PC またはノートブックと Web ブラウザーを使用した ASMI へのアクセス

システムがハードウェア管理コンソール (HMC) で管理されていない場合、PC またはノートブックをサーバーに接続して、Advanced System Management Interface (ASMI) にアクセスすることができます。 サーバーの工場出荷時のデフォルト・アドレスに一致するように、PC またはノートブックの Web ブラウザー・アドレスを構成する必要があります。

ASMI への Web インターフェースは、初期プログラム・ロード (IPL) およびランタイムを含むシステム操作のすべてのフェーズで利用可能です。 ASMI は、一般レベルおよび管理者レベルのサービス・タスクを実行するために使用されます。 これらの作業には、サービス・プロセッサー・エラー・ログの読み取り、重要プロダクト・データの読み取り、サービス・プロセッサーのセットアップ、およびシステム電源の制御が含まれます。

次の説明は、HMC に接続されていないシステムに適用されます。 HMC を使用してサーバーを管理している場合は、HMC を使用して ASMI にアクセスします。

ASMI に直接またはリモートでアクセスするため に Web ブラウザーをセットアップするには、以下の作業を実行します。

  1. サーバーの電源がオンになっていない場合は、次の手順を実行します。
    1. 電源コードをサーバーに接続します。
    2. 電源コードのプラグを電源に差し込みます。
    3. コントロール パネルに 01 と表示されるまで待ちます。 01 が表示される前に、一連の進行コードが表示されます。
      注:
      • コントロール・パネルのライトが緑色の場合は、システムの電源はオンになっています。
      • コントロール・パネルを表示するには、青色のスイッチを左側に押してコントロール・パネルを完全に引き出してから引き下ろします。
    重要: この手順で後ほど指示されるまで、イーサネット・ケーブルを HMC1 ポートまたは HMC2 ポートのいずれにも接続しないでください。
  2. Netscape 9.0.0.4、Microsoft Internet Explorer 7.0、Opera 9.24、あるいは Mozilla Firefox 2.0.0.11 がインストールされた PC またはノートブックを使用して、サーバーに接続します。
    注: この資料を表示している PC またはノートブックに 2 つのイーサネット接続がない場合、ASMI にアクセスするには、別の PC またはノートブックがサーバーに接続されている必要があります。

    ネットワークにサーバーを接続する計画がない場合、この PC またはノートブックが ASMI コンソールになります。

    ネットワークにサーバーを接続する計画がある場合は、この PC またはノートブックは、セットアップの目的のみで一時的にサーバーに直接接続します。 セットアップが完了すると、Netscape 9.0.0.4、Microsoft Internet Explorer 7.0、Opera 9.24、あるいは Mozilla Firefox 2.0.0.11 を実行しているネットワーク上の任意の PC またはノートブックを ASMI コンソールとして使用することができます。

