rmccli 情報ファイル
目的
Resource Monitoring and Control (RMC) と関連するコマンドについての一般情報を提供します。
説明
RMC と関連するコマンドについての一般情報。この情報にはデータ型や用語が含まれ、さらに、関連情報へのリファレンスが続きます。
- コマンドの構造および使用
- RMC コマンドは、リソース・クラスおよびリソースで実行できる、さまざまな操作を表すカテゴリーにグループ化されます。
- リソースの作成と除去: mkrsrc、rmrsrc
- リソースの変更: chrsrc、refrsrc
- 定義およびデータの表示: lsrsrc、lsrsrcdef
- アクションの表示: lsactdef
- アクションの実行: runact
- データ表示情報
- RMC CLI ルーチンの表示機能を優先順位に従って制御するフラグは次のとおりです。
- 長形式の表示の場合は
–l
です。このフラグは、デフォルトの表示形式です。例えば、次のコマンド
を出した場合、以下の出力が作成されます。lsrsrc -s 'Name == "c175n05"' IBM.Foo Name NodeList SD Binary RH Int32Array
Persistent Attributes for Resource: IBM.Foo resource 1: Name = "c175n05" NodeList = {1} SD = ["testing 1 2 3",1,{0,1,2}] Binary = "0xaabbcc00 0xeeff" RH = "0x0000 0x0000 0x00000000 0x00000000 0x00000000 0x00000000" Int32Array = {1,5,-10,1000000}
- 表形式の表示の場合は
–t
です。例えば、次のコマンド
を出した場合、以下の出力が作成されます。lsrsrc -s 'Name ?= "Page"' -t IBM.Condition Name EventExpression
Persistent Attributes for Resource: IBM.Condition Name EventExpression "Page space out rate" "VMPgSpOutRate > 500" "Page fault rate" "VMPgFaultRate > 500" "Page out rate" "VMPgOutRate > 500" "Page in rate" "VMPgInRate > 500" "Page space in rate" "VMPgSpInRate > 500"
- 印刷時にヘッダーを抑止する場合は
–x
です。 - コロン (:) 区切り表示の場合は
–d
です。例えば、次のコマンド
を出した場合、以下の出力が作成されます。lsrsrc -xd -s 'Name == "c175n05"' IBM.Foo Name Int32 Uint32Array SD Binary
c175n05:-100:{}:["hel lo1",1,{0,1,2}]:"0xaabbcc00 0xeeff":
–x
フラグと一緒に–d
フラグを使用することに注意してください。 - 文字列区切り表示の場合は
–D
delimiter です。例えば、次のコマンド
を出した場合、以下の出力が作成されます。lsrsrc -xD:: -s 'Name == "c175n05"' IBM.Foo Name Int32 Uint32Array SD Binary
c175n05::-100::{}::["hel lo1",1,{0,1,2}]::"0xaabbcc00 0xeeff"::
–x
フラグと一緒に–D
Delimiter を使用することに注意してください。
–l
フラグを使用します。 - 長形式の表示の場合は
- データ入力フォーマット
- バイナリー形式の属性用バイナリー・データは、次のフォーマットで入力できます。
- "0xnnnnnnnn 0xnnnnnnnn 0xnnnn..."
- "0xnnnnnnnnnnnnnnnnnnn..."
- 0xnnnnnnnnnnnnnnnn...
