クラス図

UML におけるクラス図は、6 種類ある構造図の中の 1 つに当たります。 クラス図は、オブジェクト・モデリング・プロセスの基礎であり、 システムの静的構造をモデル化します。 システムの複雑さに応じて、 単一クラス図を使用してシステム全体をモデル化するか、 複数のクラス図を使用してシステムのコンポーネントをモデル化するか、 いずれかを行うことができます。

クラス図は、ご使用のシステムまたはサブシステムの青図面となります。 クラス図を使用して、 システムを形成するオブジェクトのモデル化、 オブジェクト間の関係の表示、 およびこれらのオブジェクトが実行する内容と 提供されるサービスの記述を行うことができます。

クラス図は、システム設計の多くの段階で役に立ちます。 分析の段階では、 問題となるドメインの要件を理解し、 そのコンポーネントを識別するのに、 クラス図が役立ちます。 オブジェクト指向のソフトウェア・プロジェクトでは、 プロジェクトの初期段階で作成されるクラス図には、 コードを書き込むときに実際のソフトウェア・クラス およびオブジェクトに変換することが多いクラスが含まれます。 後で、初期の分析および概念モデルを、 システム、ユーザー・インターフェース、論理実装などの特定部分を示すクラス図に 詳細化することができます。 クラス図は、システムがどのように機能するか、 多くのレベルにおけるシステム・コンポーネント間の関係はどうなっているか、 これらのコンポーネントの実装をどのように計画するか、 などについて正確に記述されたスナップショットになります。

クラス図を使用して、 モデル内の構造特性の視覚化、指定、および文書化を行うことができます。 例えば、開発サイクルの分析フェーズおよび設計フェーズ中に、 クラス図を作成して、以下の機能を実行することができます。

ソフトウェア開発サイクルの実装フェーズ中にクラス図を使用して、 モデルをコードに変換したり、 コードをモデルに変換したりすることができます。

以下の図は、単純なクラス図のサンプルです。 このダイアグラムは、ショッピング・カートを表すクラスが、顧客、注文、および販売品目を表すクラスとどのように関連しているかを示しています。

単純なクラス図

以下のトピックでは、クラス図内のモデル要素について説明します。


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