システムがパーティション・スタンバイ (LPAR) からパーティションを実行している場合、以下の手順では、1 つのパーティションが AIX® または Linux® をブートしない一方で、他のパーティションは正常にブートしてオペレーティング・システムを正常に実行するという問題に対処します。
本タスクについて
区画間でデバイスを移動するのは、お客様の責任です。 スタンドアロン診断プログラムを実行するためにデバイスを別の区画に移動する必要がある場合は、お客様またはシステム管理者に連絡してください。 光ディスク・ドライブを別の区画に移動する必要がある場合、その SCSI アダプターに接続されているすべての SCSI デバイスを移動する必要があります。これは、デバイス・レベルではなく、スロット・レベルで移動が行われるからです。
ブート・デバイスに応じて、ブート・イメージがデバイスから取り出される間、オペレーター・パネルにチェックポイントが長時間表示される場合があります。 これは、特にテープおよびネットワーク・ブートを試行する場合に当てはまります。 光ディスク・ドライブまたは磁気テープ・ドライブからブートする場合は、ドライブの LED インジケーターの作動状況に注意してください。 明滅している LED は、ブート中のオペレーティング・システムに必要なブート・イメージか追加情報のいずれかのロードが進行中であることを示しています。 チェックポイントが長時間表示され、ドライブ LED が活動を示していない場合、デバイスからのブート・イメージのロードに問題がある可能性があります。
注:
- ネットワーク・ブートを試行するときに、システムがアクティブなネットワークに接続されていない場合、またはターゲット・サーバーがアクセス不能である (IP パラメーターが誤っていることが原因である可能性もあります) 場合であっても、システムはブートを試行します。 再試行に対応するために、必然的にタイムアウト期間が長くなるので、システムがハングしているように見える可能性があります。 チェックポイント CA00 E174 を参照してください。
- 区画がハングし、4 文字のチェックポイントが表示される場合、リブートを試行する前に、区画を非活動化した後、再度活動化する必要があります。
- BA06 000x エラー・コードが報告される場合、区画は既に非活動化され、エラー状態です。 区画を活動化することによって、リブートします。 それでもリブートが成功しない場合は、ステップ 3に進みます。
この手順では、診断 CD-ROM、および診断プログラムをブートする元の光ディスク・ドライブが使用可能であること、または診断プログラムが NIM (Network Installation Management) サーバーから実行できることを前提としています。 光ディスク・ドライブまたは NIM サーバーから診断イメージをブートすることは、スタンドアロン診断プログラムの実行と呼ばれます。
手順
- 管理コンソールが管理対象システムに接続されていますか?
- はい: 次のステップに進みます。
- いいえ: ステップ 3に進みます。
- 管理コンソールでサービス・アクション・イベント・エラー・ログを調べます。
区画のブート・パス内のデバイスに影響を与えるか、I/O ケーブル接続の問題を示す、未解決の項目を解決するのに必要なアクションを完了します。 次に、区画のリブートを試みます。 区画は正常にリブートしますか?
- はい: これで手順は終了です。
- いいえ: 次のステップに進みます。
- SMS メインメニューでブートします。 次に、以下のオプションの中から選択します。
- パーティション・スタンバイから区画をリブートする場合 (LPAR)、そのパーティションの属性に進み、「SMS にブート (Boot to SMS)」を選択してから、区画を活動化します。
- プラットフォーム・スタンバイからリブートする場合は、以下のようにします。
- 9080-HEX システムの場合は、ASMI にアクセスします。 ASMI のセットアップとアクセスを参照してください。 ナビゲーション領域で、「電源/再始動制御」を展開し、次に 「システムの電源オン/オフ」を展開します。 AIX/Linux パーティション・モードのブート・ボックスで、 を選択します。
- その他のすべてのシステムの場合は、ASMI にアクセスします。 ASMI GUI へのログオンを参照してください。 ナビゲーション領域で、「操作」>「サーバーの電源操作 (erver power operations)」を展開し、「電源オフ (Power Off)」をクリックします。 「AIX/Linux 区画モード・ブート」ボックスで、「SMS メニューにブート」 を選択し、「保存」をクリックします。
SMS メインメニューで、「ブート・オプションの選択」を選択し、対象のロード・デバイスがブート・リストに正しく指定されているかどうかを確認します。 対象のブート・デバイスはブート・リストに正しく指定されていますか?
