Python と Jython
Jython は、Python スクリプト言語の実装の 1 つであり、Java 言語で記述され、Java プラットフォームと統合されています。Python は 強力なオブジェクト指向スクリプト言語です。Jython は、 成熟したスクリプト言語の生産性向上機能を備え、Python とは異なり、Java 仮想マシン (JVM) をサポートするすべての環境で動作します。そのため、 プログラムの作成時に JVM の Java ライブラリーを使用することができます。Jython を使用すると、 この違いを利用できると同時に、Python 言語の構文とほとんどの機能を使用できます。
スクリプト言語であるため、Python (およびその Jython 実装) は習得が容易で効率的にコーディングできるほか、 動作するプログラムの作成に最小限の構造しか必要としません。コードは対話式で (一度に 1 行) 入力することができます。Python はインタープリター式のスクリプト言語であり、Java にあるプリコンパイルの段階がありません。Python プログラムは単なるテキスト・ファイルであり、(構文エラーがないかどうか構文解析された後に) 入力として解釈されます。単純な式 (定義済みの値など) のほか、 複雑な操作 (関数定義など) もただちに実行され、 使用可能になります。コードに対して行った変更を迅速にテストすることができます。しかし、 スクリプトの解釈には不利な点もあります。例えば、 未定義の変数を使用してもコンパイラー・エラーにならないため、 その変数を使用するステートメントが実行される場合に限り、 その実行のときに検出されます。この場合は、 プログラムを編集して実行し、エラーをデバッグすることができます。
Python では、データやコードも含め、
あらゆるものをオブジェクトとして扱います。したがって、
それらのオブジェクトを一連のコードで操作することができます。一部の型 (数値や文字列など) はオブジェクトではなく値と見なすと便利ですが、
この扱いは Python でもサポートされています。サポートされているヌル値が 1 つあります。このヌル値には予約名 None が割り当てられています。
Python スクリプトおよび Jython スクリプトの概要やスクリプト例については、http://www.ibm.com/developerworks/java/tutorials/j-jython1/j-jython1.htmlおよびhttp://www.ibm.com/developerworks/java/tutorials/j-jython2/j-jython2.htmlを参照してください。