高可用性と耐障害性

耐障害性と高可用性は違います。 耐障害性の環境ではサービス中断は発生しませんが、コストがきわめて高くなります。 それに対し、高可用性の環境では最小限のサービス中断が発生します。

耐障害性テクノロジーでは、プロセッサー、メモリー・ボード、電源装置、入出力サブシステム、記憶サブシステムなどに障害が起きても、 特殊ハードウェアを使用してハードウェア障害を検出し、 予備のハードウェア・コンポーネントに瞬時に切り替えます。このカットオーバーは確かにシームレスであり、処理を停止せずにサービスを提供できますが、予備のコンポーネントが処理を行っていないため、ハードウェア・コストおよびパフォーマンスの両方に大きな代償が払われています。さらに重要なことは、耐障害性モデルでは、 ダウン時間の原因として今のところ最も一般的なソフトウェア障害に対処できないことです。

ハイ・アベイラビリティーとは、一連の物理コンポーネントの複製による可用性ではなく、 必須のサービスを保証するために協調するシステム規模の共用リソースの集合による 可用性を示します。システム、コンポーネント、またはアプリケーションに障害が発生したときに必須のサービスを素早く復元することによりダウン時間を最小限にするために、ハイ・アベイラビリティーは、ソフトウェアと業界標準のハードウェアを組み合わせます。サービスは瞬時ではありませんが、 一般に 1 分未満で素早く復元されます。

耐障害性のために高いコストを払うよりも、ダウン時間が少しかかっても、ハイ・アベイラビリティーを望む導入先は少なくありません。また、大部分の可用性の高い構成では、バックアップ・プロセッサーを通常の操作に利用することができます。

ハイ・アベイラビリティー・システムは、障害が発生した場合に、早急に復元しなければならないが短時間の中断であれば許容できるアプリケーションにとっては優れたソリューションです。数秒のダウン時間も許容できないほどタイム・クリティカルなアプリケーションを運用している業界もあります。しかし、データベースがダウンしたとしても、短時間であれば許容できる業界も数多くあります。こうした業界の場合、PowerHA® SystemMirror® を使用すれば、全体的な冗長性を確保することなく、必要とされるサービスの継続性が得られます。