    注: 以下の手順を完了して、Microsoft Internet Explorer の TLS 1.0 オプションを使用不可にし、Windows XP 上で実行されている Microsoft Internet Explorer 7.0 を使用して ASMI にアクセスします。
    1. Microsoft Internet Explorer の「ツール」メニューから「インターネット オプション」を選択します。
    2. 「インターネット オプション」ウィンドウの「詳細設定」タブをクリックします。
    3. 「TLS 1.0 を使用する」チェック・ボックス (「セキュリティー」カテゴリー) をクリアして、「了解」をクリックします。
  3. イーサネット・ケーブルを、PC またはノートブックから管理対象システムの背面の HMC1 というラベルのイーサネット・ポートに接続します。 HMC1 が既に使用されている場合は、イーサネット・ケーブルを、PC またはノートブックから管理対象システムの背面の HMC2 というラベルのイーサネット・ポートに接続します。
    重要: サービス・プロセッサーのイーサネット・ポートは、デフォルトで DHCP 用に構成されています。 サービス・プロセッサーが、DHCP サーバーが設置された稼働中のイーサネット・ネットワークに接続され、サービス・プロセッサーがオンになっている場合、IP アドレスが割り当てられます。 サービス・プロセッサーのデフォルトの IP アドレスは有効でなくなります。 サービス・プロセッサーのデフォルトの IP アドレスを復元するには、以下のいずれかのタスクを実行します。
    • シリアル・ケーブルを使用して ASCII 端末をサービス・プロセッサーに接続します。 詳細については、ASCII 端末を使用した ASMI へのアクセスを参照してください。
    • ASMI を使用して、「IP アドレスのタイプ」を「動的」に設定します。FSP がライブ・ネットワークに接続されていないことを確認します。このアクションにより、以下の表 1 に示すように、FSP がデフォルトの IP アドレスに設定されます。
  4. 表 1 を使用して、PC またはノートブックでサービス・プロセッサーの IP アドレスを設定するために必要な情報を判別し、記録します。 PC またはノートブックのイーサネット・インターフェースは、サービス・プロセッサーと同じサブネット・マスク内に構成して、相互に通信できるようにする必要があります。 例えば、PC またはノートブックを HMC1 に接続した場合、その PC またはノートブックの IP アドレスは 169.254.2.140 とすることができ、サブネット・マスクは 255.255.255.0 になります。 ゲートウェイ IP アドレスを PC またはノートブックと同じ IP アドレスに設定します。
    表 1. POWER8 プロセッサー・ベースのシステムのサービス・プロセッサーに関するネットワーク構成情報
    POWER8® プロセッサー・ベースのシステム サーバー・コネクター サブネット・マスク サービス・プロセッサーの IP アドレス PC またはノートブックの IP アドレスの例
    サービス・プロセッサー A HMC1 255.255.255.0 169.254.2.147 169.254.2.140
    HMC2 255.255.255.0 169.254.3.147 169.254.3.140
    サービス・プロセッサー B (取り付けられている場合) HMC1 255.255.255.0 169.254.2.146 169.254.2.140
    HMC2 255.255.255.0 169.254.3.146 169.254.3.140
  5. 表の値を使用して、PC またはノートブックで IP アドレスを設定します。 詳しくは、PC またはノートブックでの IP アドレスの設定を参照してください。
  6. Web ブラウザーを使用して ASMI にアクセスするには、以下の手順を実行します。
    1. 表 1 を使用して、PC またはノートブックが接続されているサービス・プロセッサーのイーサネット・ポートの IP アドレスを判別します。
    2. ご使用の PC またはノートブックの Web ブラウザーの「アドレス」フィールドに、その IP アドレスを入力して Enter キーを押します。 例えば、PC またはノートブックを HMC1 に接続した場合は、PC またはノートブックの Web ブラウザーに https://169.254.2.147 と入力します。
    注: サービス・プロセッサーがスタンバイ状態になるまで、2 分から 5 分かかる場合があります。 サービス・プロセッサーがスタンバイ状態になるまでは、Web ブラウザーを使用して ASMI メニューにアクセスすることはできません。 サービス・プロセッサーがスタンバイ状態になるまでは、コントロール・パネルで機能コード 30 を使用して、サービス・プロセッサーの IP アドレスを表示することはできません。
  7. ログイン画面が表示されたら、ユーザー ID およびパスワードに admin を入力します。
  8. プロンプトが出されたら、デフォルトのパスワードを変更します。
  9. 以下のオプションから選択してください。
    • サービス・プロセッサーをネットワークに接続する計画がある場合は、ステップ10に進みます。
    • サービス・プロセッサーをネットワークに接続する計画がない場合は、ステップ14に進みます。
  10. サービス・プロセッサーをネットワークに接続する計画がある場合は、次の手順を実行してください。
    1. ナビゲーション領域から、「ネットワーク・サービス」を展開します。
    2. 「ネットワーク構成」をクリックします。
    3. 「ネットワーク構成」画面で「IPv4」または「IPv6」を選択し、「続行」をクリックします。
  11. IPv4 を選択した場合は表 2 を使用し、IPv6 を選択した場合は表 3 を使用して、適切なフィールドに入力してください。
    • PC またはノートブックが HMC1 に接続されている場合は、ネットワーク・インターフェース eth0 とラベルが付いているセクションに入力します。
    • PC またはノートブックが HMC2 に接続されている場合は、ネットワーク・インターフェース eth1 とラベルが付いているセクションに入力します。
    フィールドに正しく入力されていることを確認します。
    表 2. IPv4 ネットワーク構成のフィールドおよび値
    フィールド
    このインターフェースを構成しますか? 選択
    IPv4 「使用可能」のままにします。
    IP アドレスのタイプ IP アドレス 1 を構成する場合は「リンク・ローカル」、IP アドレス 2 または 3 を構成する場合は「静的」
    ホスト名 ホスト・システムの名前を入力します。
    IP アドレス (IP address) これは、ネットワーク管理者から入手した設定済みの IP アドレスです。
    サブネット・マスク これは、ネットワーク管理者から入手した設定済みのサブネット・マスクです。
    デフォルト・ゲートウェイ IP アドレス 2 または 3 を構成する場合は、ネットワーク管理者から入手したデフォルト・ゲートウェイ・アドレスを入力します。
    ドメイン名 ネットワーク管理者から入手したドメイン名を入力します。
    第 1、第 2、または第 3 のドメイン・ネーム・システム (DNS) の IP アドレス ネットワーク管理者から入手した DNS の IP アドレスを入力します。
    表 3. IPv6 ネットワーク構成のフィールドおよび値
    フィールド
    このインターフェースを構成しますか? 選択
    IPv6 「使用可能」のままにします。
    DHCP デフォルト値は「使用可能」です。
    自動構成された IP アドレス デフォルト値は「使用可能」です。
    ホスト名 新しい値を入力します。
    IP アドレスのタイプ 静的
    IP アドレス (IP address) これは、ネットワーク管理者から入手した設定済みの IP アドレスです。
    注: 正しい IP アドレスを使用していることを確認するには、コントロール・パネルで機能コード 30 を実行して、サービス・プロセッサーの IP アドレスおよびポート位置を表示します。
    デフォルト・ゲートウェイ IP アドレス 2 または 3 を構成する場合は、ネットワーク管理者から入手したデフォルト・ゲートウェイ・アドレスを入力します。
    ドメイン名 新しい値を入力します。
  12. 「続行」をクリックします。
  13. 「設定の保管」をクリックします。
  14. HMC1 から PC またはノートブックに接続しているケーブルを取り外します。 イーサネット・ケーブルを、ネットワーク・スイッチに接続されている HMC1 に接続します。
  15. ASMI にアクセスできるシステムを使用します。 ブラウザー・ウィンドウを開き、ASMI にアクセスしてネットワーク接続を確認します。
  16. 別の手順からこの手順に進んだ場合は、その手順に戻ります。



最終更新: 2017 年 7 月