いずれかの整数データ型の属性用の整数データは、次のフォーマットで入力できます。- ゼロ以外の数字で始まる 10 進定数 (例えば
Int32=45
) - プレフィックス
0
で始まる 8 進定数。これには0
から7
の範囲の 10 進数の組み合わせが後続する場合があります (例えばInt32=055
) - プレフィックス
0x
または0X
で始まる 16 進定数と、後続の a からf
およびA
からF
の範囲の 10 進数の組み合わせ (例えばInt32=0x2d
)
文字列を入力データとして指定するときには、十分に注意してください。文字列は、含まれる文字によって以下のような制約があります。- 空白以外の文字または非英数字は、引用符で囲まずに入力として入力することができます。
- 空白または他の英数字は引用符で囲む必要があります。
- 一重引用符 (
'
) は、次の例に示すように二重引用符 ("
) で囲む必要があります。"this is a string with 'single quotation marks'"
選択文字列内に二重引用符がない限り、選択文字列を二重引用符で囲む必要があります。二重引用符がある場合、選択文字列を一重引用符で囲む必要があります。選択文字列を指定する方法については、「Administering RSCT」ガイドを参照してください。- 選択文字列の入力例は次のようになります。
"NodeNumber == 1"
- 二重引用符が選択文字列の一部である選択文字列の入力は次のようになります。
'Name == "c175n05"'
構造化データ (SD) 型は、大括弧で囲む必要があります。
[hello,1,{2,4,6,8}]
構造化データ (SD) を RMC コマンドへのコマンド・ライン入力として指定するときには、その SD を次のように一重引用符で囲む必要があります。
SD='[hello,1,{2,4,6,8}]'
すべてのタイプの配列は中括弧 {} で囲む必要があります。- 整数の配列:
{-4, -3, -2, -1, 0, 1, 2, 3, 4}
- 文字列の配列:
{abc, "do re mi", 123}
- 構造化データの配列:
{[hello,1,{0,1,2,3}],[hello2,2,{2,4,6,8}]}
複数のエレメントを持つすべてのタイプの配列は、引用符で囲む必要があります。以下に例を示します。- mkrsrc IBM®.Foo Name=testing NodeList={1} Uint32Array='{1,2,3}'
- mkrsrc IBM.Foo Name=testing NodeList='{1}' Uint32_array='{1,2,3}'
構造化データの配列、または引用符で囲まれた文字列を含む配列を RMC コマンドへのコマンド・ライン入力として指定するときには、その配列全体を一重引用符で囲みます。- 文字列の配列:
mkrsrc IBM.Foo Name="c175n05" NodeList={1} StringArray='{"a string","a different string"}'
- 構造化データの配列:
mkrsrc IBM.Foo Name="c175n05" NodeList={1} SDArray='{["string 1",1,{1,1}],["string 2",2,{1,2,3}]}'
詳細については、
resource_data_input
を参照してください。 - データ出力フォーマット
- 文字列データは常に、次のように二重引用符または一重引用符のいずれかで囲まれて表示されます。
- 文字列「This is a string that contains white space」と等しい記述属性は、次のように長形式で表示されます。
Description = "This is a string that contains white space"
- 空の文字列 "" と等しい記述属性値は次のように長形式で表示されます。
Description = ""
- 文字列の終わりに改行文字を含む文字列と等しい記述属性値は次のように長形式で表示されます。
Description = "This string ends with a new-line character..."
- 二重引用符を含む選択文字列は次のように長形式で表示されます。
SelectionString = 'Name == "c175n05"'
- 文字列「c175n05」と等しい名前属性値は次のように長形式で表示されます。
Name = "c175n05"
バイナリー・データは次のように表示されます。"0x nnnnnnnn 0x nnnnnnnn 0x nnnnnnnn 0x nnnnnnnn"
- 文字列「This is a string that contains white space」と等しい記述属性は、次のように長形式で表示されます。
- 命名規則
- 次の変数命は RMC コマンド・マニュアル・ページ全体で使用されます。
変数 説明 attr リソース・クラスまたはリソース属性の名前 resource_class リソース・クラスの名前 - ノード・グループ
- システムにクラスター・システム・マネージメント (CSM) がインストールされている場合は、ノード名の値として CSM 定義のノード・グループを使用して、複数のノードを参照できます。 CSM ノード・グループの処理と CSM nodegrp コマンドの使用については、「CSM: Administration Guide」および「CSM: Command and Technical Reference」を参照してください。
- 用語
-
- 属性
- 属性は、永続的または動的のいずれかです。リソース・クラスは、永続属性と動的属性のセットによって定義されます。リソースも、永続属性と動的属性のセットによって定義されます。永続属性は、リソース・クラスおよびリソースの構成を定義します。動的属性は、リソース・クラスおよびリソースの状態またはパフォーマンス関連の側面を定義します。同じリソース・クラスまたはリソース内では、属性名を永続的または動的のいずれかとして指定可能であるが、両方は指定できません。
