のヘルプを表示します。

  1. コマンドを、デフォルトの SLP ポート 427 でデーモンとして実行するには、以下のコマンドを入力します。
    # slp_srvreg -D
  2. service:pop3://mail.ibm.com URL および user=Tom, Richard 属性のサービスを 2 日間で登録するには、以下のコマンドを入力します。
    # slp_srvreg -v -a “user=Tom, Richard” -u “service:pop3://mail.ibm.com” 
                 -t “service:pop3” -l 172800
  3. ローカル・ホストの 2 日間の service:pop3://mail.ibm.com URL および user=Tom, Richard 属性のサービスを登録するには、以下のコマンドを入力します。
    # slp_srvreg -a “user=Tom, Richard” -u “service:pop3://mail.ibm.com”
                 -t “service:pop3”  -l 172800 -T 127.0.0.1
  4. ローカル・ホストの 2 日間の service:pop3://mail.ibm.com URL および user=Tom, Richard 属性のサービスを登録するには、以下のコマンドを入力します。
    # slp_srvreg -a “user=Tom, Richard" -u “service:pop3://mail.ibm.com"
                 -t “service:pop3"  -l 172800 -T 127.0.0.1
  5. 重要なデバッグ・トレースと詳細なデバッグ・トレース (0b011 = 3) が指定された service:pop3://mail.ibm.com URL のサービスを登録解除するには、以下のコマンドを入力します。
    # slp_srvreg -d “service:pop3://mail.ibm.com" -t “service:pop3" -b 5
  6. slp_srvreg デーモンを強制終了するには、以下のコマンドを入力します。
    # slp_srvreg -k