lsnim コマンド
目的
ネットワーク・インストール管理 (NIM) 環境に関する情報を表示します。
構文
サポートされる NIM クラス、サブクラス、またはタイプのリストを表示する
lsnim { -p| -P} [ -cClass| -S]
事前定義された NIM 情報を表示する
lsnim { -p| -P} [ -cClass| -sSubclass| -tType] [ -l | [ -o ] | -O] [ -Z]
または
lsnim { -p| -P}[ -a Attribute ] . . . [ -Z]
操作に必要な属性を表示する
カスタマイズされたすべての NIM オブジェクトの情報を表示する
lsnim [ -cClass| -sSubclass| -tType] [ -l | [ -o ] | -O] [ -Z]
または
lsnim [ -aAttribute ] . . . [ -Z]
特定の NIM オブジェクトの情報を表示する
lsnim[ -l | -O| -a Attribute . . . ][ -Z] ObjectName
または
lsnim[ -qOperation] ObjectName
特定の NIM マシンに使用可能なリソースの情報を表示する
lsnim -L [ -sSubclass| -tType]ObjectName
NIM グループの情報を表示する
lsnim -g | -m [ -a Attribute | -cClass | -L | -l | -sSubclass | -tType] GroupObjectName
説明
lsnim コマンドは、NIM 環境の情報を表示します。 この情報は、事前定義とカスタマイズの 2 つの基本カテゴリーに分類されます。
事前定義情報は、NIM によって事前設定された値からなり、ユーザーが変更することはできません。 事前定義情報の例は次のとおりです。
- NIM によりサポートされるオブジェクト型
- NIM によりオブジェクトが編成されるクラスとサブクラス
- NIM オブジェクト上で実行できる操作
- ユーザーが入力できる属性
通常、NIM はこの情報を使用して操作中の決定を行います。 -p または -P フラグを使用すると、 事前定義情報を表示できます。 -p フラグを指定するとデフォルトの値が表示され、 -P フラグを指定するとヘルプ情報が表示されます。
カスタマイズ情報は、ユーザーが入力または変更した値から作成されます。 この情報は、NIM が動作する物理環境を表します。 カスタマイズ情報に関する部分は、 グループ化されてオブジェクト を形成します。 オブジェクトは、NIM データベース内でオブジェクト型とクラス別に編成されます。 オブジェクト型の例として、 diskless、 paging、 standalone などがあります。 オブジェクト・クラスの 2 つの例として、 machines と network があります。
例えば、NIM 環境の一部であるスタンドアロン・ワークステーションは、 固有のオブジェクトで表されます。 このオブジェクトは、NIM によって standalonemachines オブジェクトとして分類されます。 ここで、standalone はオブジェクト型を表し、 machines はオブジェクト・クラスを表します。 フラグを指定せずにコマンド・ラインに lsnim コマンドを入力すると、 カスタマイズされたすべてのオブジェクト情報が表示されます。
また、lsnim コマンドを使用すると、 カスタマイズされたオブジェクト間の関係を表示できます。 固定する オブジェクトを選択してから (Objectname パラメーターで指定)、 -c、 -s、 または -t フラグを指定して必要な関係を選択します。 表示される情報は、 固定したオブジェクト型とクラスに応じて異なります。 例えば、spot というタイプのオブジェクトを選択すると、 次に示すような関係を表示されます。
- 共用プロダクト・オブジェクト・ツリー (SPOT) リソースを使用するマシン
- SPOT リソースにアクセスできるネットワーク
関係が表示されない場合は、 lsnim コマンドはフラグを表示します。 このフラグを使用すると、通常は表示される出力にフィルターをかけることができます。 -a、 -c、 -O、 -s、 または -t フラグを使用すると、 表示される情報の量を制限することができます。
フラグ
項目 | 説明 |
---|---|
-a Attribute | 指定した属性名に基づいて、表示される情報にフィルターをかけます。
使用可能な属性を以下に示します。
Operation subclass type class |