- はい: 以下の手順を実行します。
- オペレーティング・システムをロードしない、ブート・リスト内のデバイスから、取り外し可能メディアをすべて取り外します。
- ネットワークからオペレーティング・システムをロードしようとしている場合は、ステップ 4に進みます。
- ディスク・ドライブまたは光ディスク・ドライブからオペレーティング・システムをロードしようとしている場合は、ステップ 7に進みます。
- いいえ: ステップ 5に進みます。
- ネットワークからオペレーティング・システムをロードしようとする場合は、以下のステップを完了します。
- IP パラメーターが正しいことを確認します。
- SMS ping ユーティリティーを使用して、ターゲット・サーバーの ping を試みます。 ping が成功しない場合は、ネットワーク管理者にこのクライアントのサーバー構成を確認してもらいます。
- ネットワーク管理者に問い合わせて、ネットワークが機能していることを確認します。 また、オペレーティング・システムをロードする元のサーバーの設定を確認するように、ネットワーク管理者に依頼します。
- アダプターとのネットワーク・ケーブル接続を確認します。
区画を再始動し、オペレーティング・システムのロードを試みます。 オペレーティング・システムが正常にロードしますか?
- はい: これで手順は終了です。
- いいえ: ステップ 7に進みます。
- SMS メニューを使用して、対象のブート・デバイスをブート順序に追加します。
デバイスをブート順序に追加できますか?
- はい: 区画を再始動します。 これで手順は終了です。
- いいえ: 次のステップに進みます。
- ロードする元のデバイスが正しい区画に割り当てられていることを確認するように、お客様またはシステム管理者に依頼します。
次に、
「すべてのデバイスをリストする (List All Devices)」を選択し、表示されるブート可能デバイスのリストを記録します。 オペレーティング・システムをロードする元のデバイスが、リスト内にありますか?
- はい: ステップ 7に進みます。
- いいえ: ステップ 10に進みます。
- 区画内のデバイスに対して、特に、オペレーティング・システムをロードする元のブート・デバイスに対して、スタンドアロン診断プログラムのロードと実行を試みます。
光ディスク・ドライブまたは NIM サーバーからスタンドアロン診断プログラムを実行できます。 スタンドアロン診断をブートするには、
オンライン診断およびスタンドアロン診断の実行の詳細な手順に従ってください。
注: パーティション・スタンバイからパーティションに診断をロードしようとする場合、スタンドアロン診断のロード元のデバイスは、オペレーティング・システムをロードできないパーティションに対して使用可能にする必要があります (そのパーティションにまだ存在しない場合)。 スタンドアロン診断プログラムをロードするために、区画間でデバイスを移動する必要がある場合は、お客様またはシステム管理者に連絡してください。
スタンドアロン診断プログラムを正常にロードし、始動しましたか?
- はい: ステップ 8に進みます。
- いいえ: ステップ 14に進みます。
- 「タスク選択 (Task Selection)」メニューから実行される 「構成およびリソース・リストの表示 (Display Configuration and Resource List)」 オプションの出力に、意図したブート・デバイスが表示されていましたか?
- はい: 次のステップに進みます。
- いいえ: ステップ 10に進みます。
- 目的のブート・デバイスに対して診断を実行した結果、 「トラブルは検出されませんでした (No Trouble Found)」 メッセージが表示されましたか?
- はい: ステップ 12に進みます。
- いいえ: サービス要求番号のリストに進み、診断プログラムによって報告される SRN に対して修復処置を完了します。 修復処置が完了したら、ステップ 13に進みます。
- 以下のアクションを完了します。
- 以下の アクション・リスト の最初の項目を完了します。 下記のアクションのリストで、オペレーティング・システムをブートする元のデバイスのタイプに基づいて、SCSI または IDE を選択します。
- システムまたは区画を再始動します。
- SMS メニューで停止し、 「ブート・オプションの選択 (Select Boot Options)」を選択します。
- これまでにブート・リストに表示されていなかったデバイスが、表示されるようになりましたか?
