順序回帰

順序回帰分析では、一連の予測値における、多分割順序応答の従属性をモデル化することができます。予測値は、因子または共変量となります。順序回帰分析の設計は McCullagh (1980、1998) の方法に基づいており、シンタックスでは、この手続きのことを PLUM と呼びます。

標準線型回帰分析では、応答 (従属) 変数と、予測 (独立) 変数の重み付き組み合わせとの差を 2 乗した値の合計が最小化されます。推定係数は、予測変数の変化が応答変数にどのように影響するかを表します。応答は、応答のレベルの変化が応答の範囲全体にわたって等しいという意味で、数値であると仮定されます。例えば、身長 150 cm の人と、身長 140 cm の人の身長差は 10 cm です。これは、身長 210 cm の人と身長 200 cm の人の身長差と同じ意味になります。このような関係は、順序変数に対しては必ずしも成り立たず、応答カテゴリーの選択と数は非常に恣意的なものになります。

: 順序回帰分析を使用して、薬品投与に対する患者の反応を調べることができます。考えられる反応の分類としては、「なし」、「穏やか」、「適度」、「激しい」などがあります。「穏やか」と「適度」の反応の違いは、数値化が困難または不可能なため、知覚に基づいて判別されます。さらに、「穏やか」と「適度」の反応の差は、「適度」と「激しい」の反応の差より大きい場合もあれば、逆に小さい場合もあります。

統計と作図: 観測度数、期待度数、累積度数、度数と累積度数の Pearson 残差、観測確率と期待確率、共変量パターンによる各応答カテゴリーの観測累積確率と期待累積確率、パラメーター推定値の漸近相関行列および漸近分散共分散行列、Pearson のカイ 2 乗と尤度比カイ 2 乗、適合度統計量、反復履歴、平行線の仮定の検定、パラメーター推定値、標準誤差、信頼区間、Cox と Snell の R 2 乗統計量、Negalkerke の R 2 乗統計量、McFadden の R 2 乗統計量。

順序回帰データの考慮事項

「データ」。従属変数は順序変数であると仮定され、数値または文字列のどちらかです。順序は、従属変数の値を昇順で並べ替えることによって決定されます。最低値により、最初のカテゴリーが定義されます。因子変数は、カテゴリー型と仮定されます。共変量変数は数値型でなければなりません。複数の連続した共変量を使用すると、非常に大きなセルの確率表が容易に作成されてしまうため、注意してください。

仮定: 使用できる応答変数は 1 つだけで、必ず指定する必要があります。さらに、独立変数間の値の異なるパターンそれぞれについて、応答は独立した多項分布変数であると仮定されます。

関連プロシージャー: 名義ロジスティック回帰分析では、名義従属変数に対して類似したモデルが使用されます。

順序回帰の作成

この機能を使用するには、Statistics Base Edition が必要です。

  1. メニューから次の項目を選択します。

    「分析」 > 「回帰」 > 「順序...」

  2. 従属変数を 1 つ選択します。
  3. 「OK」をクリックします。

この手続きは、PLUM コマンド・シンタックスを貼り付けます。