chdev コマンド

目的

デバイスの特性を変更します。

構文

chdev -dev Name -attr Attribute=Value...[-restoreroute] [-force] [-perm | -dynupdate]..

説明

chdev コマンドは、デバイス論理名(-dev-Nameフラグ)で指定されたデバイスの特性を変更します。 デバイスがAvailableの状態のとき、いくつかの変更は許可されないかもしれません。

-perm フラグが指定されていない場合、chdev コマンドは変更をデバイスに適用し、データベースを更新して変更を反映します。 -permフラグが指定された場合、データベースだけが変更を反映して更新され、デバイス自体は変更されません。 これは、デバイスが使用中であるために変更できない場合に便利です。 この場合、-perm フラグを使用してデータベースに変更を行い、 システムが再始動したときに変更をデバイスに適用します。 すべてのデバイスが -perm フラグをサポートしているわけではありません。

注意:コンフィギュレーション・データベースを保護するため、chdevコマンドは中断できません。 実行が完了する前にこのコマンドを停止すると、結果として、データベースが破壊されることがあります。

lldpsvc 属性が、 Hardware Management Console (HMC) バージョン 7 リリース 7.7.0以降の自動化仮想ネットワーク・ポート構成および管理用の共用イーサネット・アダプター (SEA) デバイスに追加されました。 lldpsvc 属性を yes に設定すると、SEA 上の仮想サーバー・ネットワーク (VSN) の機能をアクティブにします。 VSN 機能は、 HMCで有効にすることができます。 lldpsvc 属性のデフォルト値は no です。 SEA を除去する前に、この属性を no に設定する必要があります。

フラグ

フラグ名 説明
-attr 属性 = 値 特定の属性値を変更するためのデバイス属性値のペアを指定します。 Attribute=Value パラメーターは、1 つの -attr フラグに対して、1 つの属性値ペアまたは複数の属性値ペアを使用できます。 1 つの -attr フラグを複数の属性値ペアで使用する場合、 ペアのリストは、スペース区切りにする必要があります。 例えば、-attr Attribute=Valueと入力すると、フラグごとに1つの属性値のペアがリストされますが、¸ Attribute1=Value1 Attribute2=Value2と入力すると、複数の属性値のペアがリストされます。
-dev Name 特性を変更するデバイスの論理名 (Name パラメーターで示す) を指定します。
-force デバイス属性の強制的な変更を試みます。
注意: 現在、ネットワークインタフェースと inet0 ファミリをサポートしています。
-perm デバイスを変更せずに、デバイスの特性を永続的に変更します。 これは、使用不可にすることができなくて、使用可能状態のときには変更することもできないデバイスの場合に便利です。 変更は、システムを再始動することによって、デバイスに適用できます。 すべてのデバイスが -perm フラグをサポートしているわけではありません。
-restoreroute 経路を復元します。
-dynupdate デバイスを「使用可能」状態にしておいたままで、デバイスの特性を変更します。 このオプションは、デバイスが「使用可能」状態にあるときに更新できる属性に対してのみ適用できます。
   
注意: クラスタ通信に使用されるインターフェイスやinet0ファミリの属性を変更することはできません。 force オプションを使用して、属性を変更することはできます。 ただし、このアクションは、クラスターのメンバーシップに悪影響を及ぼすおそれがあります。

終了状況

Virtual I/O Server コマンドの終了状況を参照してください。

  1. 4 mm SCSI 磁気テープ・ドライブ rmt0 のリテンション指示を変更して、テープを挿入するたび、またはドライブの電源をオンにするたびに、ドライブのテープが先頭に巻き戻され、次に終端まで送られ、再び先頭に巻き戻されるという動作が行われないようにするには、次のコマンドを入力します。
    chdev -dev rmt0 -attr ret=no
  2. 使用可能なディスク・ドライブが接続されているために、 使用不可にできないか、または変更できない使用可能な SCSI アダプター scsi0 の SCSI ID を変更するには、次のように入力します。
    chdev  -dev scsi0 -attr id=6 -perm
    変更をアダプターに適用するには、システムをシャットダウンし、再始動します。
  3. 経路を復元するには、次のコマンドを入力します。
    chdev  -restoreroute
  4. デバイスを使用可能な状態のまま、デバイスの特性を変更するには、以下のようにコマンドを入力する:
    chdev -dev fscsi0 -attr dyntrk=no -dynupdate
注: クラスター通信に使用されているときに、以下のコマンドを入力して経路を変更しようとすると、システムはエラー・メッセージを表示します。
chdev -dev inet0 -attr route="net,-hopcount,0,,0,9.126.85.2"
システムは戻りコード 78 と共に次のエラー・メッセージを表示します。
The requested operation is not allowed because partition is a member of "test_cluster" cluster.
Interface being used is "en0" ("inet" Family) for cluster communication.