iSCSI ソフトウェア・ターゲットの構成

iSCSI ソフトウェア・ターゲット・ドライバーにより、AIX® は、1 つの iSCSI ターゲット・デバイスまたは複数の iSCSI ターゲット・デバイスとして機能することができます。 iSCSI ターゲット・ドライバーは、ローカル・ディスク、論理ボリューム、またはローカル・ファイルを iSCSI イニシエーターにエクスポートします。このイニシエーターは、iSCSI プロトコルおよび TCP/IP を使用して AIX に接続します。

ターゲット・デバイスには、それぞれ 1 つの iSCSI 修飾名と 1 組の論理装置番号 (LUN) があり、仮想 iSCSI ターゲットに接続するイニシエーターが使用できるようになっています。 ユーザーは、着信接続を受け入れるためにターゲット・ドライバーが使用するネットワーク・インターフェースおよび TCP/IP ポート番号を、ターゲット・デバイスごとに指定できます。

注: iSCSI ターゲット・ファイルセットがインストールされている必要があります。 ファイルセット名は devices.tmiscsw.rte で、ファイルセットは AIX Expansion pack に含まれています。
iSCSI ターゲット・ドライバーを構成するには、次の手順を実行します。
  1. 次の SMIT パスを使用して、iSCSI ターゲット・ドライバーの単一インスタンスを作成します。 このインスタンスは他の iSCSI オブジェクトのコンテナーとして働きます。

    「Devices (デバイス)」 > 「iSCSI」 > 「iSCSI Target Device (iSCSI ターゲット・デバイス)」 > 「iSCSI Target Protocol Device (iSCSI ターゲット・プロトコル・デバイス)」 > 「Add an iSCSI Target Protocol Device (iSCSI ターゲット・プロトコル・デバイスの追加)」

  2. iSCSI ターゲット・ドライバーによって割り当てられる仮想 iSCSI ターゲットごとに 1 つの iSCSI ターゲット・デバイスを作成します。 次の SMIT パスを使用して、iSCSI ターゲット・デバイスをそれぞれ作成します。

    「Devices (デバイス)」 > 「iSCSI」 > 「iSCSI Target Device (iSCSI ターゲット・デバイス)」 > 「iSCSI Targets (iSCSI ターゲット)」 > 「Add an iSCSI Targets (iSCSI ターゲットの追加)」

  3. 次の SMIT パスを使用して、ターゲット・デバイスごとに 1 つ以上の LUN を作成します。
    注: LUN は仮想ターゲットに接続するイニシエーターからアクセスできます。 iSCSI ターゲット上で、各 LUN は、前もって物理ボリュームで定義された論理ボリューム、あるいはローカル・ファイルシステム上で前もって作成されたファイルのいずれかに関連付けることができます。 iSCSI ターゲット論理装置に関連付けられた物理ボリュームは、iSCSI ターゲット・ドライバーが稼働する AIX システムではこれ以外の方法では使用できません。

    「Devices (デバイス)」 > 「iSCSI」 > 「iSCSI Target Device (iSCSI ターゲット・デバイス)」 > 「iSCSI Target LUN (iSCSI ターゲット)」

    通常はこれで構成手順が完了します。 ただし、チャレンジ・ハンドシェーク認証プロトコル (CHAP) を使用する場合、またはアクセス制御リスト (ACL) を使用して、どのイニシエーターがどの LUN にアクセスできるかを指示する場合は、ターゲット構成を完了するのに追加のステップが必要です。

    • イニシエーターの CHAP 承認を使用する場合は、/etc/tmiscsi/autosecrets ファイルを編集し、イニシエーターがログインに使用する機密事項を追加します。 /etc/tmiscsi/autosecrets ファイルには、ターゲットごとに 1 つのエントリーが含まれます。 各エントリーのフォーマットは次のとおりです。

      target_name chap_name chap_secret

    • ACL を使用して、どのイニシエーターがどの LUN にアクセスできるかを指示する場合は、/etc/tmiscsi/access_lists ファイルを編集し、ターゲットごとに 1 つのエントリーを追加します。 各エントリーのフォーマットは次のとおりです。

      target_name|lun_name iSCSI_name, iSCSI_name,...