- リソース
- システム内でのサービスのセットを提供するエンティティー。ハードウェア・エンティティーには、プロセッサー、ディスク・ドライブ、メモリー、アダプターがあります。ソフトウェア・エンティティーには、データベース・アプリケーション、プロセス、ファイルシステムがあります。システム内の各リソースには、リソースの状態を定義する 1 つ以上の属性が存在します。
- リソース・クラス
- ノード、ファイルシステム、アダプターなどのシステム・リソースの広範なカテゴリー。各リソース・クラスにはそのリソース・クラスに適用される機能、情報、動的属性、および条件を収めるコンテナーがあります。例えば、
/tmp space used
条件はファイルシステムのリソース・クラスに適用されます。 - リソース・マネージャー
- リソースおよびリソース・クラス抽象を 1 つ以上の特定のタイプのリソースの呼び出しおよびコマンドにマップするプロセス。リソース・マネージャーはスタンドアロン・デーモンがなることも、アプリケーションまたはサブシステムに直接統合することも可能です。システムに定義されているすべてのリソース・クラスを表示するには、フラグまたはパラメーターを指定せずに lsrsrc コマンドを実行します。IBM.FileSystem リソース・クラスのシステムに定義されているすべてのリソースを表示するには、以下のように入力します。
lsrsrc IBM.FileSystem
- 選択文字列
- 二重引用符または一重引用符で囲む必要があります。選択文字列に二重引用符が含まれている場合は、その選択文字列全体を一重引用符で囲んでください。例えば、次のようになります。
-s 'Name == "testing"' -s 'Name ?= "test"'
永続属性のみを選択文字列にリストすることができます。
フラグ
-h
- コマンドの使用方法のステートメントを標準出力に書き込みます。
-T
- 標準エラーにコマンドのトレース・メッセージを書き込みます。これはソフトウェア・サービス組織専用です。
-V
- コマンドの詳細メッセージ (使用可能なメッセージがある場合) を標準出力に書き込みます。
-T
フラグと -V
フラグが組み込まれます。-T
フラグを使用するのは、ソフトウェア・サービス組織からトレースをオンにするよう指示された場合のみです。トレース・メッセージは変換されません。コマンドの詳細を表示するには、「詳細」モードを示す-V
フラグを使用します。詳細メッセージ (使用可能なメッセージがある場合) は、メッセージ・カタログに入っており、実行している地域またはその他の基準に従って変換されます。環境変数
- CT_CONTACT
CT_CONTACT
環境変数をホスト名または IP アドレスに設定すると、コマンドは指定されたホストの RMC (Resource Monitoring and Control) デーモンに連絡します。この環境変数を指定しないと、コマンドは、 そのコマンドが実行されているローカル・システムの RMC デーモンと連絡します。 コマンドによって表示または変更されるリソース・クラスやリソースは、接続が確立されたシステム上にあります。- CT_IP_AUTHENT
CT_IP_AUTHENT
環境変数が存在する場合、RMC デーモンは、IP ベース・ネットワーク認証を使用して、CT_CONTACT
環境変数が設定されている IP アドレスで指定されたシステム上の RMC デーモンに連絡します。CT_IP_AUTHENT
環境変数は、CT_CONTACT
環境変数が IP アドレスに設定されている場合に有効です。ドメイン・ネーム・システム (DNS) サービスには依存しません。- CT_MANAGEMENT_SCOPE
- RMC デーモンがリソースおよびリソース・クラスをモニターし、制御するための
セッションに使用する管理有効範囲を指定します。
管理有効範囲は、リソースおよびリソース・クラスをモニターし、制御する対象となる、可能なターゲット・ノードのセットを決定します。
有効な値は以下のとおりです。
- 0
- local 有効範囲を指定します。
- 1
- local 有効範囲を指定します。
- 2
- peer domain (ピア・ドメイン) 有効範囲を指定します。
- 3
- management domain (管理ドメイン) 有効範囲を指定します。
この環境変数を設定しないと、 local 有効範囲が使用されます。
標準出力
-h
フラグが指定されている場合は、このコマンドの使用状況の説明文が標準出力に書き込まれます。-V
フラグが指定されている場合は、これらのコマンドの詳細メッセージ (使用可能なメッセージがある場合) が標準出力に書き込まれます。
標準エラー
トレース・メッセージはすべて、標準エラーに書き込まれます。
終了状況
- 0
- コマンドが正常に実行されました。
- 1
- RMC でエラーが起こりました。
- 2
- コマンド・ライン・インターフェース (CLI) スクリプトでエラーが発生しました。
- 3
- コマンド・ラインに間違ったフラグが指定されました。
- 4
- コマンド・ラインに不正なパラメーターが指定されました。
- 5
- 不正なコマンド・ライン入力に基づく RMC により、エラーが発生しました。
- 6
- 指定された選択文字列に一致するリソースが見つかりませんでした。
セキュリティー
権限は、相手のシステムのアクセス制御リスト (ACL) ファイルに指定します。
実装上の固有な条件
この情報は AIX® では rsct.core.rmc ファイルセットの一部であり、Linux、Solaris、および Windows では rsct.core-3.1.0.0-0.platform.rpm パッケージの一部です。ここで platform は、i386
、ppc
、ppc64
、s390
、または x86_64
です。
位置
- /opt/rsct/man/rmccli
- /opt/rsct/man/rmccli.7 (Linux プラットフォームの場合)