mkszfile コマンド

目的

現行システムまたは別のシステムでの再インストールのためにシステム状態を保管します。

構文

mkszfile [ -X] [ -d directory ] [ -m] [ -G ] [ -N ] [-x file ]

説明

重要: mkszfile コマンドは、既存の /image.data ファイルに新しい情報を上書きします。

mkszfile コマンドは、現行システム上または別のシステム上に再インストールできるようにシステム状態を保管します。 次のような情報が保管されます。

  • システム・インストール情報
  • ルート・ボリューム・グループに関する論理ボリューム情報
  • ファイルシステム情報

保管される情報により、bosinstall ルーチンはバックアップ前に存在したとおりの論理ボリューム情報を再作成することができます。

mkszfile コマンドを使用すると、/image.data ファイルが作成されます。 このファイルの内容は、イメージを作成したシステムによって定義されます。 mksysb コマンドを呼び出す前に、/image.data ファイルを編集することができます。 この場合、mksysb コマンドは /image.data ファイル内で指定されたファイルシステムのみをバックアップするので、rootvg ファイルシステムに必要な条件が反映されます。

保管されたすべての情報は、リスト・コマンドを使用して取り出すことができます。 これらのコマンドのリストは、/image.data ファイルにコメントとして記録されています。したがって、ユーザーがこのファイルを編集しているときにこのリストを参照できます。

テープに入っているファイルを変更できません。 ただし、テープ内のデータ・ファイルを無効にするために、ユーザーは目的のファイルが入ったディスケットを作成することができます。

mkszfile コマンドは、/tmp ファイルシステム上にブート・イメージに使用可能なフリー・スペースが 8 M バイト以上あることを確認します。

注:
  1. mkszfile コマンドを実行する前に、/tmp ファイルにブート・イメージを保管できる十分なスペースがあることを確認してください。 このスペースは、バックアップ時とインストール時に必要になります。/tmp ファイル内で必要なスペースの量を判別するには、bosboot -qad rmt または bosboot -qad ipldevice のいずれかのコマンドを発行します。
  2. mkszfile コマンドを実行する前に /dev/ipldevice を削除すると、0301-150 bosboot エラーが発生します。 ほとんどの場合、このメッセージは無視してかまいません。mkszfile コマンドが正常に実行されたかどうかは、戻りコードで確認してください。

フラグ

項目 説明
-m ボリューム・グループ内の論理ボリュームごとに論理対物理区画のマッピングを指定するマップ・ファイルを作成します。 このマッピングを使用して、 イメージの復元時に同じ論理対物理マッピングを割り当てることができます。 マップ・ファイルの位置は、 論理ボリュームごとに /image.data ファイルの MAPFILE フィールドに保管されます。 mklv コマンドの発行前にインストール・ルーチンがマップを /tmp ファイルシステムに入れるので、 マップ作成のための十分なスペースが /tmp ファイルシステム内に存在することになります。

例えば、hd7 論理ボリュームの場合、 マップ・ファイルの位置は /tmp/vgdata/rootvg/hd7.map です。 hd7 論理ボリュームに関する /image.data ファイルの MAPFILE フィールドは、 エントリー MAPFILE=/tmp/vgdata/rootvg/hd7.map の下にあります。

バックアップ・イメージ内のマップ・ファイルは、/bosinst.data ファイルおよび /image.data ファイルの後ろにコピーされます。

-N /image.data ファイルに、定義された状態の workload partition (WPAR) に属するシステムを組み込みます。
注: /image.data ファイルに含めるためには、定義された状態の WPAR に属するすべてのファイルシステムが rootvg ボリューム・グループに入っている必要があります。
-X 必要に応じて /tmp を拡張します。
-d image.data ファイルを、/ ではなく指定されたディレクトリーに書き込みます。
-G /image.data ファイルから WPAR ファイルシステムを除外します。 このフラグは、-N フラグと共に指定した場合は無効です。
-x file ファイルにリストされたファイルシステムを image.data ファイルから除外します。ファイルシステムのマウント・ポイントは、1 行につき 1 つずつリストする必要があります。
注: ファイルシステムを除外するときは慎重に行ってください。その結果得られるバックアップはシステムの復元に使用できない場合があるためです。

ファイル

項目 説明
/usr/bin/mkszfile mkszfile コマンドが入っています。