ODBC ドライバーおよびデータベース・アクセス・ユーティリティー

この章には、ODBC ドライバーおよびデータベース・アクセス・ユーティリティーに関する情報が含まれています。

オンライン・ヘルプで追加情報を参照できます。

オープン・データベース接続機能 (ODBC) の概説

ODBC は、データベース管理システム (DBMS) にアクセスするプログラムを、特定の DBMS 設計に依存しないようにして、どのように作成するかという共通の問題に対する解決法を提供する、業界標準のアプリケーション・プログラム・インターフェース (API) です。ODBC は SQL がアクセスできるデータベースへの API アクセスを提供するので、 アプリケーション・プログラムは SQL を使用して各種のソースからデータにアクセスすることができます。 アクセス方式がデータベースの最初の設計から独立していることは、開発者が Oracle、または Sybase などのデータを処理できる単一バージョンの アプリケーションを設計し、作成できることを意味します。DBMS ごとに個別の バージョンを設計し、作成する必要はありません。ユーザーは、選択した DBMS にアプリケーションをリンクするための データベース・ドライバーを追加するだけですみます。

ODBC は Windows Open Services Architecture (WOSA) のコンポーネントです。パーソナル・コミュニケーションズでは、Windows 8、Windows 8.1、Windows 10、および Windows Server 2008 のための 32 ビット・アプリケーションの開発用に、ODBC 2.0 がサポートされています。

ODBC ドライバーは、DBMS データベースへの標準的で一様な SQL アクセスを アプリケーション・プログラムに提供します。 ODBC ドライバーによって、アプリケーション・プログラムの設計者とユーザーは、 各種の DBMS システム間での SQL の相違を無視することができます。

図 1 は、パーソナル・コミュニケーションズ のデータベース・アクセス・ユーティリティー および ODBC DB2® ドライバーの概要を 示しています。

図 1. データベース・アクセスの概要
データベース・アクセスの概要

ODBC のコンポーネント

ODBC アーキテクチャーには 4 つのコンポーネントがあります。

アプリケーション・プログラムの観点からは、ドライバー・マネージャーとドライバー は、ODBC 関数呼び出しを処理するための 1 つの構成単位と見なすことができます。 図 2 は、4 つのコンポーネント間の関係を示しています。

図 2. ODBC コンポーネント
ODBC の図

アプリケーション・コンポーネント

ODBC を使用するアプリケーションは、以下の作業を実行します。

スプレッドシート、メール・サーバー、または報告書生成プログラムなどの DBMS にアクセス するプログラムは、ODBC を使用するように設計することができます。

ドライバー・マネージャー

ドライバー・マネージャーはダイナミック・リンク・ライブラリー (DLL) であり、 その目的はドライバーのロードです。また、以下の機能も実行します。

ドライバー

ドライバーは、ODBC 関数呼び出しを実行し、データ・ソースと対話する DLL です。

ドライバー・マネージャーは、アプリケーション が SQLBrowseConnectSQLConnect、 または SQLDriverConnect 関数を呼び出すと、ドライバーをロードします。

ドライバーは、アプリケーションからの ODBC 関数呼び出しに応答して、 以下の作業を実行します。

データ・ソース

データ・ソースは DBMS プロダクトと任意のリモート・オペレーティング・システムおよび それにアクセスするために必要なプロトコルのインスタンスです。

データベース・アクセス

データベース・アクセスで、ODBC ドライバーを使用することにより、 ホストまたは PC データベースにアクセスしてデータを検索できます。各ウィンドウでデータにアクセスする条件を指定すれば、 望ましい照会を自動的に作成することができます。 パーソナル・コミュニケーションズ の ODBC ドライバーと共にデータベース・アクセス・ユーティリティーを 使用する方法の詳細は、オンライン・ヘルプを参照してください。

データベース・アクセスから、以下のアクションを実行することができます。

ODBC データ・ソースへのアクセス

ODBC データ・ソースにアクセスするには、次のいずれかを行ってください。

「データ・ソースの選択」ウィンドウが表示されます。

アクセスしたいデータ・ソースを選択して「OK」をクリックします。

注:
データベース・アクセスを使用する前に、32 ビット ODBC アドミニストレーターをインストールして、 使用したい ODBC データ・ソースを設定する必要があります。

データベース表の選択

データベース表を選択するには、次のいずれかを行ってください。

「テーブル」ウィンドウが表示されます。

複数の表に関する条件の結合

複数の表に関する条件を結合するには、次のいずれかを行ってください。

「結合」ウィンドウが表示されます。

データベース列の選択

データベース列を選択するには、次のいずれかを行ってください。

「列」ウィンドウが表示されます。

照会条件の選択

データの照会条件を選択するには、次のいずれかを実行してください。

「照会条件」ウィンドウが表示されます。

ソート条件の選択

各列のソート条件を選択するには、次のいずれかを実行してください。

「順序付け」ウィンドウが表示されます。

現行 SQL ステートメントの表示

現行 SQL ステートメントを表示するには、次のいずれかを行ってください。

「SQL ステートメント」ウィンドウが表示されます。

データベース・サイズの限界

データベース・アクセスを使用する場合、スプレッドシートに表示できる各値の最大数は、 次のとおりです。

列数 400
行数 16350
列の長さ 2048 バイト
行の長さ 2048 バイト
SQL ステートメントの長さ 32766 バイト
注:
上記の値は標準ですが、PC で使用可能な資源 (メモリーなど) によって 他の限界が存在する場合があります。

他のアプリケーションを使用する場合 (例えば、Lotus 1-2-3) の限界は異なる可能性が あるので、そのアプリケーションに関するマニュアルを参照してください。