重み付け推定

標準の線型回帰モデルでは、調査中の母集団内で分散が一定していると仮定します。この仮定が当てはまらない場合 (例えば、ある属性が高いケースが、その属性が低いケースよりも変動が大きい場合など)、最小二乗法 (OLS) を使用する線型回帰では、最適なモデルを推定できなくなります。変動の差を別の変数から予測できる場合は、重み付け推定プロシージャーで、重み付き最小二乗法 (WLS) を使用して線型回帰モデルの係数を計算できます。この場合、より正確な観測値 (変動が少ない観測値) に、回帰係数を決定する際により大きな重みを与えるようにします。重み付け推定プロシージャーは、一連の重み変換を検定し、データに最も適合するものを示します。

: インフレーションと失業が株価の変動に与える影響を調べます。株価が高い株式は、株価が安い株式よりも変動が大きい場合が多いため、最小二乗法では最適な推定値を得られません。重み付け推定を使用すると、線型モデルの計算で価格変化の変動性に株価が与える影響を説明できます。

統計: 検定された重み付けソース変数のべき乗ごとの対数尤度値、多重 RR 2 乗、調整済み R 2 乗、WLS モデルの分散分析テーブル、非標準化パラメーター推定値と標準化パラメーター推定値、および WLS モデルの対数尤度。

重み付け推定データに関する考慮事項

「データ」。従属変数および独立変数は、量的でなければなりません。宗教、専攻、居住地区などのカテゴリー変数は、2 値 (ダミー) 変数またはその他のタイプの対比変数へと再コード化する必要があります。重み付け変数は量的であること、および従属変数の変動に関連していることが必要です。

仮定: 独立変数の各値に対して、従属変数の分布が正規分布でなければなりません。従属変数と各独立変数の関係が線型であること、およびすべての観測値が独立していることが必要です。従属変数の分散は独立変数のレベルによって異なることがありますが、その差を重み付け変数に基づいて予測できる必要があります。

関連プロシージャー: 探索プロシージャーを使用して、データを検査することができます。探索では、変数の正規性と等分散性の検定を実行し、グラフィカルに表示できます。従属変数が独立変数のすべてのレベルで等分散していると思われる場合は、線型回帰プロシージャーを使用できます。データがある仮定 (正規性など) に違反していると思われる場合は、データの変換を試みます。データに線型関係がなく、変換が役に立たない場合は、曲線推定プロシージャーの代替モデルを使用します。従属変数が二分変数である場合 (例えば、特定の販売が終了したか否か、品目に不具合があるか否かなど) は、ロジスティック回帰プロシージャーを使用します。従属変数が打ち切られている場合 (例えば、手術後の生存期間など) は、Custom Tables and Advanced Statistics で使用可能な、生命表、Kaplan-Meier、またはCox 回帰を使用します。データが独立していない場合 (例えば同じ人をさまざまな条件下で観測する場合) は、Custom Tables and Advanced Statistics で使用可能な反復測定プロシージャーを使用します。

重み付け推定分析の実施

この機能を使用するには、SPSS® Statistics Standard Edition または Regression オプションが必要です。

  1. メニューから次の項目を選択します。

    「分析」 > 「回帰」 > 「重み付け推定...」

  2. 従属変数を 1 つ選択します。
  3. 1 つ以上の独立変数を選択します。
  4. 分散不均一性のソースとなる変数を重み付け変数として選択します。

この手順により、WLS コマンド・シンタックスを貼り付けます。