アプリケーションの可用性の測定
アプリケーション可用性分析ツールを使用すると、アプリケーション (および定義されているアプリケーション・コントローラー) が使用可能になっている時間の合計を測定できます。
PowerHA® SystemMirror® ソフトウェアは、以下の情報を収集し、タイム・スタンプを取り、ログに記録します。
- アプリケーションの始動、停止、または失敗
- ノードの障害、シャットダウン、起動
- リソース・グループのオフライン化、移動
- アプリケーション・モニターの中断、再開
SMIT を使用すると、時間枠を選択して、その期間中のアプリケーションのアップ時間とダウン時間の統計情報を表示できます。 ツールにより以下の情報が表示されます。
- アップ時間のパーセント
- アップ時間の合計
- アップ時間の最長期間
- ダウン時間のパーセント
- ダウン時間の合計
- ダウン時間の最長期間
ツールを実行してアップ時間とダウン時間の統計情報を表示するときは、すべてのノードが使用可能でなければなりません 。 正確な統計を得るには、すべてのノードのクロックを同期化する必要があります。
アプリケーション可用性分析ツールは、コンカレント・リソース・グループの一部であるアプリケーションを、クラスター内のいずれかのノードで実行されている限りは使用可能であると見なします。 アプリケーションがクラスター内のすべてのノード上でオフラインになった場合のみ、アプリケーション可用性分析ツールはそのアプリケーションを使用不可と見なします。
アプリケーション可用性分析ツールは、 PowerHA SystemMirror クラスター・インフラストラクチャーの観点からアプリケーションの可用性を報告します。 分析できるのは、 PowerHA SystemMirror ソフトウェアによって管理されるように適切に構成されたアプリケーションのみです。
アプリケーション可用性分析ツールを使用する場合、レポートに表示される統計は、 PowerHA SystemMirrorに対してアプリケーションを表す PowerHA SystemMirror アプリケーション・コントローラー、リソース・グループ、およびアプリケーション・モニター (構成されている場合) の可用性を反映していることに注意してください。
アプリケーション可用性分析ツールは、エンド・ユーザーの観点から可用性を検出することはできません。 例えば、 PowerHA SystemMirror がサーバーを管理するようにクライアント/サーバー・アプリケーションを構成し、サーバーがオンラインになった後にネットワーク障害によってエンド・ユーザー・クライアントとサーバーの間の接続が切断されたとします。 エンド・ユーザーは、クライアント・ソフトウェアがサーバーに接続できなかったため、これをアプリケーション障害と見なしますが、管理対象のサーバーがオフラインにならなかったため、 PowerHA SystemMirror はそれを検出しませんでした。 結果的に、このような状況では、アプリケーション可用性分析ツールは ダウン時間の期間を報告しません。