- はい: 「修復の検証」に進みます。 これで手順は終了です。
- いいえ: アクション・リスト の次の項目を実行してから、ステップ 10.bに戻ります。 アクション・リストにこれ以上項目がない場合は、ステップ 11に進みます。
- SCSI または IDE ケーブルが正しく接続されていることを確認します。 また、デバイス構成とアドレス・ジャンパーが正しく設定されていることも確認します。
- 以下のオプションから選択します。
- SCSI ブート・デバイス: SCSI デバイスからブートしようとする場合、(ブート・デバイスがホット・スワップ・ドライブの場合は、対象のブート・デバイスを除く) すべてのホット・スワップ・ディスク・ドライブを取り外します。SMS メニューにシステムをブートした後、ブート・デバイスがブート・リストに存在する場合は、障害のあるデバイスを判別するまで、ホット・スワップ・ディスク・ドライブを一度に 1 つずつ戻します。
- IDE ブート・デバイス: IDE デバイスからブートしようとする場合は、他のすべての内部 SCSI または IDE デバイスを切り離します。 SMS メニューにシステムをブートした後、ブート・デバイスがブート・リストに存在する場合は、障害のあるデバイスまたはケーブルを判別するまで、内部 SCSI または IDE デバイスを一度に 1 つずつ再接続します。
- SCSI または IDE ケーブルを取り替えます。
- ブート・デバイスが接続されている SCSI バックプレーン (または存在する場合、IDE バックプレーン) を取り替えます
- 対象のブート・デバイスを取り替えます。
- システム・バックプレーンを取り替えます。
- 以下のオプションから選択します。
- 他のデバイスをすべて切り離しましたか?
- はい: 切り離した各デバイスを一度に 1 つずつ再取り付けします。 各デバイスを再取り付けした後、システムをリブートします。 障害のあるデバイスを判別するまで、この手順を続けます。 障害のあるデバイスを交換します。 その後、ステップ 13に進みます。
- いいえ: オペレーティング・システム固有のリカバリー処理を実行するか、オペレーティング・システムを再インストールします。 これで手順は終了です。
- 問題は解決しましたか?
- SCSI ブート障害 (SCSI 接続デバイスからブートできない) も発生してますか?
- 以下のアクションを完了して、別のアダプターが問題の原因であるかどうかを判別します。
- 光ディスク・ドライブが接続されているアダプター、およびコンソールに使用されるアダプターを除く、すべてのアダプターを取り外します。
- スタンドアロン診断プログラムを再ロードします。 スタンドアロン診断プログラムを正常に再ロードできますか?
- はい: 以下の手順を実行します。
- 取り外したアダプター (および、該当する場合は接続デバイス) を一度に 1 つずつ再取り付けします。 問題が再発するまで、各アダプターを再取り付けした後、ブート操作を再試行します。
- 問題の原因となったアダプターまたはデバイスを取り替えます。
- 修復の検証に進みます。 これで手順は終了です。
- いいえ: 次のステップに進みます。
- グラフィックス・アダプター (取り付けられている場合)、光ディスク・ドライブ、IDE または SCSI ケーブル、もしくはシステム・ボードにおそらく障害があります。
PCI グラフィックス・アダプターがシステムに取り付けられていますか?
- はい: 次のステップに進みます。
- いいえ: ステップ 18に進みます。
- 以下のステップを完了して、グラフィックス・アダプターが問題の原因であるかどうかを判別します。
- グラフィックス・アダプターを取り外します。
- TTY 端末をシステム・ポートに接続します。
- スタンドアロン診断プログラムの再ロードを試行します。 スタンドアロン診断プログラムは正常にロードしますか?
- はい: グラフィックス・アダプターを取り替えます。 これで手順は終了です。
- いいえ: 次のステップに進みます。
- 問題が解決するまで、以下のものを一度に 1 つずつ取り替えます (まだ取り替えられていない場合)。
- 光ディスク・ドライブ
- 光ディスク・ドライブにつながる IDE または SCSI ケーブル
- 内蔵 SCSI または IDE アダプターを含むシステム・ボード