仮想アダプター
仮想アダプターを使用すると、物理ハードウェアなしで論理区画を相互に接続できます。 オペレーティング・システムは、物理アダプターの表示、構成、使用の場合と同様に、仮想アダプターを表示し、構成し、使用することができます。 論理区画が使用する操作環境に応じて、 仮想イーサネット・アダプター、仮想ファイバー・チャネル・アダプター、 仮想 Small Computer Serial Interface (SCSI) アダプター、および仮想シリアル・アダプターを論理区画用に作成できます。
システム管理者は、以下のツールを使用して仮想アダプターを作成します。
- Hardware Management Console (HMC)
- Virtual Partition Manager
アダプターは、動的パーティショニングにより、システムの実行中に追加できます。 仮想アダプターはシステム・インベントリーおよび管理ユーティリティーに記録されます。 集中ロケーション・コードを使用すると、オペレーティング・システム・レベルまたは区画レベルのソフトウェア・エンティティー (eth0、CMN21、en0 など) をアダプターと相互に関連付けることができます。 同様に、イーサネット・アダプターも物理イーサネット・アダプターと同じ方法で見ることができます。
デフォルトで、仮想イーサネット・メディア・アクセス制御 (MAC) アドレスが ローカルに管理されている範囲から作成されます。 デフォルトの MAC アドレスを使用して、異なるサーバーに同じアドレスの仮想イーサネット・アダプターを指定することができます。 この状況により、複数の仮想ネットワークを同じ物理ネットワークにブリッジする場合に問題が発生することがあります。
クライアント論理区画に入出力を提供するサーバー論理区画に障害が発生した場合でも、 クライアント論理区画が使用しているハードウェアの重要度に応じてクライアント論理区画の機能が続行されることがあります。 例えば、1 つの論理区画が別の論理区画にページング・ボリュームを提供している場合、 その特定のリソースを提供している論理区画の障害は別の論理区画にとって重要です。 ただし、共用リソースがテープ・ドライブである場合は、 リソースを提供しているサーバー論理区画の障害はクライアント論理区画に最小限の影響しか与えません。
バーチャル I/O に対するクライアント・サポート
次の表は、 論理区画上で使用される物理およびバーチャル I/O デバイスの使用に対するオペレーティング・システムのサポートを要約したものです。
| クライアント・オペレーティング・システム | 仮想コンソール | 仮想イーサネット | 仮想ファイバー・チャネル | 仮想ディスク | 仮想光ディスク | 仮想テープ |
|---|---|---|---|---|---|---|
| AIX® | はい | はい | はい | はい | はい。HMC 管理対象システムでは、少なくとも 1 つの Virtual I/O Server 論理区画が存在している必要があります。 | はい |
| AIX | はい | はい | はい | はい | はい。HMC 管理対象システムでは、少なくとも 1 つの Virtual I/O Server 論理区画が存在している必要があります。 | はい |
| IBM® i | はい | はい | はい | はい | はい | はい |
| Linux® | はい | はい | はい | はい | はい | はい |
| Linux | はい | はい | はい | はい | はい | はい |
AIX 論理区画は、仮想デバイスからのブートをサポートします。これには、仮想ディスクからのディスク・ブート、仮想イーサネットからのネットワーク・ブート、および仮想テープからのテープ・ブートが含まれます。
AIX および Linux 論理区画で実行されているファームウェアは、仮想 I/O を認識し、仮想 I/O から論理区画を始動することができます。 IPL は、仮想イーサネットを介してネットワークから、または仮想ディスクや仮想 CD などの装置から実行できます。
バーチャル I/O に対するサーバー・サポート
次の表は、 論理区画へのバーチャル I/O の提供に対するオペレーティング・システムのサポートの概要を示しています。
| サーバー | 仮想光ディスク | 仮想コンソール | 仮想ディスク | 仮想テープ | 仮想ファイバー・チャネル |
|---|---|---|---|---|---|
| IBM i | はい | はい | はい | はい | NO |
| Linux | はい | はい | いいえ | いいえ | NO |
| Linux | はい | はい | いいえ | いいえ | NO |
| Virtual I/O Server | はい | はい | はい | はい | はい |
Virtual I/O Server は、SCSI ディスク、共用イーサネット、仮想ファイバー・チャネル、仮想光ディスク、 および仮想テープ機能を、 Virtual I/O Server リソースを使用する論理区画に追加します。 VIOS バージョン 2.2.0.11、フィックスパック 24、Service Pack 1 以降では、同じ共用ストレージ・プールに接続され、分散ストレージにアクセスできる、1 つの Virtual I/O Server (VIOS) 区画のみのクラスターを作成できます。 VIOS のバージョン 2.2.1.3 以降では、最大 4 つの VIOS 区画で構成されるクラスターを作成することができます。 Virtual I/O Server は、 AIX および Linux 論理区画に対する仮想コンソールも提供します。
IBM i は、 IBM i リソースを使用する論理区画にディスク、CD、テープ、およびコンソール機能を提供します。 IBM i は、標準のネットワーク・サーバー・ストレージおよびネットワーク・サーバー記述を使用して、ディスク、CD、およびテープ・リソースを他の論理区画に提供します。 IBM i 論理区画は、同時に仮想リソースを他の論理区画に提供したり、別の IBM i 論理区画または Virtual I/O Server 論理区画によって提供される仮想リソースを使用したりすることはできません。
管理対象システム上の論理区画の仮想 I/O を構成するには、 HMCで仮想 I/O アダプターを作成する必要があります。 バーチャル I/O アダプターは、通常、論理区画を作成するときに作成されます。 代わりに、動的パーティショニングを使用して、実行中の論理区画にバーチャル I/O アダプターを追加することができます。 バーチャル I/O アダプターを作成した後、論理区画が使用するオペレーティング・システムにアクセスし、オペレーティング・システムソフトウェア内でバーチャル I/O アダプターの構成を完了することができます。 Linux 区画の場合、仮想アダプターはデバイス・ツリーにリストされます。 デバイス・ツリーには、アダプターの下のデバイスではなく、 仮想 SCSI アダプターが含まれます。