clogin コマンド

目的

ユーザー・セッションを開始するか、またはworkload partition内でコマンドを実行します。

構文

clogin WparName [-l User] [ command [ args ] ]

説明

clogin コマンドは、 root ユーザーがworkload partition内にログインしたり、そこでコマンドを実行したりするためのメカニズムを提供します。

注: clogin コマンドを実行したときに、一部のプログラム (特に、マルチバイト・ロケールで実行している場合) が正しく機能しないことがあります。 clogin コマンドは、緊急のシステム保守にのみ使用してください。

-l フラグを指定すると、 指定されたユーザーがworkload partition内で User パラメーターを使ってセッションを開始した場合と同じように、 セッションが開始されます。 続けてコマンドが指定された場合、そのコマンドは、 User 関連のログイン・シェルへのパラメーターとして起動された場合と同じように、実行されます。 clogin コマンドは su コマンドと似た操作を行うため、 su コマンド関連の機能はすべて clogin コマンドに適用できます。

注: セッションが開始される疑似端末はグローバル環境に所属しますが、 その端末装置で稼働するログイン・シェルはworkload partitionに所属します。

フラグ

項目 説明
WparName ログイン先のworkload partitionの名前。
-l User workload partitionにログインするユーザー名を指定します。 デフォルトは root です。 command パラメーターを指定する場合は、 -l フラグと User パラメーターの両方を指定する必要があります。
command workload partition内で実行するコマンドを指定します。 このコマンドは、ユーザー関連のログイン・シェルへのパラメーターとして実行されます。
args command パラメーターで指定されたコマンドを実行する際に使用するオプション・パラメーターを指定します。

セキュリティー

項目 説明
アクセス制御 root ユーザーのみがこのコマンドを実行できます。

  1. dan というユーザーとして、bucko という名前のworkload partitionにログインするには、 次のコマンドを入力します。
    clogin bucko -l dan
  2. howdy という名前のworkload partitionで、 -T 1 オプション付きの /usr/bin/ps コマンドを root ユーザーとして実行するには、 次のコマンドを入力します。
    clogin howdy -l root /usr/bin/ps -T 1