-c Class | NIM オブジェクト・クラスを指定します。 Objectname パラメーターを指定しないでこのフラグを使用すると、 そのクラスのオブジェクトの情報だけが表示されるように、情報にフィルターがかけられます。 |
-g | 個別のメンバーの状態情報を持つグループ・オブジェクトの詳細リストを表示します。 |
-l | 詳細情報を表示します。 |
-L | クライアント・マシンによりアクセスされるリソースの情報を表示します。 |
-m | 指定されたフラグ以外のフラグは、グループ・メンバーに適用されます。 |
-o | NIM 環境の SMIT インターフェースによって使用されます。 |
-O | NIM でサポートされる操作をリストします。 |
-p | デフォルトの値を使用して事前定義情報を表示します。 |
-P | 事前定義されているデータのヘルプ情報を表示します。 |
-q Operation | 指定された操作に必要な属性をリストします。 |
-S | NIM サブクラスのリストを表示します。 |
-s Subclass | NIM サブクラスを指定します。 ObjectName パラメーターを指定しないでこのフラグを使用すると、そのサブクラスのオブジェクトの情報だけが表示されるように、 情報にフィルターがかけられます。 |
-t Type | NIM オブジェクト型を指定します。 Objectname パラメーターを指定しないでこのフラグを使用すると、 そのタイプのオブジェクトの情報だけが表示されるように、 情報にフィルターがかけられます。 |
-Z | 情報をコロンで区切ったフォーマットで表示します。 |
セキュリティー
アクセス制御: lsnim コマンドを実行するには、 ユーザーは root 権限を持っていなければなりません。
例
- NIM オブジェクト・クラスを表示するには、次のように入力します。
lsnim -p
- NIM サブクラスのリストを表示するには、次のように入力します。
lsnim -p -S
- machines オブジェクト・クラスの NIM オブジェクト型のリストを表示するには、次のように入力します。
lsnim -p -c machines
- machines オブジェクト・クラスの NIM オブジェクト型のヘルプ情報を表示するには、次のように入力します。
lsnim -P -c machines
- lpp_source と Rstate という NIM 属性の詳細な情報を表示するには、次のように入力します。
lsnim -p -a lpp_source -a Rstate
- オブジェクト型 paging 上で実行できる操作を表示するには、次のように入力します。
lsnim -p -t paging -O
- オブジェクト型 standalone のオブジェクトに関して bos_inst 操作を実行するために必要な情報を表示するには、次のように入力します。
lsnim -t standalone -q bos_inst
- オブジェクト型 diskless のカスタマイズされたすべてのオブジェクトを表示するには、次のように入力します。
lsnim -t diskless
- オブジェクト・クラス networks 内のカスタマイズされたすべてのオブジェクトを表示するには、次のように入力します。
lsnim -c networks
- altoid という NIM オブジェクトの詳細な情報を表示するには、次のように入力します。
lsnim -l altoid
- altoid というオブジェクトとすべての NIM リソースとの関係を表示するには、次のように入力します。
lsnim -c resources altoid
- altoid に適用できる操作のリストを表示するには、次のように入力します。
lsnim -O altoid
- altoid に使用できるリソースのリストを表示するには、次のように入力します。
lsnim -L altoid
- 状態とグループの排他状況と共にマシン・グループ MacGrp1 のメンバーを表示するには、次のように入力します。
lsnim -g MacGrp1
- リソース・グループ ResGrp1 のメンバーに関する基本情報を表示するには、次のように入力します。
lsnim -m ResGrp1
- 隠れている NIM 内部情報と共に、マシン・グループ MacGrp1 のメンバーの詳細リストを表示するには、次のように入力します。
lsnim -m -Fl MacGrp1
- スポットが割り当てられているマシン・グループ MacGrp1 のすべてのメンバーを表示するには、次のように入力します。
lsnim -ma spot MacGrp1
ファイル
項目 | 説明 |
---|---|
/etc/niminfo | NIM により使用される変数が入っています。 |